POVの件は、少なくともCARTで起きた話についていえば
要はサージタンクの中でも圧力分布は完全に均等じゃなくて、CARTで当時認められてたレベルの圧力なら
性能的に明らかに効く程度に差が出るのは分かってたから、わざと
「ルール上ポップオフバルブが取り付けられる範囲に来るところ」が低くなるように設計して、
最初にそれをやったところがバレたから逆ギレして泥沼化したという顛末だった記憶。

F1の場合はこの90年代末のCARTの時(しかもこれはスプリング式じゃなく電子作動式)とは
比較にならず圧力が高いとはいえ、まあ「圧力分布を解析したら高い低いというのは多少ある」
というくらいは掴めれば、POVの取り付け位置として規則で指定された範囲の中では
一番低圧になるところを狙って付けるとか、「あえて取り付け位置が一番低くなるように設計する」
とかいう発想はそりゃ当然出てくるでしょうね。

もちろんそれでも、POVがチェックするのはあくまで開弁圧でしかなくて、「それが開くところまで」という規則だったら
それ以外の箇所でもっと高い圧力が掛かってたって違反でも何でもないわけです。