荷物はそんなに大きくないが、重かった。
差出人の名前はない。

「お母さんかしら?」
中條は箱を開けた。

「たべものー?」
優太が隣に寄り添う。

「こら優太。ケツ触るな」
そう言いながら箱を開けるとすぐに現れた発泡スチロールの蓋を取る。

時計の音のような、秒刻みのチッチッチッチッという機械音が聞こえて来た。