床引きデッドリフト中に背中は固定されている
一番大きい理由は、床引きデッドリフトの動作では背中は固定されており、広背筋や僧帽筋の収縮が起こらないことです。

デッドリフトはハムストリングと大臀筋、大腿四頭筋といった下半身の筋肉により挙上されます。あくまで上半身は固めておくだけです。


デッドリフトでハムストリングに効かない原因 【柔軟性と動作慣れが全て】 | 筋トレ研究所
デッドリフトでハムストリングに効かないで、腰にばっか筋肉痛がきてしまう方々へ。正しいやり方でやれば、腰への負担を軽減させ、さらに脚を強化できます。本記事では、デッドリフトを修正する3つのポイントを解説しています。


デッドリフトでハムストリングに効かない原因 【柔軟性と動作慣れが全て】 | 筋トレ研究所
「トップで肩甲骨を寄せて僧帽筋に効かせる」という話も聞きますが、トップに来た段階では重力に対して角度が浅すぎて、ほとんど負荷がない状態です。

床引きデッドリフトで背中に筋肉痛が来るのは、普段持つことのない高重量を背中で支えるからです。しかしながら背中を動かす種目ではないため、背中の種目としての優先度はかなり下になります。

床引きデッドリフトは腰に負担が大きい
続いての理由は、腰への負担が大きく、怪我のリスクも高いためです。これは背中のトレーニングに限った話ではなく、筋肥大を主目的とするなら、という話です。

腰への負担が大きくなると、他の主要な種目ほとんどに支障が出ます。

ベンチプレス・スクワット・ベントオーバーロウなど、どのような種目をやるにあたっても体幹が重要になるので、腰に疲労が残っていると出力が落ちてしまいます。

また、出力が落ちるだけでなく、最悪の場合オーバーワークになり怪我に繋がります。

筋肥大のトレーニングでは必然的にボリュームを多くする必要が出てきますが、その中で床引きデッドリフトを取り組むと余計に疲労が溜まってしまい、回復が追いつかなくなります。結果として、怪我のリスクが高まるわけです。

まとめると、筋肥大という高ボリュームトレーニングの中に床引きデッドリフトを混ぜると、他の種目に支障をきたし、怪我の可能性が高まるということです。

※パワーリフティング的に考えた場合は、デッドリフトを高頻度でやっても全然問題ない、むしろやるべきだと考えています。