類い希なる文才と並はずれた行動力を兼ね備えた鴫州先生が、
信念に基づく徹底された現場主義で日本各地を取材して書き下ろした旅行記である。
紙媒体に捕らわれぬよう携帯メール配信形式をとり、
時には現場から配信する画期的な手法を取り入れたことが大きな特長となっている。
旅行記の内容は小説調で進み、読者はあたかも劇画を見ているかのような感覚に囚われることになる。

このシリーズは鴫州先生初の長編シリーズものであり、
宮脇俊三氏亡き後の正当なる後継者としての地位を確立した作品とも言われている。
現在も連載が続くが、これまで配信された連載を1冊にまとめた決定版の出版が強く望まれている。