0599無記無記名
2022/05/12(木) 16:57:08.78ID:H5IwNsiyhttps://greta.5ch.net/test/read.cgi/poverty/1652250786/
SNS・インターネット上の誹謗中傷を処罰できず
この政府案の最大の問題点は、そもそもの立法目的である、SNS・インターネット上の誹謗中傷を適切に処罰できない事です。どういうことでしょうか?
まず侮辱とは、「他人を低く評価する価値判断を表示する事」とされており、刑法上、侮辱罪の保護法益は「外部的名誉」とされています。「死ねばいいのに」「いつ自殺するの?」といった、SNSでよく見られる人を傷つける心ない言葉は、必ずしも人の「外部的名誉」を害する「侮辱」とは言えず、処罰の対象とならないと思われるのです。
さらに、侮辱罪は「公然性」を要件としているので、ダイレクト・メッセージや、電子メール、LINE等で行われる限られた人の間での誹謗中傷やいじめにも対応できません。
その様な事情もあって、今まで侮辱罪の処罰対象は比較的狭く解釈され、2016年から今まで、侮辱罪で処罰されているのは毎年30人前後に過ぎませんでした。この処罰対象が変わらないなら、法定刑を重くするだけで、SNS・インターネット上の誹謗中傷に対応できるようになるという事は、論理的にありえません。
つまり、政府案の侮辱罪厳罰化は、その処罰範囲が今までと変わらない限り、論理上SNS・インターネット上の誹謗中傷対策としては、無力だと言っても過言でないのです。