しかし無線に出たのは部下の声ではなかった。
ノイズを掻き分けて悪魔のような男の声が、何やら愉快そうに言った。
「俺様が来たんだよ」

「ハァ!?」

「俺様だよ、俺様。わかんねぇかなぁ」

「誰だよ!?」

「俺様を知らんとは。お前、さては名前もないモブキャラだな?」