リレー小説「終末の日本」
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以下の設定で書いてほしいです!
■設定
・主人公の名前はタケル。30代男性
・何らかの原因で文明が崩壊していく日本が舞台
・文明が崩壊を始めた日:2018年8月1日
・>>2の日付と場所:2018年8月26日、東京都内
・ファンタジー厳禁!
お願いします! 壊れた便座から水が漏れ始め、タケルはトイレから出ようとするが、鍵がかかっていることに気づく このままでは溜まった水に満たされ溺れてしまう
焦ったタケルは、 だが何かがおかしい、抑揚のない、そうまるでスマートスピーカの声のような 「実は、僕には過去の記憶がない。今、どうしてこの家にいるかすら覚えていないんだ。でも君なら、なにかわかっているんじゃないか?」 「自分の目で確かめる?」
僕が言うと女の声はそう無機質に答えた。 蓮舫が立っていた。
「お前はかつてオザワ先生と呼ばれていた・・」 タケルは、スネ夫のことははっきりと目視できるが、蓮舫の姿は見えない 右京は読みながら、こう思った
「このスレにもスネ夫が出てきましたか、唯一まともそうなお話になると思ったのですがねぇ残念です」 >>18
窓の外にはリュックを背負った若い女が立っていた。 女のうしろには、廃墟が立ち並ぶゴーストタウンが見えた。
「ようこそ、終末の日本へ」
女は言った。 壁には スネ夫とか右京とか出てくるとつまんね という落書きが 「ブスじゃないよ、可愛いよ」って
否定してもらいたいだけの構って野郎 「終末の日本・・・?いったいどういうことだ?」
窓から外に這い出しながらタケルは女に聞いた 女は勝ち誇ったかのように男にそう吐き捨てると、にやりと笑った なんだ、オタク女子か。
タケルは目を細め女を見た。
女は端整な顔立ちで、美人であった。紺色のTシャツにジーンズのホットパンツ、使い込まれたブーツを履いている。背負っているリュックからは飯盒が飛び出ていて、さながら登山でもしているかのような格好であった。 「あなた記憶がないの?」
「ああ、一体何があったんだ?地震でもあったのか」
「ふーん、そう。幸せな人ね」
「君の名前は?」
「私?私はーー」 面白い人が面白いことをする
↓
面白いから凡人が集まってくる
↓
住み着いた凡人が居場所を守るために主張し始める
↓
面白い人が見切りをつけて居なくなる
↓
残った凡人が面白くないことをする
↓
面白くないので皆居なくなる スネ夫はシリーズが続きすぎた。もう素人は入れないレベル。ふみえさんは実はふみえさんがキッチリ決まってないからいじりやすい。 >>34
「私はケイ」
ケイはぶっきらぼうに言った。
「あなたは?」
「俺はタケルだ」
「自分の名前は覚えてるのね」 「あなたの家、水が出るの?」
ぐっしょりに濡れたタケルの足元を見てケイは質問した。
「ああ、俺の家かはわからないが、トイレに閉じ込められたんだ。お陰で助かったよ」
タケルは先ほどの状況を思い出していた。
「自分の家かどうかもわからないのに、トイレの場所は知ってるのね」
ケイがそう言うとタケルはハッとした。
「そんな話より水の方が今は貴重だわ」
ケイはタケルが出てきた小さな窓に上半身を入れて中を確かめると歓声をあげた。
「すごい!水道管が生きてるのね。一体どうして...」
ケイは入れた上半身を引き出すとタケルに言った。
「この家、探検しがいがあるわ」
タケルは首をかしげた。
「水が貴重だって?ここは日本だよな?一体なんだって言うんだ...」 /)__∧ Λ_Λ ∧__(\
| |`∀´> ◯< `∀´ >◯ <`∀´| | ウェー、ハッハッハッハ
| 〈) \ / (〉 ノ
‐‐‐‐‐‐‐‐/´ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄/‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐
 ̄ ̄| | ̄| 日本の ..| ̄ | | ̄ ̄ ̄.| | ̄ ̄ ̄| |
 ̄ ̄| | ̄| 大地震を .| ̄ | | ̄ ̄ ̄| | ̄ ̄ ̄| |
 ̄ ̄| | ̄| お祝います | ̄ | | ̄ ̄ ̄| | ̄ ̄ ̄| |
 ̄ ̄| | ̄t_______.t, ̄| | ̄ ̄ ̄| | ̄ ̄ ̄| | ケイはその場から離れ、家の玄関へと回った。
タケルはそのあとについて行った。
「待ってくれ、ケイ。他の人たちはどこへ行ったんだ?一体、日本に何が起こったんだ?」
ケイは玄関のドアノブを回したが鍵がかかっていた。ケイは辺りをきょろきょろと見回しながらタケルの質問に答えた。
「この辺りには私とあなたしかいないわ。どこかに隠れてるのかもしれないけど、人の姿を見たのは久しぶりよ」
ケイは足元にあった手のひらぐらいの大きさの石を手に取ると、玄関の横に付いてる窓に向かって投げた。
ガラスの割れる音が響き、ぽっかりと窓に穴が開いた。
「日本がどうなったかなんて、私だって知らない。どこも電気が来てないから、スマホだって今はただのガラクタよ。もちろん、新聞配達だって無いわ」
そう言うとケイは肩をすくめた。ケイは落ちていた気の棒で窓のガラスの破片を落とすと、そこから家の中へと入っていった。
「電気が来てない?でも電池で動くラジオぐらいあるだろう。それで何か情報を得よう」
タケルは窓に向かって声をあげた。
しかし、ケイの返事はなかった。 ケイはオザワ先生に襲撃されて気絶した。
いつしか空は真っ黒な雲に覆われ雷鳴が轟いた。 タケルはいつまでも待ったがケイは家から出てこなかった。
心配になったタケルは同じ窓から家の中に入っていった。 オザワは家の裏口から気絶したケイを抱えて出ていった ケイが目覚めると、手足は椅子に縛られ身動きがとれなかった。 「ここは...?」
ケイは周りを見回したが、辺りは暗く静まり返っていた。
すると背後から扉の開く音が聞こえた。 足音が近づいてくる。
「…あなた誰なの?これは一体どういうこと!?」
足音はケイを無視してケイを通り過ぎていったようで足音は遠ざかっていく。
「…オイッ、無視しなっ…」
ケイは足音の主が無視したので、ケイは激怒し怒鳴りかけた瞬間、パチリと電源の入る音がすると少し遅れるように明かりが付いた。
「…え」
ケイは衣服を剥ぎ取られた全裸の状態でパイプ椅子に縛り付けられており、服の上からでもその存在感を主張していた巨乳も、ピンクの性器も全て丸見えだ。
ケイは頭が真っ白になり、絶叫し拘束を振りほどこうと暴れた。
(…何故こんなことになった!?) ケイは拘束をほどくため必死にもがくと
形の良い乳房が濃桃色の先端を凝らせなから
縦横無尽に形を変えながら暴れる。
が、拘束は外れない。 ケイの左前方の床に何かがうごめいていた。
「へへへ...良い格好だな、ねーちゃん...。俺もたまらんわ...へへへ...あーっあ〜」
床には裸の男が倒れていた。両足は鎖に繋がれ、両手は背中で縛られている。男は両足を何度も胸の前に持っていき、また足を伸ばすと言う動作を繰り返していた。
「いくーっいくーっ、たまらんわ〜はぁはぁ」
男の半開きの口から穴だらけの前歯が覗いている。その暗く濁った目はケイの方を凝視していた。 汚ならしいものはいくらでも見て来たはずだった。
しかしケイは今初めて人間の汚さに触れたかのような表情で顔を背けた。 ケイは夢を見ていた。オザワ先生に襲われる夢だ。追い詰められたとき声が聞こえた。タケルの声だ。
目を覚ますと目の前にタケルがいた。拘束も外れている。 タケルはピーターパンの格好をした蓮舫と一緒だった。 「大丈夫?」タケルが弱っちぃ声で聞く。
「ありがとう、助けに来てくれたのか」
ケイは威厳を保つように男言葉を使いながら、次には疑問を口にした。
「隣の方は、どなた?」
「えっ?」
タケルは左右をきょろきょろ確認した。ピーターパンの格好をした蓮舫が嬉しそうに笑い、お辞儀をする。
「隣って……。怖い冗談を言うなぁ」 それにしても自分に超能力があるとは知らなかった。タケルはついさっきの出来事を思い出していた。
ありったけの勇気を振り絞って乗り込んで行った。手にはそこの道端で拾った孫の手を握り締めて。
すると悪い奴等はタケルが孫の手を振るうたび、当たってもいないのに吹っ飛び、遂には一人残らず失神したのだ。
まるで蓮舫の回し蹴りでも喰らったかのように。
ファンタジー厳禁のこのスレでこんなことがあってもいいのかと茫然とした。同時にチョーシこいてもいた。 タケル「そんなことよりこいつをしゃぶってくれよ」
タケルは下半身ハダカになった。 「結局、あなたも他の奴らと同じなのね」
ケイはがっかりした顔でタケルを見た。
「えっ」
少し調子に乗りすぎたのかと焦り出すタケル
「残念だわ」
そう言うとケイはタケルに背を向け部屋を出ていった。
1人取り残された気まずい沈黙の中、窓越しに映る自分のまぬけな姿を見てタケルは苦笑した。 外では今日何回目になるのかもわからない地鳴りがし始めた。 ケイはゴーストタウンの中をとぼとぼと歩いていた
アスファルトの路上は所々ひび割れ、草が生えていた。 何もない。人間の作った街なのに、人間のために用意されたものが何もない。
小さな公園だった空間は、倒れて砕け散った木々で踏み場もなかった。
そのはずれで木々の中から顔を出している水飲み用の蛇口を見つけた。
水が出るはずもないのだが、ケイはまっすぐそこへ向かって歩き、蛇口をひねった。 日本はネバーランド建設のため既存の文明を強制終了されようとしていた。 だがそんなことはケイには知るよしなかった。
「…ォーイ!」
背後からタケルの呼ぶ声がした。
振り向くとタケルが手を振りながらこちらに向かって走って来た。手には服を持っている。
「…あっ」
ケイは自分が裸であることを忘れていた。だが乳房も局部も隠そうとしない。
ケイは文明崩壊により様々な別れや裏切りを経たことで、希望を失い自暴自棄になっていたためだ。
というのは半分嘘である。数多の裏切りにより精神が消耗しているのは確かだが、本当は誰もいないというシチュエーションをポジティブに捕らえ、この状況を楽しむために全裸で出歩いてるのだ。 終末が訪れたのは日本だけではない。このような文明崩壊の危機は世界中で起きていた現象だ。つまり、どこへいっても安全な場所などないに等しいのである。
もっともタケル達にはそのようなことは知らないし、わかったところでどうにもできないのだが。 「わざわざありがとうタケル。」
タケルは服をケイに手渡す。
(この女、実は狂ってるのか?)
「だ、誰かが見ていたらどうするんだよ!あ、あんたみたいな美人が、裸で外を出歩くなんて…ッッ!」
タケルは少々動揺しながらそう言った。
「あんた、私とヤリたいのか」ケイはニヤニヤと笑いながら答える。タケルは慌てて否定するがそれとは裏腹に股間がテントを張っているのは既にばれていた。
ケイはタケルを突き飛ばしズボンを剥ぎ取ると露出したナニをしゃぶり始めた。
タケルは呻き声を上げて3分立たずに射精した。
「早っ」
ケイは四つん這いの姿勢になり、ケツを突き出してマンコを自ら開きタケルに挿入を促した。
マンコは使い込まれていないピンク色をしていたが処女ではなさそうである。
がタケルにはそんなことはどうでもよかった。 そこへピーターパンの格好をした怪しい集団がやってきたので近くの空き家に避難した ピーターパン・ジェネレーションズは空き家の真ん前に集合すると、奇声を発して点呼を取りはじめた。
ハゲ頭に緑色の帽子を被り、ギョロついた目のリーダー「田中さん」が唾を飛ばしながら「僕はトム」と名乗り、
「ジェシーはいるかーいっ?」と甲高い声で聞いた。 「ジェシーはしんだでしょ!」ロリータファッションに身を包んだ90歳近い老婆が子供のような声で可笑しそうに言った、「歩道橋の下敷きになってw」
「あぁ〜そうだったね、ハハハ!」トムは腹を抱えて笑った。 空き家の玄関の扉が乱暴に開かれると中から
目つきの鋭いがたいのいい白人男…スミスが出てきた。
「お前ら人の店の前で何をしている。客じゃないなら営業の邪魔だ、とっとと失せろ」
スミスは雷鳴のような声で「ピーターパン」達
をギロりとにらみつけた。
田中さんは不機嫌そうな表情になる。
「なんだいきみは?僕たちはここで遊んでいただけさ!」 「そこは空き家だよ! 空き家で何のエーギョーしてるんだい!?」ロリータ・ファッションの老婆『ウェンディー』がまくし立てた。 テリー「ごちゃごちゃうるせーーーー!!!」
テリーはサニーパンチで今まで出てきたカスどもを撲殺した。
テリー「これからは俺が主役だ」 誰もいなくなったはずの空き家の窓から
タケルが顔を出し
「あの人達なんだったんだろう」
と外を警戒しながら呟く。
そしてケイはタケルの背後で空き家に食糧がないかあさっていた。
「さあね、関わらない方が良い」
ケイが漁っている戸棚から1枚の写真が落ちた。ケイがそれを拾ってみると、家族の写真だった。中央の少年は先ほどのテリーに似ている。 「美少年ね」
ケイは写真を胸ポケットにしまった。
棚の上部を調べていると缶詰が見つかった。蓋には『シャケ』と書かれている。
「見てタケル、鮭缶だって!」
タケルはまだ窓の外を見ていた。 窓の外を馬車ならぬ犬車に乗って、カビ臭いドレスに身を包んだお姫様が通った。
「文明が崩壊して行くなら文明堂のカステラを食べればいいじゃない」と繰り返し呟きながら。 「この国はいったいどうなっているんだ?」
タケルは窓の外の光景に困惑しました。 ウェンディー(88)は、姫の可愛らしさに激しく嫉妬して金切り声をあげた。 それがウェンディーの最期の言葉だった。ウェンディはどこからか手斧を取り出してお姫様に襲いかかったものの、犬車の犬と相打ちになり首を噛まれ出血多量で死んだ。 突然のことに驚き怯えるお姫様に追い討ちをかける出来事が起こります。
先ほど狂暴な大男、テリーが物陰から出てきたのです
テリーの顔や服は彼を拉致したフックとその手下たちの返り血と自身の血で赤く染まり、その顔は殺気だっています。お姫様はその異様な姿を見て小さく悲鳴をあげるとその場から逃げ出しますがカビ臭いドレスのせいでうまく走れません
「主役はこの俺だ、主役はこの俺だ」
テリーは同じ言葉を何度も呟きながら怯えるお姫様との距離を詰めていきます。
「わ、私を食べても美味しくないですよっ」
お姫様は命乞いをしますがテリーは。
「ごちゃごちゃうるせーっ!おれがしゅやくだーっ、イヤーッ!」
彼は命乞いを無視し奇声を上げながらサニーパンチを食らわせたのです。
「アバーッ」
パンチはお姫様の横腹に命中し彼女はお姫様とは思えない悲鳴をあげましたが
お姫様はまだ逃げるのをやめません。
「イヤーッ!」
「アバーッ!」
「イヤーッ!」
「アバーッ!」
テリーは再び奇声を上げながらサニーパンチを何度もお姫様に食らわせますがお姫様は悲鳴をあげながらも逃げ続けます。
それは地獄絵図のようでした 隠れている空き家の窓からその光景を見ていたタケルは居ても立っても居られなくなりバット片手に外の飛び出そうとした。
「待って、タケルが外に出て行ってもあの男にはかなわないよ!?それにあたしも巻き添えになっちゃうかもしれないじゃん!」
ケイは外に出ようとするタケルの肩をつかみながら呼び止めた。
それを聞いたタケルは冷静になり立ち止まるも我慢ならず
「見捨てられるかよ。」
とそのまま外に飛び出した。がテリーも「お姫様」もいない。あるのは「ピーターパン」たちの死体だけだ。タケルは初めて見る凄惨な死体に吐き気を催すが堪え、あたりを見渡した。
「あれ、どこいったんだ」
地面を見ると血痕が続いているのを発見。嫌な予感が頭をよぎるがタケルは血痕をたどることにした。 テリーは「お姫様」を壁に追い詰めてもサニーパンチを浴びせ続けていた。「お姫様」のその整っていた顔の半分はテリーのサニーパンチにより腫れあがり彼女のそばには白い歯が落ちている。
彼女は生きており呻くように命乞いをしていた。テリーは必殺のサニーパンチをなんと受けても死なない彼女に対して諦めたのか攻撃を辞めた。
お姫様は暴力がやんだことを安堵したが、テリーは立ち上がったことで体を痙攣させた。
テリーは背後を向くとそのままなにもせず立ち去っていった。その方向には血痕を辿るタケルがいたのだ。 タケルは空き家を出る時、ケイに言った。
「人間はたとえ文明を失っても、文化は失くしてはいけないんだ。自然のままの人間はただの猿よりもきっと残酷だよ。
他人の不幸を喜び、他人よりも上に上に立とうとする。俺はそんなの嫌だ! 俺はそんなものが人間だなんて認めたくない!
人間は言葉を持っているからこそ自然から分化したニンゲンなんだろう? 俺はあのテリーを言葉でやっつけてみせる!」 ピーターパン達が殺される時、ケイは無表情でそれを眺めていた。さんざん見飽きたとでもいうように。
タケルが出て行く時、その言葉を聞きながら鼻で笑い、しかし微かな希望を湛えた瞳を一瞬、彼に向けた。 (…でもバット片手に言う奴の台詞じゃあないよ)
空き家に残ったケイは、乾いた笑い浮かべながらふとそう思った。 タケルは駆け足でテリーのもとに向かった。
タケル「!?」
タケルが見たもの、それは全裸でうつぶせになったテリーの死体だった。
その肛門からは激しく出血していた。 テリーの遺体は長風呂をしたかのように真っ赤だ。よく見ると蒸気も上がっている。
(死んでいるのか…?)
タケルはおそるおそるテリーの脈を測るため彼の腕に触れた。
「アヅゥイッッ!?」
テリーの体は信じられないほどの高温だった。
とてもインフルエンザなどで起こる熱ではない。流れ出た血からも湯気が上がっているしおそらく生きてはいまい。
「なんだかなぁ」
誰かの声が聞こえた。タケルは思わず恐怖で飛び上がる。 後ろを振り替えると自転車に跨がるケイが立っていた。
心配になってついてきたらしい。
加勢する気だったのか自転車の籠には鉈や小さなスコップが入っている。 タケルはテリーに暴行を受けていた少女「お姫様」のことをハッと思い出し、ケイと二手に分かれて「お姫様」を探し始めた。
「お姫様」はすぐに見つかった。タケルがテリーの遺体の足が向いている方角を歩いていたら「お姫様」は曲がり角に座り込んでおり、タケルが近づくと威嚇してきたがテリーでないことが分かると泣きながら抱きついてきた。
彼女はひどいケガをしていたが命に別状はなさそうである。 「文明が崩壊して行くなら文明堂のカステラを食べればいいじゃない……」
蒼い唇を震わせてお姫様が泣きじゃくった。
左手に石彫りの極太ディルドーを持っていた。
右手は骨折しているようで、ぶらりと垂れている。テリーの肛門を何度も何度も突いたせいなのか。
「文明が崩壊して行くなら! 文明堂のカステラを食べればいいじゃない!」
べべべべと高笑いすると襲いかかって来た。 (…あれ、ここはどこでしょう?)
お姫様は目を開けるとどこかの家の中である。
「目が覚めたようだね、倒れた君をここまで運んできたんだ。」
少女の顔を見ながらそう言ったのはタケルである。
お姫様はタケルの「むりをしないで」との心配に構わず体を起こした。
「はじめまして、私はとらちゃんですっ」
タケルは突然のお姫様「とらちゃん」自己紹介で困惑してしまった。
「…えっ、おれタケル。」
(ファッ!?…何だこの子、こいつこういうキャラなの?) 倒れた少女の、殴られて赤黒くなった瞼を縫って、一筋の涙が零れた。
「おかあ、さん……」
うわごとを呟くその声は、高校生ぐらいの普通の女の子の声だった。
「これが……世界なのか。……俺が記憶を失う前の世界は……どんなだった?」
タケルは必死に己の記憶を探った。 タケルは何か思い出した。
「助けてくれてありがとうございました。おや、どうかしましたか?」
突然黙り込むタケルに「とらちゃん」は心配そうに話しかけてきた。
「私、命の恩人であるタケルさんのためならなんだってしましょう」
タケルは邪な気持ちになったが押し殺した。 「世界はこの先、どうなっちまうんですかね…」
剱持刑事がくしゃくしゃになった煙草に火を着けて呟いた。
「さあね。私たちは与えられた仕事をやるだけよ」
部長刑事のニコル・B・ワトソンが律儀に答える。
話は世界が崩壊する1週間前に遡る
度重なる災害が人々を不安にさせていた。
家屋の崩壊、交通機関の麻痺とそれによる食糧の供給の停止
さらにマスコミの過度な報道が不安に拍車をかける。
所々で起きる暴動
しかし、まだかろうじて社会は秩序を保ってはいた。 全ては各国家の政府とマスコミによる自作自演であったことが露見したのだ。
それも今世紀から始めたわけでは無く自作自演
の期間は 数百年間におよぶ 某軍事大国が実験に失敗して空けてしまったオゾン層の穴を各家庭の冷蔵庫から出るフロンガスが原因だと押しつけてみたり 景気回復と国家再生、或いは人口調整のため世界規模から内戦級程度の大小様々な戦争を起こしたりもした。 「俺は例の話の真偽を確かめるべく日本にやってきたんだが…。」
とぼやくのはワトソン刑事部長である。現在ワトソンはタケル達の空き家前にいる。
この男、実はテリーと同じく日本語をほぼ話せない。そのため彼には日本に訪れる際に専属の通訳がついていたのだが、
来日した日に文明崩壊の混乱に巻き込まれたうえに、「フック船長」達の襲撃を受けなすすべもなく持ち物も取られた上に通訳も殺されてしまった。 ■ このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています