(午後5時には、サーキットトレーニングとして、200回の腹筋、25〜40回のディップス、50回の腕立て伏せ、25〜40回のディップス、シュラッグ50回を、10セット行い、その後首のエクササイズ(ブリッジ)を10分する)

タイソンは、シュラッグが短い腕から繰り出すパンチに必要な肩を造ってくれ、首の持久力も上がったと言う。
因みにタイソンが13歳の時、腹筋は50回もできず、腕立ても13回しか出来なかったが、徐々にトレーニングで能力を高め、20歳になる頃には2時間以内に2,000回の腹筋を毎日こなすようになった。

タイソンは1987年イギリスでのフランク・ブルノの対戦を観る為に会場に訪れた際に、上記トレーニング内容をインタビューで話した。 その際、リポーターから「ブルノはボディビルダーの様なトレーニングをしているよ」と言われ、タイソンは、「ウエイトより床運動や自然なエクササイズの方が良い」と答え、タイソンのパンチ力は、ヘビーサンドバッグを殴って作り上げたものだと言った。
また、「ウエイトトレーニングなんてチーズケーキを殴ってトレーニングする様なものさ」とも答えている。

タイソンにボクシングを教えたカス(Cus D'Amato)は、タイソンのスタイルを観て、パンチ力が重要と悟り(パンチ力が無かった訳ではない)、13歳のタイソンにとって、非常に重いサンドバッグを叩かせた。 そしてタイソンが強くなるに連れ、徐々にサンドバッグを 重くしていき、やがてタイソンが18、19歳の頃には大の大人が叩いてもビクともしないような重いサンドバッグになっており、それをタイソンはガンガン弾いていたのだ。
またカスは、「タイソンのスタイルはノッポになるべきではない」という理由から、身長がこれ以上大きくならない様にと、タイソンの背中に25kgの錘(おもり)を背負わせ、5kmのジョギングをさせたという。

因みにマイク・タイソンがウエイトトレーニングを本格的に始めたのは、刑務所に服役中の事で、それまでの偉業は本格的なウエイトトレーニング無し(上記メニュー)で達成されたと言います。