プロテインは要らない、肉や魚や大豆で十分
タンパク質を摂りすぎると、過剰濾過が生じて腎臓を悪くするというのは、1982年に発表された有名な腎臓病医のブレンナー教授の論文で確立されています(N Engl J Med 1982;307:652-659)。さらに、世界的に有名な腎臓の教科書『The Kidney』(編集者はブレンナー教授)にもしっかりと書いてあります(The Kidney 2020, 11th edition Elsevier, P650,P1775)。

健康的な食事写真=iStock.com/fcafotodigital※写真はイメージです
当然のことながら、腎臓病専門医には常識ですし、腎臓が悪くなったらタンパク質を減らした食事をしなければならないことは、どんな医師も知っているはずです。ただ、プロテインの害については、多くの医師にとって理解の及ばぬ事柄でしょう。

アミノ酸プールの仕組みによって不足することなどないタンパク質を、プロテインパウダーなどで大量に摂取し、かえって腎臓を悪くしているのが現代人なのです。

もちろん、タンパク質は重要な栄養素ですから、必要量を食事から摂ることは大事です。しかし、それは普通に食べていれば十分です。もし不足するなら、プロテインなどではなく、肉や魚や大豆を食べるのが良いのです。