もっと俗物的に、具体的に言い換えよう
敵のキャラクターを出して「俺様は強いんだぜ」なんて台詞で言うより
ゲームなんだから、数字弄りで表現すればいい

こいつは強い、と思えるような調整をすればいい
ただ馬鹿みたいに数字上げて負けイベントなんて作っても仕方が無いから
ちゃんとプレイヤーが面白く苦戦して、面白く倒せるようなバランスを作らなきゃならない
グゥゥ、強かった、とプレイヤーが肩で息をするようなね
その強さの実感というのは、「俺様は強い」という台詞の何百倍も濃いもののはずだよ
その敵のキャラクターの印象が鮮烈に残るはずだ
ゲームってのはそれが本質、本来言葉でしか伝えられないものを体験として伝えられるということ
ただその体験をさせるには緻密な数字弄りが必要なんだよ

その戦闘だけじゃないんだよ、面白いバトルを構築するためには根本的に、基礎からそれを可能にするものを組み上げていかなきゃならない
そこに至るまでのレベルの推移、ステータスの推移、装備の推移、ランダム性、ブレ幅、全て計算づくで作るんだよ
それをもってしてそのシーンの体験にまで至っていくんだよ
歯車をかみ合わすってのはそういう事だよ
その一つでも失敗すれば全部ガタガタになるし、そのシーンでプレイヤーに目的の体験を与える事など出来ない
だから数字なんていくら弄っても終わらないぞ、半年、1年、10年弄ってられる
本当に体験を与えるためにはね
ベースが出来て、数字弄りが始まってからがスタートなんだから

でも数字をきっちり弄ってないゲームなんて、全部台詞なんだよ
「うぉぉ、つよいぃ」なんて主人公が言ってもただの負けイベントだったり
実際には簡単に突破できてしまったり
そうなるとね、体験として物語を表現しているわけじゃなく、ただの絵本なんだよ
キャラクターの絵見てね、文字読んでね、感動したって
ゲームである事の一番の利点が死んでるんだよ