全日本柔道連盟の山下泰裕会長(60)は17日、都内で18年1月からの国際大会で適用される新ルールについての説明会を行った。国内大会では4月
の全日本体重別選手権(福岡)から導入される見通し。
新ルールでは今年の試験導入では廃止された技あり2つによる合わせ技一本が復活。一方で同時期に廃止された有効は復活しなかった。
山下会長によると「有効(復活)の議論はなかった」という。
延長戦(ゴールデンスコア)における勝敗決定方法はスコア、もしくは反則負けのみで、指導差による決着はなくなった。日本側は試合時間が
長くなることへの懸念を示したが、国際柔道連盟(IJF)のビゼール会長は「重大な欠陥が出れば、18年の世界選手権の後に再修正もある」とした。
山下会長は「日本でこれをやると大変なことになるので、国内ルールを作って対応したい」と、話した。
また、五輪代表資格枠については、現行のシステムを継続することが決定。資格が与えられるIJFランキングで日本選手が複数いる場合は、
どちらを代表にするかは国内連盟が選考できる。山下会長は「ランキング上位者を自動的にという声もあったが、これが通ると強化がやりづらく
なっていた。心配していたけど、変更なしになった。ただ、選考の透明性が求められるので、しっかりとやっていきたい」と、した。

柔道新ルール 合わせ技一本復活も有効は廃止のまま…試合時間長期化への懸念も
https://www.daily.co.jp/general/2017/11/17/0010741471.shtml

国際柔道連盟(IJF)理事を務める全日本柔道連盟の山下泰裕会長は17日、技あり二つによる「合わせ技一本」を復活させるなど、このほど改定が決まった
IJFの新ルールについて東京都内で説明した。来年1月から導入され、2020年東京五輪も原則としてこのルールで行われるが、「来年(9月)の
世界選手権後にも再修正する余地を残しておこうということになった」と述べた。
10月のIJFルール会議に出席した山下氏は、新ルールには勝敗を分かりやすくする狙いがあると説明。合わせ技一本の復活について、従来の
有効程度の技二つでも一本となることに異論も出たが、「一本の基準が厳しくなっている。いくら投げても終わらないというのはどうか(という議論に
なった)」と解説した。
指導は三つで反則負けとなる以外に、受けた回数の差で勝敗は決まらない。これまでは技によるポイントがない場合、延長戦で指導の差がついた
時点で決着した。新ルールでは試合時間が長引くケースが想定され、今後の課題となる。
また、山下氏は積極的な攻め合いを促すために「両者反則負け」が新ルールに明記された点を挙げた。極端に消極的な戦いを両者が続けた場合など
に適用される。

新ルール、来年再修正も=山下会長が説明−柔道
https://www.jiji.com/jc/article?k=2017111701243