役員報酬過少記載の疑いで逮捕された日産自動車前会長のカルロス・ゴーン容疑者(64)が私的な投資の損失を日産に付け替えようとした問題で、この取引に新生銀行が関わっていたことがわかった。
問題があった2008年当時、同行には日本銀行審議委員の政井貴子 (53, 本名西田貴子)が在籍していた。

29日発売の「週刊文春」は政井貴子が新生銀で問題に関与したと報じた。同誌の記事で、当時の肩書を新生銀行キャピタルマーケッツ部長と報じられた点については、実際は「キャピタルマーケッツ部部長」で、問題の事実関係については答えなかった。

ゴーン前会長は06年ごろ、自分の資産管理会社と銀行の間で通貨のデリバティブ(金融派生商品)取引を契約したが、08年のリーマン・ショックで約17億円の損失が発生。この損失を日産に付け替えようとしたとされる。