ジャン・ウーの部屋を出、フラフラと廊下の続けを歩いていると、確かに懐かしい扉があった。
「あー。これかぁ」
17歳まで暮らした自分の部屋の扉だった。外に吊るした「Mei fang」のプレートまでそのままだ。
「入ったら芸能人のポスターだらけなんだよなw」
独り言を言いながらドアノブを掴み、開けると中は血で真っ赤だった。壁も床も血に塗れ、天井からは鮮血が滴っている。
「うーん。面白いけど……落ち着かないな」
メイファンが素足で血の海を踏み、中へ入ると奥にうっすらと別の扉が見えた。
「フン」物怖じもせずに真っ直ぐ扉へ向かって歩く。「過去の亡霊達よ、一体私に何を見せたいんだ?」
ノブもないその扉を手で押すと、回転扉になっていた。壁が回り、向こう側に光が見えた。