これ仮説あってそうだよな、仮説が正しければアリミは脳内にかなり入りにくいな、レトロで視力低下確認

(1)血液−脳関門通過性 (参考) 外国人のデータで、
乳癌患者にタモキシフェン 20-60mg/日を経口投与した場合、
タ モキシフェンと主要代謝物である N-デスメチルタモキシフェンの合計血清中濃度 に比べ、
脳内濃度は約 10-25 倍、脳転移巣内濃度は約 10-40 倍高かった 22)。

本研究から、アロマターゼ阻害剤は分子量、脂溶性などの物理化学的特性が類似しているにも関わらず、anastrozoleの中枢移行性が他の4化合物と比較して1/10程度小さいことが示された。
血漿中、脳内の非結合型薬物分率や脳実質細胞における薬物輸送を測定した結果、特にanastrozoleで顕著であるものの、いずれの薬物も血液脳関門において能動的な排出輸送を受けることが示唆された。
anastrozole、vorozoleについては、P-gpにより一部説明されるものの、
anastrozoleはP-gpノックアウトマウスにおいても、完全に脳-血漿濃度比が回復しないこと、他の3剤については既知排出トランスポーター(P-gp、Bcrp、Mrp4)では説明できないことから、
他のトランスポーターが排出輸送に関与していることも考えられ、分子論の解明に向けてさらに解析することが必要である。In vitroアロマターゼ阻害能に基づくと、
letrozoleについては現行の投与量でも脳内アロマターゼを十分阻害することが予想され、乳癌脳転移への利用も期待される。
すでに共同研究者の理研分子イメージング研究科学センターの渡辺恭良先生のグループはcetrozole、TMD-322はPET分子プローブ化も完了しており、ヒトへの臨床試験の実施も計画されている。
プローブ分子の脳内動態の解析により、本研究成果の妥当性の検証ならびにヒト脳内動態を規定する要因の解明にも繋がるものと期待される

その後レトロゾール内服 を継続していた.術後約8年経過した2013年1月頃 より頭痛・嘔気症状が出現し当院脳神経センターを 受診した.頭部CTでは明らかな異常がなく(図4a),
鎮痛剤が処方されたが頭痛出現より約1週間後に両 側視力障害と暗黒感が出現した.眼底検査では異常 は認めなかったが,脳脊髄液の細胞診で異型細胞の 散在が見られclassVbであった(図4b).脳造影 MRIにて髄膜播種,小脳転移,両側視神経転移が疑 われ(図5a,b,c,d),
当院脳神経外科へ加療目 的で入院となった.