3月21日 あの松井秀喜さんが「侍ジャパン」に対抗する新たな野球チームでも作ったのか、とびっくりした。その名も「ゴジラジャパン」。なんと全日本柔道連盟(全柔連)が
発表した、日本代表選手団の男女共通の愛称と聞いて2度びっくりだ。柔道も、ゴジラも日本発祥で力強いイメージが共通しているとか。
全柔連では、以前から国内外の選手の試合映像を分析するシステムを「ゴジラ」と呼んでいた。ゴジラの商標をもつ東宝がそのことを知り昨夏、コラボを提案し実現した
という。19日の会見では男子代表の井上康生監督が、着ぐるみのゴジラと組み合って写真に納まるなどPRにつとめた。
愛称の草分けとして広く浸透した「なでしこジャパン」(サッカー)はじめ「おりひめ…」(ハンドボール)、「さくら…」(ホッケー)など、女子の団体球技を中心に代表チームは
愛称花盛り。認知度アップに柔道も愛称をという気持ちもわからなくもないが、個人競技の柔道につける必要などあるのだろうか。
愛称を決めた先日の全柔連理事会でも「ゴジラは礼儀正しいのか」「破壊のイメージは柔道が目指すものと違う」などと異論が続出。いまや国民的アイドルになった
ゴジラだが、採決では22人の理事のうち8人が反対したというのもわかる。女子代表に「ゴジラジャパン頑張れ!」では笑ってしまう。
小欄の素人考えでは怪獣よりランクは下でも金メダルの松本薫にあやかって「野獣ジャパン」、柔道の父嘉納治五郎から「ジゴロージャパン」…。いや、日本発祥の
柔道には重みのある「柔道日本代表」しかない。美しく一本で決める日本柔道の精神からも、素のままで勝負してもらいたい。

【甘口辛口】「ゴジラは礼儀正しいのか」柔道日本代表の愛称に異論続出 素のままで勝負してもらいたい
https://www.sanspo.com/etc/news/20190321/amk19032105000001-n1.html

男女計10階級で個人戦が行われた。女子無差別級で前回準優勝の米川明穂(藤枝順心2年)が無念の3位。延長戦に持ち込んだ準決勝で昨夏の全国高校総体
70キロ級覇者・桑形萌花(兵庫・夙川学院1年)に払い腰で一本負けした。前回57キロ級3位の袴田佳名瑚(藤枝順心2年)は3回戦で敗れた。21日は男女の団体戦が
行われる。
巻き込むように背中から畳にたたきつけられ、しばらく立ち上がれなかった。米川は天井を見上げ「この大会に向けて、いろんな方にサポートしてもらってきたのに。申し訳ない。
悔しいという思いでした」と話した。
2度目の選手権にかけていた。初出場の昨年は2位。夏の全国高校総体でも銀メダルをつかんだ。うれしさもあったが、「パワー不足」など課題も多かった。それを補うため、
静岡学園に出掛けて男子選手相手に乱取りするなど、努力を重ねてきた。
身長166センチと、無差別級では上背がない分、担ぎ技も練習してきた。この日の初戦では一本背負いも決めてみせた。「この大会でタイトルを取りたい」という思いは
強かった。続く3、4回戦も大柄な相手を危なげなく攻め続け、「指導」を取って勝ち進んだ。
それでも、届かなかった。準決勝の相手・桑形は1学年下だが、黒潮旗大会など過去の対戦で「勝ったことがなかった」という。162センチと自分より小柄な相手に懐に
潜り込まれ、最後まで自分のペースに持ち込めなかった。「力不足だった。なにかが欠けていた」と悔しそうに声を振り絞った。
しかし落ち込んでいる暇はない。21日は団体戦が控えている。昨夏の全国総体はオール2年生メンバーで臨み、県勢23年ぶりとなる銅メダルに輝いている。もちろん
目標は優勝だ。勝ち進めば、夙川学院とは準決勝でぶつかる。「引きずっていても仕方がない。切り替えます」。気持ちをリセットして、今まで蓄えてきた力を武道館で出し切る。

藤枝順心・米川明穂、女子無差別級「悔しい」3位 団体戦へ「切り替えます」
https://www.hochi.co.jp/sports/etc/20190320-OHT1T50265.html