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涼宮ハルヒの憂鬱(再)
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0001名無しが氏んでも代わりはいるもの
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2022/11/09(水) 21:26:52.78ID:???
キョン:
サンタクロースをいつまで信じていたかなんてことは、
たわいもない世間話にもならないくらいのどうでもいい話だが、
それでも、俺がいつまでサンタなどという想像上の赤服じいさんを信じていたかというと、
俺は確信をもって言えるが、最初から信じてなどいなかった。
幼稚園のクリスマスイベントに現れたサンタはニセサンタだと理解していたし、
おふくろがサンタにキスをしているところを目撃したわけでもないのに、
クリスマスにしか仕事をしないジジイの存在を疑っていた賢しい俺なのだが、
はてさて、宇宙人や未来人や幽霊や妖怪や超能力者や、
悪の組織やそれらと戦うアニメ的、特撮的、漫画的ヒーローたちがこの世に存在しないのだと気づいたのは相当後になってからだった。
いや、本当は気づいていたのだ。
ただ、気づきたくなかっただけなのだ。
俺は心の底から宇宙人や未来人や幽霊や妖怪や超能力者や、
悪の組織が目の前にふらりと出てきてくれることを望んでいたのだ。
しかし、現実てのは意外と厳しい。
世界の物理法則がよくできていることに感心しつつ、
いつしか、俺はテレビのUFO特番や心霊特集をそう熱心に見なくなっていた。
宇宙人、未来人、超能力者、そんなのいるわけねぇ。
でも、ちょっといてほしいみたいな、最大公約数的なことを考えるくらいにまで俺は成長したのさ。
中学を卒業するころには俺はもうそんなガキな夢を見ることからも卒業してこの世の普通さにも慣れていた。
俺は大した考えも無く高校生になり、そいつと出会った。
0002名無しが氏んでも代わりはいるもの
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2022/11/09(水) 21:36:13.37ID:???
キョン「これから一年間よろしくお願いします」
ハルヒ「東中出身、涼宮ハルヒ。ただの人間には、興味ありません。
このなかに、宇宙人、未来人、異世界人、超能力者がいたら私のところに来なさい。
以上」
キョン「(これ、笑うとこ?)」
0003名無しが氏んでも代わりはいるもの
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2022/11/09(水) 21:42:43.28ID:???
キョン「(えらい美人がそこにいた。あっはぁぁ〜)」
岡部先生「あーでは次」
谷口「東中から来ました。谷口です。趣味は…」
キョン「(誰もが冗談だろうと思っただろう。
結果から言うとそれはギャグでも笑いどころでもなかった。
ハルヒはいつも大マジなのだ。
こうして俺たちは出会っちまった。  
しみじみと思う。偶然だと信じたいと)」
0004名無しが氏んでも代わりはいるもの
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2022/11/09(水) 21:48:37.44ID:???
答えはいつも私の胸に...
なんでだろ あなたを選んだ私です
もうとまらない 運命様から決められたけど
I believe 真似だけじゃつまらないの
You'll be right!
感じるまま感じることだけをするよ

冒険でしょでしょ!? ホントが嘘に変わる世界で
夢があるから強くなるのよ 誰の為じゃない

一緒に来てくださいっ
どこまでも自由な私を見てよね
明日過去になった今日のいまが奇跡
つかもう未来を
I believe you...
0005名無しが氏んでも代わりはいるもの
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2022/11/10(木) 18:23:34.56ID:???
キョン「(涼宮ハルヒは黙ってじっと座っている限りでは、
一美少女高校生にしか見えなかった。
たまたま、席が真ん前だったという地の利を活かして、
お近きになっとくのもいいかなと、一瞬血迷った俺を誰が責められよう)
なぁー初っ端の自己紹介のあれ、どのあたりまで本気だったんだ?」
ハルヒ「初っ端のあれって、何!?」
キョン「いやだから、宇宙人がどうとか」
ハルヒ「あんた、宇宙人なの?」
キョン「違うけどさぁ」
ハルヒ「違うけどなんなの!?」
キョン「いや、なんでもない」
ハルヒ「だったら、話しかけないで!時間の無駄だから!」
クラスメイトA「気にすんなって」
キョン「(ん?後で分かったことだが、そいつらは全員ハルヒと同じ中学出身だった)」
0006名無しが氏んでも代わりはいるもの
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2022/11/10(木) 18:45:33.44ID:???
谷口「もし、あいつに気があるんだったら、悪いことは言わん。やめとけ。
中学で涼宮と3年間同じクラスだったからよく知ってるんだがな。
あいつの奇人ぶりは常軌を逸してる」
国木田「あの自己紹介?」
谷口「そう。中学時代にも訳のわからんことを散々やり倒していたな〜。
有名なのが校庭落書き事件」
キョン「何だそりゃ?」
谷口「石灰で白線引く道具があるだろ?あれ、なんつうんだっけ?まあ、いいや。
それで校庭にでかでかとけったいな絵文字を書きやがったことがある。
しかも、夜中の学校に忍び込んで」
国木田「ああ、それ見た覚えあるな。確か新聞の地方欄に乗ってなかった?
出来損ないの、ナスカの地上絵みたいなの」
0007名無しが氏んでも代わりはいるもの
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2022/11/10(木) 19:03:28.51ID:???
キョン「その犯人があいつだったってわけか?」
谷口「本人がそう言ったんだから、間違いない。
朝教室に行ったら、机が全部廊下に出されてたこともあったな。
校舎の屋上に星マークをペンキで描いたり、
学校中に変なお札をペタペタ貼りまくられたこともあった。
キョンシーが顔にはっつけているようなやつな」
キョン「(何やってんだ?あいつ)」
ハルヒ「…」
谷口「意味わかんねーよ。でもなぁ、あいつもてるんだよな。
なんせ面がいいしさ。おまけにスポーツ万能で成績もどちらかと言えば優秀なんだ。
ちょっとばかし変人でも黙って立っていたらそんなことわかんねぇ〜し」
国木田「それにもなにかエピソードがあんの?」
0008名無しが氏んでも代わりはいるもの
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2022/11/10(木) 19:19:12.38ID:???
谷口「一時期はとっかえひっかえってやつだったな。
俺の知る限り、一番長く続いて一週間。
最短では告白されてOKした五分後に破局してたなんてのもあったらしい」
(ハルヒ「普通の人間の相手をしている暇はないの!」)
谷口「だったらOKするなっての。聞いた話だって!マジで。
なんでか知らねぇけど告られて断るってことをしないんだよ。あいつは。
だからな、お前が変な気を起こす前に言っておいてやる。やめとけ」
キョン「(やめとくも何もそんな気は無いんだが…)」
0009名無しが氏んでも代わりはいるもの
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2022/11/11(金) 19:43:30.36ID:???
谷口「俺だったら、そうだな…このクラスでの一押しはあいつだな。
朝倉涼子。一年の女の中でもベスト3には確実に入るね」
キョン「一年の女子全員をチェックでもしたのか?」
谷口「おうよ!AからDまでランク付けして、そのうちAランクの女はフルネームで覚えたぜ!」
国木田「朝倉さんがそのAなわけ?」
谷口「AAランク+だな。あれはきっと性格までいいに違いない」
キョン「…」
ハルヒ「…」
男子生徒A「はえー」

キョン:
この時期、涼宮ハルヒもまだおとなしい頃合いで、
俺にとっても心休まる月だった。
しかしながらハルヒの奇矯な振る舞いは、
このころから徐々に片鱗を見せていたと言うべきだろう。
0010名無しが氏んでも代わりはいるもの
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2022/11/11(金) 19:47:54.11ID:???
キョン:
というわけで、片鱗その1。
髪型が毎日変わる。
月、火、水、木、金。
曜日が進むごとに髪を結ぶ箇所が増えている。
月曜日にリセットされたあとは金曜日まで一つずつ。
果たして、日曜日はどんな頭になっているんだ?
見てみたい気もする。
0011名無しが氏んでも代わりはいるもの
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2022/11/11(金) 19:51:03.82ID:???
キョン:
片鱗、その2。
体育の授業は男女別に行われる。
着替えは女が奇数クラス、男が偶数クラスに移動してすることになっているのだが、
まだ男子が残っているにもかかわらず、ほら、セーラー服を脱ぎだしやがった。
どうやら、男子生徒のことはジャガイモぐらいにしか思ってないらしい。
0012名無しが氏んでも代わりはいるもの
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2022/11/11(金) 19:54:07.45ID:???
キョン:
片鱗、その3。
あきれることに、ハルヒはこの学校に存在するあらゆるクラブに仮入部していたのだった。
運動部からは例外なく熱心に入部を薦められ、
そのすべてを断って、毎日参加する部活動をきまぐれに変えたあげく、
結局どこにも入部することはなかった。
なにがしたいんだろうな?こいつはよー。
0013名無しが氏んでも代わりはいるもの
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2022/11/11(金) 19:57:57.28ID:???
キョン:
そんなこんなをしながらゴールデンウィークが明けた一日目。

谷口「よ!。キョン」
キョン「おう」

キョン:
ちなみにキョンってのは俺のあだ名だ。いい加減にやめてもらいたいのだが…。
0014名無しが氏んでも代わりはいるもの
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2022/11/11(金) 20:14:47.80ID:???
キョン「あぁ、今日は水曜日か」

キョン:
などと考えつつ、魔が差してしまったんだろう。
それ以外に思い当たる節が無い。

キョン「曜日で髪型変えるのは、宇宙人対策か?」

キョン:
涼宮ハルヒに話しかけていた。

ハルヒ「いつ気づいたの?」
キョン「う〜ん、ちょっと前」
ハルヒ「あっそう。私思うんだけど、
曜日によって感じるイメージってそれぞれ異なる気がするのよね」

キョン:
初めて会話が成立したような気がする。

ハルヒ「色で言うと月曜は黄色で、火曜が赤で、水曜が青で、
木曜が緑、金曜が金色で、土曜は茶色、日曜は白よね?」
キョン「(なんとなくわかるような気もするが…)
つうことは、数字にしたら、月曜が0で日曜が6なのか?」
ハルヒ「そう」
キョン「俺は月曜は1って感じがするけどな」
ハルヒ「あんたの意見なんか、誰も聞いてない!」
キョン「そうかい?」
ハルヒ「…」
キョン「…」
ハルヒ「私、あんたとどこかで会ったことある?ずっと前に」
キョン「いや」
0015名無しが氏んでも代わりはいるもの
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2022/11/11(金) 20:21:36.26ID:???
キョン:
きっかけ、なんてのは大抵どうってことないものなんだろうけども…。
まさしくこれが、きっかけになったんだろうな。
しかし、ハルヒがまともな返答を寄こしたことは驚きだ!
てっきり、うるさい!バカ!黙れ!どうでもいいでしょそんなこと!
と言われるものばかりだと思っていたからなー。
だから、ハルヒが翌日、長かった髪をバッサリ切って登場したときには結構俺は動揺した。
それにしたって、俺が指摘した次に日に短くするってのも短絡的すぎないか?おい!

ハルヒ「別に」
0016名無しが氏んでも代わりはいるもの
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2022/11/11(金) 20:37:27.08ID:???
キョン:
あれ以来、ホームルーム前のわずかな時間にハルヒと話すのが日課になりつつあった。

キョン「ちょいと小耳に挟んだんだけどさ、付き合う男全部振ったってほんとか?」
ハルヒ「なんで、あんたにそんなこと言われなくちゃいけないのよ!
何を聞いたか知らないけど、まあいいわ。たぶん、全部本当だから」
キョン「一人くらい、まともに付き合おうとか思うやつがいなかったのか?」
ハルヒ「全然だめ。どいつもこいつも、アホらしいほどまともな奴だったわ。
宇宙人でも、未来人でも、超能力者でもないし」
キョン「(そりゃ、普通そうだろう)」
ハルヒ「あと告白がほとんど電話だったのは何なのあれ!
そういう、大事なことは面と向かって言いなさいよ!」
キョン「まぁ、そうかな?(一応同意しておこう)俺ならどっかに呼び出して言うかな」
ハルヒ「そんなことはどうでもいいのよ!」
キョン「(どっちなんだよ!?)」
ハルヒ「問題はね。くだらない男しかこの世に存在しないのかどうなのってことよ!
ほんと中学時代はずっとイライラしっぱなしだった」
キョン「じゃ、どんな男ならよかったんだ?やっぱり、宇宙人か?
ハルヒ「宇宙人。もしくは、それに準じるなにかね。
とにかく、普通の人間でなければ、男だろうが女だろうが」
キョン「どうして、そんなに人間以外の存在にこだわるんだ?」
ハルヒ「そっちの方が面白いじゃないの!」
キョン「…」
0017名無しが氏んでも代わりはいるもの
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2022/11/11(金) 20:54:00.38ID:???
谷口「おい、キョン!お前どんな魔法を使ったんだ?」
キョン「何の話だ?」
谷口「俺、涼宮があんなに長い間しゃべってるの初めて見るぞ!お前、何言ったんだ?」
キョン「(さて、なんだろう?適当なことしか聞いていないような気がするんだが)」
谷口「驚天動地だ」
国木田「昔からキョンは変な女が好きだからねぇ〜」
キョン「誤解を招くようなことを言うな!」
涼子「私も聞きたいな。私がいくら話しかけてもなーんも答えてくれない涼宮さんが、
どうしたら話すようになるのか、コツでもあるの?」
キョン「わからん」
涼子「ふーん。でも、安心した。涼宮さんいつまでもクラスで孤立したままじゃ困るもんね。
一人でも友達ができたのはいいことよね」
キョン「(友達ねぇ〜)」
涼子「その調子で、涼宮さんをクラスに溶け込めるようにしてあげてね。
せっかく一緒のクラスになったんだから、
みんな仲良くしていきたいじゃない?よろしくね」
キョン「(と言われてもな…)」
涼子「これから何か伝えることがあったら、あなたから伝えてもらうようにするから」
キョン「…だが、待てよ!俺はあいつのスポークスマンでもなんでもないぞ!」
涼子「おねがい」
谷口「キョン、俺たち友達だよな?」

キョン:
どいつもこいつもアホだらけだ。
0018名無しが氏んでも代わりはいるもの
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2022/11/11(金) 21:23:49.38ID:???
キョン:
席変えだそうだ。
ゴーフルの缶に入れられたくじを引いた俺は、
窓際後方二番目というなかなかのポジションを獲得した!
さらば、ハルヒ、フォーエバー。
…。
…偶然だよな。

キョン「全部のクラブに入ってみたっていうのは本当なのか?どこか面白そうな部があったら教えてくれよ」
ハルヒ「ない!全然!」
キョン「(即答しやがった)」
ハルヒ「全然ない!」
キョン「(どうやらこいつの口癖は「全然」のようだ)」
ハルヒ「高校に入れば少しはましかと思ったけど、
これじゃ、義務教育時代と何も変わんないわねー。入る学校間違えたかしら?」
キョン「何を基準に学校選びをしているのだろう)」
ハルヒ「ミステリー研究会っていうのがあったのよ」
キョン「へぇ〜どうだった?」
ハルヒ「笑わせるわ。今まで一回も事件らしい事件に出くわさなかったって言うんだもの。
部員もただのミステリー小説オタクばっかで名探偵みたいなやつもいないし!」
キョン「そりゃそうだろう!」
ハルヒ「超常現象研究会にもちょっと期待してたんだけど、
ただのオカルトマニアの集まりでしかないのよ!どう思う!?」
キョン「どうも思わん」
ハルヒ「あーもうつまんない!これだけあれば、少しは変なクラブがあってもよさそうなのに。
キョン「無いもんはしょうがないだろう。
結局のところ、人間はそこに在るもので満足しなければならないのさ。
言うなれば、それをできない人間が、発見やら発明やらをして文明を発達させてきたんだ。
空を飛びたいと思ったから、飛行機作ったし、
楽に移動したいと思ったから、車や列車を生み出したんだ。
でもそれは、一部の人間の才覚や発想によって初めて生じたものであり、
つまり天才がそれを可能にしたわけだ。
凡人たる我々は人生を凡庸に過ごすのが一番であってだなぁ」
ハルヒ「うるさい!」

キョン:
もしかしたら、この会話がネタ振りだったのかもしれない。
それは、突然やってきた。
0019名無しが氏んでも代わりはいるもの
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2022/11/13(日) 15:37:53.34ID:???
ハルヒ「!」
キョン「うおお、がはっ。ああん…何しやがる!」
ハルヒ「気がついた!」
キョン「何に?」
ハルヒ「どうしてこんな簡単なことに気が付かなかったのかしら」
キョン「何が?」
ハルヒ「無いんだったら自分で作ればいいのよ!」
キョン「だから、何を?」
ハルヒ「部活よ!」
キョン「ああ…分かった。まぁ今は落ち着け」
ハルヒ「なにその反応!?もうちょっとあんたも喜びなさいよこの発見を!」
キョン「うん、今は授業中だ!」
クラスメイト達「ざわざわ」
キョン「うん」
ハルヒ「(部室ね。部室)」
0020名無しが氏んでも代わりはいるもの
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2022/11/13(日) 15:50:27.36ID:???
キョン「ああ、あああ、ああああああ」
ハルヒ「協力しなさい!」
キョン「(カツアゲされているような気分だぜ)何を協力するって?」
ハルヒ「私の新クラブ作りよ!」
キョン「なぜ俺がお前の思いつきに協力しなければならんのか、
それをまず、教えてくれ」
ハルヒ「私は部室と部員を確保するから、あんたは学校に提出する書類をそろえなさい」
キョン「(聞いちゃいねぇ)何のクラブを作るつもりなんだ?」
ハルヒ「どうでもいいじゃないのそんなの!とりあえずまず、作るのよ!
いい!?今日の放課後までに調べておいて。
私もそれまでに部室を探しておくから。いいわね!?」
0021名無しが氏んでも代わりはいるもの
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2022/11/13(日) 16:05:02.27ID:???
キョン:
同好会の新設に伴う規定。
人数、5人以上。
顧問の教師、名称、責任者、活動内容を決定し…調べるまでもなかった。
生徒手帳の後ろの方にそう書いてある。
だが賭けてもいいが、ハルヒの考える内容が、
創造的かつ活力ある学校生活を送るのにふさわしいものになることはないだろう。
0022名無しが氏んでも代わりはいるもの
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2022/11/13(日) 16:15:39.09ID:???
キョン「うあ、ちょっとまた、またまた」
ハルヒ「えい。これからこの部屋が我々の部室よ!」
キョン「ちょいまて、どこなんだよここは?」
ハルヒ「文化部の部室棟よ!美術部や吹奏学部なら美術室や音楽室があるでしょ?
そういう特別教室を持たないクラブや同好会の部室が集まっているのが、この部室棟。
通称旧館。この部屋は文芸部」
キョン「じゃあ文芸部なんだろ?」
ハルヒ「でも、今年の春に三年生が卒業して部員ゼロ。
新たに誰かが入部しないと休部が決定していた唯一のクラブなのよ。
で、この子が一年生の新入部員」
キョン「じゃあ休部になってないじゃないか」
ハルヒ「似たようなもんよ。一人しかいないんだから」
キョン「あの子はどうするんだよ」
ハルヒ「別にいいって言ってたわよ!」
キョン「ほんとかそりゃあ」
ハルヒ「昼休みにあったときに部室貸してって言ったらどうぞって。
本さえ読めればいいらしわ。変ってると言えば変ってるわね〜」
キョン「(はい。お前が言うな)」
0023名無しが氏んでも代わりはいるもの
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2022/11/13(日) 16:24:37.06ID:???
有希「長門有希」
キョン「長門さんとやら、こいつはこの部屋をなんだかわからん部の部室にしようとしてんだぞ。
それでも、いいのか?」
有希「いい」
キョン「いやーしかし、たぶんものすごく迷惑をかけると思うぞ」
有希「別に」
キョン「そのうち、追い出されるかもしれんぞ」
有希「どうぞ」
キョン「ああ…」
ハルヒ「ふん。ま、そういうことだから、これから、放課後この部屋に集合ね。
絶対来なさいよ。来ないと、死刑だから」
キョン「わかったよ(死刑はいやだからな)」
0024名無しが氏んでも代わりはいるもの
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2022/11/13(日) 16:41:38.45ID:???
ハルヒ「まずは部員よね。最低あと2人はいるわねー」
キョン「(てことは何だ?あの文芸部員も頭数に入れてしまっているのか?
部室に付属する備品かなにかと勘違いしているんじゃないか?)」
ハルヒ「安心して!すぐ集めるから。適当な人間の心当たりはあるの!」
0025名無しが氏んでも代わりはいるもの
垢版 |
2022/11/13(日) 16:55:46.77ID:???
キョン:
で、次の日。

ハルヒ「先に、行ってて!」

キョン:
俺はというと…。

キョン「しょうがない」

キョン:
部室へと足を運んだ。

キョン「なに読んでんだ?面白い?」
有希「ユニーク」
キョン「どういうとこが?」
有希「全部」
キョン「本が、好きなんだな〜」
有希「わりと」
キョン「そうか(帰っていいかな俺?)」
0026名無しが氏んでも代わりはいるもの
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2022/11/13(日) 16:57:35.19ID:???
ハルヒ「いや〜ごめんごめん遅れちゃった。捕まえるのに手間取っちゃって」
みくる「うへぇぇ〜」

キョン:
またしても少女だった。
しかもすんげー美少女だった。
0027名無しが氏んでも代わりはいるもの
垢版 |
2022/11/13(日) 17:12:37.56ID:???
みくる「なんなんですかぁ?ここどこですかぁ?
何で私連れてこられたんですかぁ?
何でか、か、か、カギを締めるんですか?いったい何を?」
ハルヒ「黙りなさい」
みくる「ぅひゅん」
ハルヒ「紹介するわ。朝比奈みくるちゃんよ」
みくる「あぁ…」
ハルヒ「ふん」
キョン「(紹介、終わりかよ!)どこから拉致ってきたんだ?」
ハルヒ「そんなことしないわ。任意同行よ」
キョン「(似たようなもんだ)」
ハルヒ「二年の教室でぼんやりしてるところを捕まえたの。
私、休み時間には校舎を隅々まで歩くようにしてるから、
何回か見かけて覚えてたわけ」
キョン「(休み時間教室にいないと思ったらそんなことしていたのか)
え?あ、じゃあこの人は上級生じゃないか?」
涼宮ハルヒ「それがどうかしたの!?」
キョン「あーまぁいい。えっと朝比奈さんか。何でまたこの人なんだ?」
ハルヒ「まぁ、見てご覧なさいよ!」
朝比奈みくる「へふぅ。へぇ?」
ハルヒ「めっちゃめちゃ可愛いでしょう?」
キョン「(危ない誘拐犯のようなことを言いだした)
ハルヒ「私ねぇ、萌えって結構重要なことだと思うのよね」
0028名無しが氏んでも代わりはいるもの
垢版 |
2022/11/13(日) 17:34:34.77ID:???
キョン「すまん、何だって?」
ハルヒ「萌えよ萌え!いわゆる、一つの萌え要素。
基本的にね、なにかおかしな事件が起こるような物語には、
こういう萌えでロリっぽいキャラが一人はいるものなのよ。それだけじゃないのよ」
みくる「へ?どへぇぇぇ〜」
ハルヒ「ちっこいくせにほら、私より胸でかいのよ。ロリ顔で巨乳?これも、萌えの重要要素の一つなのよ」
キョン「知らん」
ハルヒ「あぁーもう、本当に大きいなぁ。なんか、腹立ってきたわ。
こんな可愛らしい顔して私より大きいなんて」
キョン「アホかお前は」
ハルヒ「でも、めっちゃでかいのよ、マジよ!あんたも触ってみる?」
みくる「へけ?」
キョン「遠慮しとく。するとなにか?
お前はこのー、朝比奈さんが可愛くて小柄で胸が大きかったからという理由なだけで
ここに連れてきたのか?」
ハルヒ「そうよ」
キョン「真性のアホだこいつ」 
ハルヒ「こういう、マスコット的キャラも必要だと思って」
0029名無しが氏んでも代わりはいるもの
垢版 |
2022/11/14(月) 16:05:08.50ID:???
ハルヒ「みくるちゃん、あなたなにかほかにクラブ活動してる?」
みくる「あのぉー書道部に」
ハルヒ「ああ。じゃあ、そこやめて。我が部の活動に邪魔だから」
キョン「!」
みくる「あぁ…!」
有希「…」
みくる「あぁ〜そっか〜。わかりました」
キョン「(何がわかったんだろう)」
みくる「書道部はやめてこっちに入部します。
でも、文芸部ってなにをするところなのかよく知らなくて…」
ハルヒ「我が部は文芸部じゃないわよ」
みくる「ぇ?」
キョン「ここの部室は一時的に借りてるだけです。
あなたが、入らされようとしているのは、
そこの涼宮がこれから作る活動内容未定で名称不明の同好会ですよ。
ちなみに、あっちで座って本を読んでいるのが、本当の文芸部員です」
有希「…」
みくる「はぁ〜」
ハルヒ「大丈夫!名前ならたった今考えたから」
キョン「言ってみろ」
0030名無しが氏んでも代わりはいるもの
垢版 |
2022/11/14(月) 16:14:25.00ID:???
キョン:
皆の衆お知らせしよう。
新しく発足するクラブの名は今ここに決定した。

ハルヒ「SOS団!」

キョン:
世界を(S)大いに盛り上げるための(O)涼宮ハルヒの(S)団。
略してSOS団である。
そこ、笑っていいぞ。
本来なら、世界を大いに盛り上げるための涼宮ハルヒの同好会とでもすべきなのだろうが、
なにしろまだ同好会のていすら立ってない上に、
何をする集団なのかもわからないのである。

ハルヒ「だったら団でいいじゃない」

キョン:
意味不明なハルヒの一言により、めでたく、そのように決まった。
好きにしろよもう。
0031名無しが氏んでも代わりはいるもの
垢版 |
2022/11/14(月) 16:16:45.41ID:???
ナゾナゾみたいに地球儀を解き明かしたら
みんなでどこまでも行けるね

時間の果てまでBoooon!!

ワープでループなこの想いは
何もかもを巻き込んだ想像で遊ぼう

アル晴レタ日ノ事
魔法以上のユカイが
限りなく降りそそぐ 不可能じゃないわ
明日また会うとき 笑いながらハミング
嬉しさを集めよう
カンタンなんだよ こ・ん・な・の
追いかけてね つかまえてみて
おおきな夢&夢 スキでしょう?
0033名無しが氏んでも代わりはいるもの
垢版 |
2022/11/18(金) 21:25:42.77ID:???
キョン:
入学して一ヶ月ちょいが経過し、俺はまるで山頂へ向けて何度も岩を転がし続ける、
シーシュポスのように、この強制早朝ハイキングコースを、心ゆくまで満喫していたのだが、
そこに追い打ちをかけるがごとく、
俺の平常心をマグニチュード8,0で揺さぶる事件が起こってしまった。
イ…イヤ〜ン。
ううっ…始まったと言ったほうがいいな。

(ハルヒ「ないんだったら自分で作ればいいのよ!」)
(ハルヒ「部活よ!協力しなさい!」)
(ハルヒ「名前ならたった今考えたから」)
(ハルヒ「SOS団!」)

キョン:
希代の変人、涼宮ハルヒによる無間地獄の始まりだ。
0034名無しが氏んでも代わりはいるもの
垢版 |
2022/11/18(金) 21:30:03.25ID:???
涼子「おはよう」
キョン「ああ、おはよう」
涼子「今日日直なの忘れててさ。早く職員室行って日誌もらってこなきゃ。ごめん、先行くね!」

キョン:
あんな女子が同じクラスにいるってのに…。
0035名無しが氏んでも代わりはいるもの
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2022/11/18(金) 21:47:21.36ID:???
ハルヒ「おっ、ねえキョン。あと必要なのはなんだと思う?」
キョン「何が?」
ハルヒ「やっぱり謎の転校生は押さえておきたいと思うわよね!」
キョン「頼むから、文脈をハッキリさせて会話を開始してくれ」
ハルヒ「SOS団に必要なものよ!謎の転校生くらいは欲しいじゃない」
キョン「その前に謎の定義を教えてほしいもんだ」
ハルヒ「新年度が始まって2ヶ月もたたないのに、
そんな時期に転校してくるヤツは、十分謎の資格があると思うでしょ?あんたも」
キョン「オヤジの急な転勤とかあるだろ」
ハルヒ「いいえ!不自然だわ、そんなの」
キョン「お前にとって自然とはなんなのか、俺は知りたい」
ハルヒ「う〜ん、来ないもんかしらね。謎の転校生」
キョン「はあ〜。要するに俺の意見なんかどうでもいいんだな、お前は…」
0036名無しが氏んでも代わりはいるもの
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2022/11/18(金) 21:48:50.64ID:???
答えはいつも私の胸に...
なんでだろ あなたを選んだ私です
もうとまらない 運命様から決められたけど
I believe 真似だけじゃつまらないの
You'll be right!
感じるまま感じることだけをするよ

冒険でしょでしょ!? ホントが嘘に変わる世界で
夢があるから強くなるのよ 誰の為じゃない

一緒に来てくださいっ
どこまでも自由な私を見てよね
明日過去になった今日のいまが奇跡
つかもう未来を
I believe you...
0037名無しが氏んでも代わりはいるもの
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2022/11/19(土) 15:43:48.95ID:???
キョン:
どうもハルヒと俺が、何かを企てているというウワサが流れているらしい。

谷口「お前さ、涼宮と何やってんの?まさかつきあいだしたんじゃねえよな?」
キョン「断じて違う!俺が一体全体何をやっているのか、この俺自身が一番知りたい」
谷口「ほどほどにしとけ。中学じゃないんだし。
グラウンドを使用不能にしたら、停学ぐらいにはなるぜ」

キョン:
せめて長門有希や、朝比奈みくるさんに害が及ばないようにしないとな。
0038名無しが氏んでも代わりはいるもの
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2022/11/19(土) 15:52:21.97ID:???
キョン:
SOS団設立以来、殺風景だったここ文芸部室にやたらと物が増え始めた。
ていうか、ここで暮らすつもりなのだろうか。

ハルヒ「コンピューターも欲しいところね!
この情報化社会にパソコンの一つもないなんて、許しがたいことだわ!」
キョン「(誰を許さないつもりなんだ)」
ハルヒ「じゃ。調達に行くわよ!」
キョン「おいおい、当てがあるのか?電気屋でも襲うつもりか?」
ハルヒ「まさか。もっと手近なところよ!」
0039名無しが氏んでも代わりはいるもの
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2022/11/19(土) 16:06:09.47ID:???
ハルヒ「こんにちは〜!パソコン一式頂きに〜来ました〜!部長は誰?」
コンピ研部長「何か用?」
ハルヒ「コンピューター研究会にわざわざ出向く用事なんて一つでしょ!
1台でいいからパソコンちょうだい」
みくる「ひゃ」
コンピ研部長「はあ?いきなりなんだよ!」
ハルヒ「いいじゃない、1個くらい。こ〜んなにあるんだし!」
コンピ研部長「あのね…てかきみたち誰?」
ハルヒ「SOS団団長、涼宮ハルヒ。この2人はあたしの部下その1とその2よ」
みくる「…」
キョン「うっ…う〜ん」
0040名無しが氏んでも代わりはいるもの
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2022/11/19(土) 16:34:09.32ID:???
ハルヒ「というわけだから、四の五の言わずに1台よこせ!」
コンピ研究部長「どういうわけだよ!ダメに決まってるじゃないか!」
ハルヒ「ふ〜ん」
コンピ研究部長「うん?」
ハルヒ「あっ、そう。じゃこっちにも考えがあるわ」
コンピ研究部長「えっ…あっ…」
ハルヒ「ふふん」
キョン「なんと!」
みくる「キャ〜!」
コンピ研究部長「なっ…なんのつもりだよ!」
ハルヒ「はい!もう一枚!」
みくる「ひゃ〜!」
コンピ研究部長「何をするんだ!」
ハルヒ「チッチッチッ。あんたのセクハラ写真はバッチリ撮らせてもらったわ!
この写真を校内にばらまかれたくなかったら、とっとと耳そろえてパソコンよこしなさい!」
コンピ研究部長「んなバカな!きみが無理やりやらせたんじゃないか。僕は無実だ!」
ハルヒ「一体何人があんたの言葉に耳を貸すかしらね〜」
コンピ研究部長「ああ…うわっ!ここにいる部員たちが証人だ!」
部員A「そうだ」
部員B「部長は悪くないぞ」
ハルヒ「部員全員がこの子を集団で(ピー)したって言いふらしてやる!」
一同「ええー」
キョン「いくらなんでもそれは…」
ハルヒ「どうなの?よこすの!よこさないの!」
みくる「す…涼宮さん」
コンピ研究部長「そっ…うう…いっいいい…うっくっ!好きなのを持っていってくれ」
ハルヒ「ふん」
部員A「部長!」
部員B「しっかりしてください」
部員C「お気を確かに」
キョン「なんの喜劇だ。これは」
0041名無しが氏んでも代わりはいるもの
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2022/11/19(土) 16:55:17.92ID:???
ハルヒ「最新機種はどれ?」
コンピ研部長「なんでそんなこと教えなくちゃいけないんだよ」
ハルヒ「ひひ」
コンピ研部長「いっ!はあ〜クソ!それだよ」
ハルヒ「昨日パソコンショップで最近出た機種を一覧にしてもらったのよね〜」
部員たち「げげっ」
ハルヒ「これには載ってないみたいだけど。あっ!これちょうだい!」
コンピ研部長「だあ〜ま…待ってくれ!
それは先月購入したばっかりのやつで…があ…くっ…持ってけ泥棒!」
キョン「(おっしゃるとおり、まさしく泥棒だ)」
ハルヒ「さっ、キョン。運んで!」

キョン:
…とまあこんな感じで、まんまと最新機種のパソコン一式をせしめたハルヒは、
文芸部室がインターネットできる環境でないと分かるや、
コンピ研部長とその他を呼んで、LANケーブルを2つの部屋の間に引かせ、
ついでに学校のドメインからネット接続できるようにさせた。
盗人猛々しいとはこのことだ。
0042名無しが氏んでも代わりはいるもの
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2022/11/19(土) 17:04:30.93ID:???
キョン「とりあえず帰りましょう」
みくる「ああ…」
キョン「朝比奈さん、こんなけったいな団に関わらないほうがいいですよ。
今後もあいつに何されるか分からない」
みくる「いえ…いいんです。あなたもいるんでしょう?」
キョン「えっ?」
みくる「恐らくこれがこの時間平面上の必然なのでしょうね」
キョン「はあ?」
みくる「それに長門さんがいるのも気になるし」
キョン「何が?」
みくる「えっ?あっ、いや…なんでもないです。
ふつつか者ですが、これからもよろしくお願いします。
それから、私のことでしたら、どうぞ“みくるちゃん”とお呼びください」
0043名無しが氏んでも代わりはいるもの
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2022/11/21(月) 16:47:35.12ID:???
キョン:
さて次に待ってたのは…。

キョン「で…誰が作るんだ?そのサイトとやらを」
ハルヒ「あんた。どうせ暇でしょ。やりなさいよ!
私は残りの部員を探さなきゃいけないし、一両日中によろしくね。
まずサイトができないことには活動しようがないし」
キョン「はあ〜…」
0044名無しが氏んでも代わりはいるもの
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2022/11/21(月) 16:51:10.53ID:???
キョン「サイト作りね…」

キョン:
とか言いながらも、面白がって作ってしまった。
あらかたのアプリケーションはコンピ研がインストールしてくれてたし、簡単だったからな。
昼休みの暇つぶしには持ってこいだ。
ところで、どんなことを書けばいいんだ?
何しろ俺はSOS団が何をする団なのか、まだ知らないのだ。

キョン「長門、何か書きたいことはあるか?」
有希「何も」

キョン:
どうでもいいが、こいつはちゃんと授業に出てるんだろうな?
0046名無しが氏んでも代わりはいるもの
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2022/11/21(月) 17:02:45.60ID:???
キョン:
いろいろ疑念は尽きないのだが、
こうして足しげく部室へ通ってしまうのはなぜだろう。
なぜだろう。
これが習性というものなのか、はたまた…。

キョン「ちわ!」
有希「…」
みくる「…」

キョン:
つうか、この2人はよほど暇なのか?
俺も人のことは言えないが…。

みくる「涼宮さんは?」
キョン「さあ?6限にはすでにいませんでしたけどね。
またどこかで、機材を強奪してるんじゃないですか?」
みくる「あ…っ。私また昨日みたいなこと…」
キョン「大丈夫です!今度は俺が全力で阻止しますよ」
みくる「本当ですか?ありがとう!それじゃお願いします」
キョン「お願いされましょう」
0047名無しが氏んでも代わりはいるもの
垢版 |
2022/11/21(月) 17:48:43.24ID:???
ハルヒ「ヤッホー!」
キョン「(ヤッホーって…)うわっ!」
みくる「!」
ハルヒ「ふふっ、まずはこれ」
キョン「“SOS団結団に伴う所信表明”」
みくる「あ…」
ハルヒ「それからこれ。ジャジャジャジャ〜ン!これ着てビラ配りに行くのよ!」
キョン「どこへだよ?」
ハルヒ「校門!今なら下校中の生徒いるし」
キョン「で…何を着るって?」
ハルヒ「あんたじゃないわよ。着るのはみくるちゃん。バニーガール!」
みくる「あのあの、それを一体…」
ハルヒ「さあさあ、着替えて着替えて!」
みくる「イヤです」
ハルヒ「うるさい!脱いだ脱いだ!」
みくる「あっ、イヤ〜!」
キョン「おい涼宮!何すんだ!」
みくる「ダメ〜!見ないで〜!」
キョン「ああ…」
ハルヒ「おとなしくしなさい!」
キョン「ハッ」
ハルヒ「ちゃっちゃと全部脱げ〜!」
キョン「はあ〜…」
0048名無しが氏んでも代わりはいるもの
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2022/11/22(火) 19:20:45.69ID:???
みくる「ダメ〜!せめて自分で外すから。あっ、あっ、イヤ…イヤ〜!」
ハルヒ「入っていいわよ!」
キョン「(まるで悪代官だ)」
ハルヒ「どう?これで注目度バッチリでしょ!」
キョン「そりゃイヤでも目立つだろうが。長門はいいのか?」
ハルヒ「2着しか買えなかったのよ。フルセットだから高かったんだから!」
キョン「そんなもんどこで売ってるんだ?」
ハルヒ「ネット通販」
キョン「なるほど」
ハルヒ「じゃ、行ってくる。行くわよ、みくるちゃん!」
みくる「イヤ…あっ、イヤ〜!」
ハルヒ「行くぞ〜!オ〜!」
みくる「ああっ…」

キョン:
ごめん。正直たまりません、それ。情熱をもてあます…。
0049名無しが氏んでも代わりはいるもの
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2022/11/22(火) 19:28:22.12ID:???
キョン「うん?なっ!ああ…はあ〜。やれやれ。まだ体温が残ってる。
生々しい…ふう〜ああ…おっ…“SOS団結団に伴う所信表明”」

ハルヒ『我がSOS団は、この世の不思議を広く募集しています。
過去に不思議な体験をしたことのある人。
今現在、とても不思議な現象や謎に直面している人。
遠からず不思議な体験をする予定のある人。
そういう人がいたら、我々に相談するとよいです。
たちどころに解決に導きます。
ただし、普通の不思議さではダメです。
我々が驚くまでに不思議なことじゃないといけません。
注意してください』

キョン:
この団の存在意義が、だんだん分かってきた気がする。
0050名無しが氏んでも代わりはいるもの
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2022/11/22(火) 19:33:24.56ID:???
ハルヒ「腹立つ!なんなの、あのバカ教師ども!邪魔なのよ邪魔!」
キョン「何か問題でもあったのか?」
ハルヒ「問題外よ!まだ半分しかビラまいてないのに、
教師が“やめろ”とか言うのよ!何様よ!」
キョン「(バニーガールが2人して、学校の門でチラシ配ってたら、
教師じゃなくても飛んでくるってえの」
ハルヒ「みくるちゃんはわんわん泣きだすし、私は生徒指導室に連行されるし、
ハンドボールバカの岡部も来るし」
キョン「(みんなさぞかし目が泳いでいたことだろう)」
ハルヒ「も〜う今日はこれで終わり!解散!」
キョン「ゲッ!」
ハルヒ「いつまで泣いてんの!ほら、ちゃっちゃと着替える!」
0051名無しが氏んでも代わりはいるもの
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2022/11/22(火) 19:37:03.22ID:???
みくる「キョン君、私がお嫁に行けなくなったら、もらってくれますか?」

キョン:
なんと言うべきか…朝比奈さん。
その後ろ姿はまるで、受験に失敗した浪人生か、
はたまた一戸建てを無理して買った直後にリストラされたサラリーマンのようですよ。
あっ…ていうか、あなたも俺をその名で呼ぶんですか。
0052名無しが氏んでも代わりはいるもの
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2022/11/24(木) 16:19:52.79ID:???
キョン:
次の日、涼宮ハルヒの名は有名を超越して、全校生徒の常識にまでなっていた。

谷口「はあ〜キョンよ。お前いよいよもって、
涼宮と愉快な仲間たちの一員になっちまったんだな〜」
キョン「うるさい」

キョン:
更に問題なのはオプションとして、
俺と朝比奈さんの名前までささやかれ始めたということだ。

国木田「ホント昨日はビックリしたよ。バニーガールが校門に立ってるんだから。
あれ、もう一人は2年の朝比奈さんだよね?」
谷口「今や全校生徒の注目の的だぜ、お前ら」
涼子「このSOS団ってなんなの?」
キョン「涼宮に聞いてくれ。俺は知らん。知りたくもない」
涼子「面白いことしてるみたいね、あなたたち。
でもあれはちょっとやりすぎだと思うな」
0053名無しが氏んでも代わりはいるもの
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2022/11/24(木) 16:25:43.94ID:???
キョン:
この日、朝比奈さんは学校を休んだ。

ハルヒ「なんで一通もメール来ないのよ!あんだけ宣伝したのに!」

キョン:
あんな宣伝で、この団に関わろうとする物好きはいないだろう。
注目度抜群ってところは否定しないがな。

ハルヒ「あれ?みくるちゃん、今日は休み?」

キョン:
もう二度と来ないかもな。
トラウマにならなきゃいいのだが

ハルヒ「せっかく新しい衣装を用意したのに」
キョン「自分で着ろ」
ハルヒ「もちろんあたしも着るわよ。でもみくるちゃんがいないとつまんない!」

キョン:
長門に着せればいいのに。
あいつなら淡々と着るだろうし、ついでにそれはそれで見てみたい気もする。
0054名無しが氏んでも代わりはいるもの
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2022/11/24(木) 16:30:28.01ID:???
ハルヒ「ああ〜!SOS団を結成していきなり座礁じゃない!
みんな出し惜しみしてるんじゃないかしら?独り占めするつもり?」

キョン:
なあハルヒ。
“ありませんか”と聞いて、“はい、あります”って答えが返ってくるほど、
こんな県立高校の一角に、不思議な謎がごろごろ転がってるなんてわけないだろ。
分かるよな?
お前も本当は理解してるんだろ?
ただモヤモヤしたやり場のない若さ故のいらだちが、
お前を突き抜けた行動に導いてるだけだよな。
いいかげんに目を覚まして、誰か格好のいい男でもつかまえて一緒に下校したり、
日曜日に映画行ったりしてろよ。
それか運動部に入って、思いっ切り暴れてろよ。
お前なら、即レギュラーで活躍できるさ。

ハルヒ「帰る!」
0055名無しが氏んでも代わりはいるもの
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2022/11/24(木) 16:33:44.03ID:???
キョン「じゃ、俺も帰るわ」
有希「読んだ?」
キョン「何を?」
有希「本」
キョン「あっ、いや、まだだけど…返したほうがいいか?」
有希「返さなくていい」

キョン:
しかし、いつもセリフが原稿用紙1行分を越えないヤツだな。

有希「今日読んで。帰ったらすぐ」
キョン「分かったよ」
0057名無しが氏んでも代わりはいるもの
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2022/11/24(木) 16:40:24.46ID:???
キョン「ハァハァハァ…今日でよかったのか?
ひょっとして昨日も待っていたとか?なぜわざわざここに?」
有希「こっち」
0058名無しが氏んでも代わりはいるもの
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2022/11/24(木) 16:45:04.02ID:???
キョン「ああ…家の人は?」
有希「いない」
キョン「あっ…いないのは見れば分かるが、お出かけ中か?」
有希「最初から、私しかいない」
キョン「一人暮らしか?」
有希「そう」
キョン「それでなんの用?」
有希「飲んで。おいしい?」
キョン「ああ。ん…う〜ん」

キョン:
ううっ!生まれる。
0059名無しが氏んでも代わりはいるもの
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2022/11/24(木) 16:53:22.61ID:???
キョン「あの…そろそろ俺をここへ連れてきた理由を、教えてくれないか?
学校ではできないような話ってなんだ?」
有希「涼宮ハルヒのこと。そして…私のこと。あなたに教えておく」
キョン「涼宮とお前が、なんだって?」
有希「うまく言語化できない。情報の伝達に齟齬が発生するかもしれない。
でも…聞いて。涼宮ハルヒと私は、普通の人間じゃない」
キョン「なんとなく、普通じゃないのは分かるけどさ」
有希「そうじゃない。性格に普遍的な性質を持っていないという意味ではなく、
文字どおりの意味で、彼女と私は、あなたのような、大多数の人間と同じとは言えない。
この銀河を統括する、情報統合思念体によって作られた、
対有機生命体コンタクト用ヒューマノイド・インターフェース…それが私」
キョン「はい?」
有希「通俗的な用語を使用すると、宇宙人に該当する存在」
キョン「ああ…う…ちゅうじん?う〜ん?…」
0060名無しが氏んでも代わりはいるもの
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2022/11/24(木) 16:54:28.21ID:???
ナゾナゾみたいに地球儀を解き明かしたら
みんなでどこまでも行けるね

時間の果てまでBoooon!!

ワープでループなこの想いは
何もかもを巻き込んだ想像で遊ぼう

アル晴レタ日ノ事
魔法以上のユカイが
限りなく降りそそぐ 不可能じゃないわ
明日また会うとき 笑いながらハミング
嬉しさを集めよう
カンタンなんだよ こ・ん・な・の
追いかけてね つかまえてみて
おおきな夢&夢 スキでしょう?
0062名無しが氏んでも代わりはいるもの
垢版 |
2022/11/27(日) 13:32:11.88ID:???
キョン「宇宙人?」
有希「私の仕事は涼宮ハルヒを観察して、入手した情報を統合思念体に報告すること」
キョン「えっ?」
有希「生み出されてから3年間、私はずっとそうやって過ごしてきた。
この3年間は特別な不確定要素がなく、至って平穏。
でも、最近になって無視できない、イレギュラー因子が涼宮ハルヒの周囲に現れた。
それが…あなた」
0063名無しが氏んでも代わりはいるもの
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2022/11/27(日) 13:35:24.33ID:???
答えはいつも私の胸に...
なんでだろ あなたを選んだ私です
もうとまらない 運命様から決められたけど
I believe 真似だけじゃつまらないの
You'll be right!
感じるまま感じることだけをするよ

冒険でしょでしょ!? ホントが嘘に変わる世界で
夢があるから強くなるのよ 誰の為じゃない

一緒に来てくださいっ
どこまでも自由な私を見てよね
明日過去になった今日のいまが奇跡
つかもう未来を
I believe you...
0064名無しが氏んでも代わりはいるもの
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2022/11/27(日) 14:16:55.40ID:???
有希「情報統合思念体にとって、
銀河の辺境に位置するこの星系の第3惑星に特別な価値などなかった。
でも、現有生命体が地球と呼称する、この惑星で進化した二足歩行動物に、
知性と呼ぶべき思索能力が芽生えたことにより、その重要度は増大した。
もしかしたら、自分たちが陥っている自律進化の閉塞状態を、
打開する可能性があるかもしれなかったから。
宇宙に偏在する有機生命体に、意識が生じるのはありふれた現象だったが、
高次の知性を持つまでに進化した例は、地球人類が唯一だった。
合思念体は注意深く、かつ綿密に観測を続けた。
そして3年前、惑星表面で他では類を見ない異常な情報フレアを観測した。
弓状列島の一地域から噴出した情報爆発は、瞬く間に惑星全土を覆い、惑星外空間に拡散した。
その中心にいたのが…。
以後3年間、あらゆる角度から涼宮ハルヒという個体に対し調査がなされた。
しかしいまだその正体は不明。
それでも統合思念体の一部は、
彼女こそ人類のひいては情報生命体である自分たちに、自律進化のきっかけを与える存在として、
涼宮ハルヒの解析を行っている。
情報生命体である彼らは、有機生命体と直接的にコミュニケートできない。
言語を持たないから。
人間は言葉を抜きにして、概念を伝達するすべを持たない。
だから私のような人間用のインターフェースを作った。
情報統合思念体は、私を通して人間とコンタクトできる」
キョン「ああ…」
0065名無しが氏んでも代わりはいるもの
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2022/11/27(日) 14:28:54.13ID:???
有希「涼宮ハルヒは自律進化の可能性を秘めている。
恐らく彼女には、自分の都合のいいように周囲の環境情報を操作する力がある。
それが私がここにいる理由。あなたがここにいる理由」
キョン「待ってくれ!正直言おう。さっぱり分からない」
有希「信じて」
キョン「そもそもなんで俺なんだ?
いや、百歩譲ってお前のその…情報なんとか体うんぬんっていうのを信用したとして、
なぜ俺に正体を明かすんだ?」
有希「あなたは涼宮ハルヒに選ばれた。涼宮ハルヒは意識的にしろ無意識的にしろ、
自分の意思を絶対的な情報として環境に影響を及ぼす。あなたが選ばれたのには必ず理由がある」
キョン「ねえよ」
有希「ある。あなたと涼宮ハルヒが全ての可能性を握っている」
キョン「マジで言ってるのか?」
有希「もちろん」

キョン:
度を超えた無口なヤツが、やっとしゃべるようになったかと思ったら、
延々電波なことを言いやがった。
こんなトンデモ少女だったとは、さすがに想像外だぜ。
0066名無しが氏んでも代わりはいるもの
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2022/11/27(日) 14:40:43.70ID:???
キョン「あのな、そんな話なら直でハルヒに言ったほうが喜ばれると思うぞ。
ハッキリ言うが、俺はその手の話題にはついていけないんだ。悪いがな」
有希「情報統合思念体の意識の大部分は、
涼宮ハルヒが自分の存在価値と能力を自覚してしまうと、
予測できない危険を生む可能性があると認識している。今はまだ様子を見るべき」
キョン「俺が今聞いたことをハルヒに伝えるかもしれないじゃないか」
有希「彼女はあなたがもたらした情報を重視したりしない」
キョン「確かに」
有希「情報統合思念体が地球に置いているインターフェースは、私一つではない。
情報統合思念体の意識の一部は、積極的な動きを起こして、情報の変動を観測しようとしている。
あなたは涼宮ハルヒにとっての鍵。危機が迫るとしたらまずあなた」
キョン「ああ…つきあいきれん」
0067名無しが氏んでも代わりはいるもの
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2022/11/27(日) 14:45:50.91ID:???
キョン:
ヒューマノイド・インター…なんだっけ?宇宙人?
部屋に1人っきりでこんなものばっかり読んでるから妙な妄想癖がつくんだ。
きっと教室でも誰とも話さず、自分の殻に閉じこもっているに違いない。
ハルヒもあいつも、普通に学園生活を楽しめばいいのに。
0068名無しが氏んでも代わりはいるもの
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2022/11/28(月) 17:54:31.30ID:???
ハルヒ「来たわよ!待望の転校生!
すごいと思わない?謎の転校生よ!間違いない!」
キョン「会ってもいないのに、謎だと分かるのか?」
ハルヒ「前にも言ったでしょ。
こんな中途半端な時期に転校してくる生徒は、もう高確率で謎の転校生なのよ!」
キョン「その統計はいつ誰がどうやってとったんだ?
そんな高確率で謎的存在がいるんだとしたら、今頃日本全国に…」
ハルヒ「見に行ってくる!」
キョン「ああ〜やっぱり聞いてねえ」
0069名無しが氏んでも代わりはいるもの
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2022/11/28(月) 18:02:02.87ID:???
キョン:
放課後部室に行くと、健気にも朝比奈さんが1日で復活していた。

キョン「よくまた部室に来る気になりましたね」
みくる「うん…ちょっと悩んだけど、でもやっぱり気になるから」

キョン;
前にも似たようなことを聞いた気がするが…。

キョン「何が気になるんです?」
みくる「ああ…なんでもない。あっ」
キョン「あ…代わろうか?長門。
長門、オセロしたことある?」
有希「…」
みくる「ああ…」
キョン「?」
0070名無しが氏んでも代わりはいるもの
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2022/11/28(月) 18:05:28.37ID:???
ハルヒ「ヘイ、お待ち!
1年9組に本日やって来た即戦力の転校生!その名も!」
一樹「古泉一樹です。よろしく」
ハルヒ「ここSOS団!あたしが団長の涼宮ハルヒ!
そこの3人は団員その1と2と3。
ちなみにあなたは4番目。みんな、仲よくやりましょ!」
0071名無しが氏んでも代わりはいるもの
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2022/11/28(月) 18:08:44.74ID:???
一樹「入るのは別にいいんですが、何をするクラブなんですか?」
ハルヒ「教えるわ!SOS団の活動内容!それは!
宇宙人や未来人や超能力者を探し出して、一緒に遊ぶことよ!」

キョン:
全世界が、停止したかと思われた。
…ていうのはウソぴょんで、
俺は入学式のハルヒの第一声を思い出していたんだがな。
0072名無しが氏んでも代わりはいるもの
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2022/12/03(土) 19:51:06.08ID:???
一樹「ああ、なるほど。さすがは涼宮さんですね」

キョン
今、何を納得したんだ?

一樹「「いいでしょう、入ります。今後とも、どうぞよろしく」

キョン
おい、あんな説明でいいのか?本当に聞いてたか?
0073名無しが氏んでも代わりはいるもの
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2022/12/03(土) 19:57:43.82ID:???
一樹「古泉です。転校してきたばかりで、至らぬ点もありましょうが、よろしくご教示願います」
キョン「ああ俺は…」
ハルヒ「そいつはキョン。あっちのかわいいのがみくるちゃんで、そっちの眼鏡っ子が有希」
みくる「あっうわ〜!」
キョン「ああ…」
一樹「大丈夫ですか?」
ハルヒ「そういうわけで5人そろったことだし、これでクラブの体裁は整ったわね!」
みくる「あっ、大丈夫です」
ハルヒ「イエ〜イ!SOS団。いよいよベールを脱ぐ時が来たわよ!
みんな一丸となって頑張っていきまっしょ〜い!」

キョン:
何がベールだ。
…ていうか長門。
勝手にメンバーに入れられちまってるけどいいのか?お前。
0074名無しが氏んでも代わりはいるもの
垢版 |
2022/12/03(土) 20:12:38.66ID:???
キョン:
早速だが、翌日の放課後。
ついてこい。

みくる「イヤ〜」
ハルヒ「さあ早く脱いでってば!」
みくる「イヤ〜ン」
ハルヒ「アハハ!あっ」
キョン「ああ…」
みくる「あ…キャ〜!」
キョン「うわ〜ごめん」
ハルヒ「やっぱり萌えといったらメイドでしょう。学園ストーリーには1人はいるものよ!」
キョン「どんな学園ストーリーだよ」
ハルヒ「さて、記念に写真でも」
みくる「えっ。なっ…撮らないで」
ハルヒ「ちょいアゴ引いて。エプロン握りしめて。ほら、もっと笑って。
キョン、カメラマン代わって。みくるちゃん、ちょっと色っぽくしてみようか?」
みくる「うわっ。えっ。あっ、何する…」
ハルヒ「いいからいいから」

キョン:
何がいいものか…って、撮ってる俺が言うのもなんだが。

ハルヒ「有希、眼鏡貸して!とりゃ〜」

キョン:
はい、眼鏡オン。
しかし、この写真何に使うんだ?
0075名無しが氏んでも代わりはいるもの
垢版 |
2022/12/03(土) 20:20:48.94ID:???
ハルヒ「う〜ん、完璧!ロリで美乳でメイドでしかも眼鏡っ子。すばらしいわ!」
みくる「イヤ〜ン」
ハルヒ「みくるちゃん、これから部室にいる時はこの服着るようにしなさい」
みくる「そんな…」
一樹「うわっ、なんですかこれ?」
ハルヒ「ああ〜いいとこに来たわね。みんなでみくるちゃんにイタズラしましょ!」
キョン「いいかげんにしろ」
一樹「遠慮しておきましょう。後が怖そうだ。お気になさらず、どうぞ続きを」

キョン:
…ていうか止めろよ!

キョン「もういいだろう。これ以上はいろんな法律に引っかかる」
ハルヒ「なんの法律よ!あっ…まあいいわ写真もいっぱい撮れたし」
0076名無しが氏んでも代わりはいるもの
垢版 |
2022/12/03(土) 20:29:26.84ID:???
ハルヒ「では、これよりSOS団第1回ミーティングを開始します!
今まであたしたちは、いろいろやってきました。
ビラも配ったしホームページも作った。
校内におけるSOS団の知名度はウナギの滝登り。
第1段階は大成功だったと言えるでしょう」

キョン:
朝比奈さんの心に傷を負わせといて、何が大成功だ。

ハルヒ「しかしながら、我が団のメールアドレスには、
不思議な出来事を訴えるメールが一通も来ず、
またこの部屋に、奇怪な悩みを相談しに来る生徒もいません」

キョン:
何をする部活動なのか、いまいち分からないところだからな。
俺たちでさえ昨日ようやく分かったし。

ハルヒ「“果報は寝て待て”昔の人は言いました。
でも、もうそんな時代じゃないのです。
地面を掘り起こしてでも、果報は探し出すものなのです。
だから探しに行きましょう!」
キョン「何を?」
ハルヒ「この世の不思議をよ!」
0077名無しが氏んでも代わりはいるもの
垢版 |
2022/12/03(土) 20:34:34.78ID:???
キョン:
というわけで、謎のような現象を求めて、市内探索ツアーを敢行する。
次の土曜日、北口駅前に9時集合。
来なきゃ死刑。
死刑って…。
休日のムダ使いはしたくないんだがな〜。

ハルヒ「遅い!罰金!」
0078名無しが氏んでも代わりはいるもの
垢版 |
2022/12/03(土) 20:38:03.30ID:???
キョン:
ハルヒの提案はこうだった。
二手に分かれて市内を探索。
不思議な現象を発見したら、携帯で連絡を取り合う。以上。

ハルヒ「この組み合わせね」

キョン:
今日は意外とラッキーかもしれないな。
朝比奈さんとデートできるなら、
この店が俺のおごりになったのも安い代償ってもんだ。

ハルヒ「キョン。分かってる?
デートじゃないのよ!真面目にやるのよ。いい?」
キョン「分かってるよ」
0079名無しが氏んでも代わりはいるもの
垢版 |
2022/12/03(土) 20:42:03.05ID:???
ハルヒ「マジデートじゃないのよ!遊んでたら殺すわよ!ふんっ」

キョン:
と言い残して、ハルヒチームは駅の東側の探索に出発した。
俺と朝比奈さんは、西側を探索しろと言うのだが…。

みくる「どうしましょう…」
キョン「ねえ〜」
0080名無しが氏んでも代わりはいるもの
垢版 |
2022/12/03(土) 20:47:10.60ID:???
みくる「あたし、こんなふうに出歩くの初めてなんです」
キョン「“こんなふうに”とは?」
みくる「男の人と2人で…あっ」
キョン「甚だしく意外ですね。今まで誰かとつきあったことはないんですか?」
みくる「ないんです」
キョン「アハッ、でも朝比奈さんなら、つきあってくれとかしょっちゅう言われるでしょう」
みくる「うん…でもダメなんです。あたし誰ともつきあうわけにはいかないの。
少なくともこの…。
キョン君、お話ししたいことがあります」
0081名無しが氏んでも代わりはいるもの
垢版 |
2022/12/03(土) 20:53:43.42ID:???
キョン:
なかなか話を切り出せずにいた朝比奈さんは、
やがて、言葉を区切るようにしてこう言った。

みくる「信じてもらえないかもしれないけど、あたしはこの時代の人間ではありません。
もっと未来から来ました。
いつ、どの時間平面からここに来たのかは言えません。
過去の人に未来のことを伝えるのは…」
0082名無しが氏んでも代わりはいるもの
垢版 |
2022/12/03(土) 21:08:40.69ID:???
みくる「時間というものは、連続性のある流れのようなものでなく、その時間ごとに区切られた…
そうね、アニメーションを想像してみて。あれってまるで動いているように見えるけど本体は、
時間と時間との間には断絶があるの。それは限りなくゼロに近い断絶だけど…
だから、時間移動は積み重なった時間平面を、3次元方向に移動すること。
未来から来たあたしは、この時代の時間平面上では、
パラパラマンガの途中に描かれた余計な絵みたいなもの」

キョン:
今度はなんだ?

みくる「3年前、大きな時間振動が検出されたの。あっ、うん。今の時間から数えて3年前ね。
調査するために過去に来た我々は驚いた。
どうやってもそれ以上の過去にさかのぼることができなかったから。
大きな時間の断層が時間平面同士の間にあるんだろうってのが結論。
原因らしいものも分かったのがつい最近。
ん…これはあたしのいた未来での最近のことだけど」
キョン「その原因って?」
みくる「涼宮さん」

キョン:
またそれか。
0083名無しが氏んでも代わりはいるもの
垢版 |
2022/12/12(月) 16:36:50.50ID:???
みくる「時間のゆがみの真ん中に彼女がいたの。
それ以上は、禁則事項なので説明できないんだけど。
でも、過去への道を閉ざしたのが涼宮さんなのは確か」
キョン「ハルヒにそんなことができるとは思えないんですが…」
みくる「我々にも謎なの。涼宮さんも、自分が時間振動の源だなんて自覚してない。
あたしは涼宮さんの近くで、
新しい時間の変異が起きないかどうかを監視するために送られた…えっと監視係みたいなもの。
信じてもらないでしょうね。こんなこと」
キョン「いや…でもなんで俺にこんなこと言うんです?」
みくる「あなたが涼宮さんに選ばれた人だから。詳しくは禁則に係るから言えない。
多分だけど…あなたは涼宮さんにとって重要な人。
彼女の一挙手一投足には全て理由がある」
キョン「なら長門や古泉は?」
みくる「あの人たちは、あたしと極めて近い存在です。
まさか涼宮さんが、これだけ的確に私たちを集めてしまうとは思わなかったけど」
キョン「朝比奈さんはあいつらが何者か知っているんですか?」
みくる「禁則事項です」
キョン「あっ…これからハルヒはどうなるんです?」
みくる「禁則事項です」
キョン「未来から来たなら分かりそうなもんですけど」
みくる「禁則事項です」
キョン「ていうか…ハルヒに直接言ったらどうなんです?」
みくる「禁則事項です」
キョン「…」
みくる「ごめんなさい。今のあたしには言う権限がないの。信じなくてもいい。
ただ知っておいてほしかったんです。あなたには」

キョン:
似たようなセリフを、先日誰かから聞いたな。
0084名無しが氏んでも代わりはいるもの
垢版 |
2022/12/12(月) 16:40:12.93ID:???
みくる「ごめんね。急にこんなこと言って」
キョン「それは別にいいんですが…」

キョン:
宇宙人の次は未来人の登場ですか。
どうなってるんだ?
この時点で聞いたことを“はいはい”と信じられるヤツがいたらぜひご連絡をいただきたい。
代わってやるから。
0085名無しが氏んでも代わりはいるもの
垢版 |
2022/12/12(月) 16:42:52.36ID:???
キョン「朝比奈さん」
みくる「はい」
キョン「全部保留でいいですか?
信じるとか信じないとかは、全部脇に置いといて保留ってことで」
みくる「はい!」
キョン「ただ一個だけ聞いていいですか?」
みくる「なんでしょう?」
キョン「あなたの本当の年を教えてください」
みくる「禁則事項です」
0086名無しが氏んでも代わりはいるもの
垢版 |
2022/12/12(月) 16:46:20.98ID:???
キョン:
その後、突然ハルヒが携帯に電話をかけてきて、
12時に一旦集合となった。

ハルヒ「収穫は?」
キョン「何も」
ハルヒ「本当に探してた?フラフラしてたんじゃないでしょうね?みくるちゃん!」
キョン「そっちこそ何か見つけたのかよ」
0087名無しが氏んでも代わりはいるもの
垢版 |
2022/12/12(月) 16:49:16.74ID:???
キョン:
昼食を食ってる最中に、ハルヒはまた班分けしようと言いだした。

一樹「また無印ですね」
ハルヒ「ああ…うう…う〜ん」
0088名無しが氏んでも代わりはいるもの
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2022/12/12(月) 16:52:08.80ID:???
ハルヒ「4時に駅前で落ち合いましょう。今度こそ何かを見つけてきてよね!」

キョン:
…と言い残して、今度は北と南に分かれることになった。
俺たちは南担当。

キョン「この前の話だがな…」
有希「何?」
キョン「なんとなく、少しは信じてもいいような気分になってきたよ」
有希「そう」
0089名無しが氏んでも代わりはいるもの
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2022/12/12(月) 16:58:24.64ID:???
キョン:
長門と暇つぶしするなら、ここくらいしかないだろう。

キョン「やれやれ…。……。
…うわっ!」
ハルヒ『今何時だと思ってんのよこのバカ!』
キョン「すまん、今起きたとこなんだ」
ハルヒ『はあ?このアホンダラが!」
キョン「4時集合だったっけ?」
ハルヒ『とっとと戻りなさいよ!30秒以内!』

キョン:
そこからがひと苦労。
本を読んだまま、床に根を生やしたように動かない長門のために、
貸し出しカードを作ってその本を借りてやり、
その間かかりまくるハルヒからの電話を全て無視した。

ハルヒ「遅刻!罰金!」
0090名無しが氏んでも代わりはいるもの
垢版 |
2022/12/12(月) 17:03:01.12ID:???
キョン:
結局、成果もへったくれもなく、
いたずらに時間とカネをムダにしただけで、この日の野外活動は終わった。
ただ別れ際に朝比奈さんが…

みくる「今日は話を聞いてくれてありがとう」

キョン:
…と耳元でささやいてくれたのは悪い気がしなかったがな。
0091名無しが氏んでも代わりはいるもの
垢版 |
2022/12/12(月) 17:05:55.69ID:???
ハルヒ「あんた今日一体何をしてたの?」
キョン「そういうお前はどうなんだよ。何か面白いもんでも発見できたのか?
まあ、一日やそこらで発見できるほど、相手も無防備じゃないだろ」
ハルヒ「あさって学校で反省会だからね!」

キョン
…と、言い残し去っていった。

キョン「はあ〜」

“自転車は撤去されました”

キョン:
夢だろ!
0092名無しが氏んでも代わりはいるもの
垢版 |
2022/12/12(月) 17:13:26.43ID:???
キョン:
週明け、そろそろ梅雨を感じさせる湿気に、朝から汗ばんでいると、
珍しく始業の鐘ギリギリにハルヒが入ってきた。

ハルヒ「あたしもあおいでよ」
キョン「自分でやれ。あのさ涼宮、お前しあわせの青い鳥って話知ってるか?」
ハルヒ「それが何?」
キョン「いや、まあなんでもないけどな」
ハルヒ「じゃあ聞いてくんな」

キョン:
この日一日中、ハルヒのダウナーな不機嫌オーラを背後から浴び続けた俺は、
山火事をいち早く察知した野ネズミのように、部室棟へ避難した。
話をしておきたい相手もいたしな。

キョン「古泉、お前も俺に涼宮のことで話があるんじゃないのか?」
一樹「…フッ」
0093名無しが氏んでも代わりはいるもの
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2022/12/19(月) 17:04:53.79ID:???
一樹「“お前も”と言うからには、
すでにお二方からアプローチを受けているようですね」
キョン「ああ」
一樹「どこまでご存じですか?」
キョン「涼宮がただ者ではないってとこくらいか」
一樹「それなら話は簡単です。そのとおりなのでね」
キョン「まずお前の正体から聞こうか」
一樹「お察しのとおり、超能力者です。そう呼んだほうがいいでしょう。
本当はこんな急に転校してくるつもりはなかったんですが、状況が変わりましてね。
よもや、あの2人がこうも簡単に、涼宮ハルヒと結託するとは予定外でした。
詳しいことはまたいずれ、お話しする機会もあるでしょう。
百聞は一見にしかず。
ぜひお見せしたいものもありますし、今はかいつまんでご説明しましょう」
0094名無しが氏んでも代わりはいるもの
垢版 |
2022/12/19(月) 17:12:01.22ID:???
一樹「僕が所属する機関には、他にも超能力者がいます。
実は、この学校にも何人ものエージェントが潜入済みです。
そして我々は、3年前の発足から涼宮さんを監視している。
事の発端はその3年前。その時何かがあった。
僕の身に、超能力としか思えない力が芽生えたのも、その時です」
キョン「3年前とハルヒがどう関係あるんだ?」
一樹「実はこの世界は、ある存在が見ている夢のようなものなのではないか…
というのが機関のお偉方の考えです。そしてそれはなにぶん夢ですから、
その存在にとって我々が現実と呼ぶこの世界を、創造し改変することは児戯に等しい。
そんなことのできる存在を我々は知っています」
キョン「それがハルヒか?」
一樹「人間はそのような存在のことを“神”と定義しています」

キョン:
とうとう神様にまでされちまったぞ、ハルヒ。
0095名無しが氏んでも代わりはいるもの
垢版 |
2022/12/19(月) 17:22:06.10ID:???
一樹「考えてもみてください。我々のような超能力者や、
朝比奈みくる、長門有希のような存在が、
都合よく一堂に会するかのように登場するでしょうか?
涼宮さんがそう願ったからですよ。恐らく3年前に」
キョン「3年前に、ハルヒが世界を作り替えたっていうのか?」
一樹「作り替えたというよりも、3年前に世界は始まった…
とでも言うべきでしょうか。まああくまで我々の仮説ですが」
キョン「まあいい。で…お前らはハルヒをどうするつもりだ?」
一樹「この世界が神の不興を買ってあっさり破壊され、
作り直されるのを防ごうというわけです。
僕はこの世界にそれなりの愛着を抱いているのでね」
キョン「ハルヒに直接頼んでみたらどうだ?」
一樹「そう主張する者も、確かに機関には存在します。
それ以上の刺激を与えようとする強硬派もね。
ですが、大勢は軽々しく手を出すべきではないという意見で占められています。
彼女はまだ自分の本来の能力に気付いていない。
ならばそのまま気付かぬよう、生涯を平穏に送ってもらうのがベターだと考えているわけです」
キョン「“触らぬ神に祟りなし”か…」
一樹「そのとおりです」
0096名無しが氏んでも代わりはいるもの
垢版 |
2022/12/19(月) 17:27:37.87ID:???
キョン「夢を見続けているのは、お前らのほうじゃないのか?」
一樹「ええ、その可能性もなくはない。
しかし、我々は今、最も危惧すべき可能性を前提に行動しているだけです」
キョン「なら試しに…超能力者とか言ったな。何か力を使って見せてくれよ。
そうしたらお前の言うことを信じてやる。
例えば、このコーヒーを元の熱さに戻すとか」
一樹「そういう分かりやすい能力とはちょっと違うんです。
それに、ふだんの僕にはなんの力もありません。
いくつかの条件が重なって、初めて力が使えるんです。
最初申し上げたとおり、いずれお見せする機会もあるでしょう。
長々と話したりしてすみません。
今日はこれで、失礼させていただきます」
0097名無しが氏んでも代わりはいるもの
垢版 |
2022/12/19(月) 17:29:23.18ID:???
キョン「…」
一樹「そうそう、一番の謎はあなたです。
失礼ながらあなたについて、いろいろ調べさせてもらいましたが、保証します。
あなたは、普通の人間です」
0099名無しが氏んでも代わりはいるもの
垢版 |
2022/12/19(月) 17:32:56.53ID:???
キョン「アハッ」
みくる「エヘヘッ」

キョン:
そんな愚直にハルヒの命令を守らなくても…。
結局その日、ハルヒは部室に姿を現さなかった。
0100名無しが氏んでも代わりはいるもの
垢版 |
2022/12/19(月) 17:33:51.91ID:???
ナゾナゾみたいに地球儀を解き明かしたら
みんなでどこまでも行けるね

時間の果てまでBoooon!!

ワープでループなこの想いは
何もかもを巻き込んだ想像で遊ぼう

アル晴レタ日ノ事
魔法以上のユカイが
限りなく降りそそぐ 不可能じゃないわ
明日また会うとき 笑いながらハミング
嬉しさを集めよう
カンタンなんだよ こ・ん・な・の
追いかけてね つかまえてみて
おおきな夢&夢 スキでしょう?
0103名無しが氏んでも代わりはいるもの
垢版 |
2022/12/29(木) 21:53:26.81ID:???
涼子「大丈夫?保健室行こうか?」
キョン「うん?」
涼子「ああ…おはよう。なんだか調子が悪そうなの。お願いね、ウフッ」
キョン「はあ〜。昨日はどうして来なかったんだよ?
反省会をするんじゃなかったのか?」
ハルヒ「うるさいわね。反省会なら1人でしてたわよ」

キョン:
聞けばハルヒは、土曜日に3人で歩いたコースを、
昨日学校が引けた後で、1人で回っていたのだという。
0104名無しが氏んでも代わりはいるもの
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2022/12/29(木) 22:05:40.47ID:???
ハルヒ「暑いし疲れた。衣がえはいつからなのかしら?早く夏服に着替えたいわ」
キョン「涼宮、前にも言ったかもしれないけどさ、
見つけることもできない謎探しはスッパリやめて、
普通の高校生らしい遊びを開拓してみたらどうだ?」
ハルヒ「高校生らしい遊びって何よ?」
キョン「いい男でも見つけて、市内の散策ならそいつとやれよ。
デートにもなって、一石二鳥だろうが」
ハルヒ「ふんだ、男なんてどうでもいいわ。恋愛感情なんてのはね、一時の気の迷いよ。
精神病の一種なのよ。あたしだってね、
たま〜にだけどそんな気分になったりするわよ。
そりゃ健康な若い女なんだし、体をもてあましたりもするわ。
でもね、一時の気の迷いで、面倒ごとをしょい込むほどのバカじゃないのよあたしは!
それにあたしが男あさりに精出すようになったら、SOS団はどうなるの?
まだ作ったばかりなのに…」
キョン「何か適当なお遊びサークルにすればいい。そうすりゃ人も集まるぞ」
ハルヒ「イヤよ!そんなのつまらないからSOS団を作ったのに。
萌えキャラと謎の転校生も入部させたのに、何も起こらないのはなぜなのよ!
はあ、パア〜っと事件の一つでも発生しないかな…」
0105名無しが氏んでも代わりはいるもの
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2022/12/29(木) 22:13:49.18ID:???
涼子「物騒なこと言わないでよね。でもそうね…。
毎日の生活が楽しい方向に変わるような事件だったら、ちょっとステキかもね。はあ〜」

キョン:
こんなに参ってるハルヒを見るのも初めてだが、
弱気になってる顔は割合かわいかった。
0106名無しが氏んでも代わりはいるもの
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2022/12/29(木) 22:16:30.88ID:???
涼子「涼宮さん、恋わずらいでもしてるのかしら?」
キョン「それはない!」

キョン:
涼宮が思い立ったように恋したり、
涼宮の望んだようなパア〜っとした事件が起こったりするなんざ、
そうそうあってはならないんだよ、この世で。
しかし、パア〜っとした事件のほうは、この時ひそかに始まっていたのだ。
0109名無しが氏んでも代わりはいるもの
垢版 |
2023/01/02(月) 13:47:21.41ID:???
キョン「よっ!」
有希「…」

キョン:
だが…これは長門の字とは明らかに違う。
それに長門なら、ゲタ箱にメッセージを入れるなんて、素直な手は使わないだろう。
朝比奈さんって線はないか?
それもどうかと思う。
あの人がちぎった小さなメモ用紙に、こんな時間指定もない伝言をよこすとは思えない。
ハルヒなら?ますますありえん。
こいつなら、いつかのように階段の踊り場まで強引に引っ張っていって話をつけるだろう。
似たような理由で古泉説も却下。
0110名無しが氏んでも代わりはいるもの
垢版 |
2023/01/02(月) 13:50:35.41ID:???
ハルヒ「クーラーが欲しいわね〜。この部屋」

キョン:
そもそも、ラブレターかどうかも怪しいが、
呼び出しを告げる連絡文書であることは確かだ。
いやいや。谷口と国木田あたりのとびっきりのジョークかもしれないぜ。
そうだな。その可能性が最も理解しやすい。
が…だったら、もっとディテールに凝るような気もするのだが…。
0111名無しが氏んでも代わりはいるもの
垢版 |
2023/01/02(月) 13:58:23.94ID:???
キョン「って!それはなんだ!」
ハルヒ「何って写真よ。みくるちゃんの悩殺写真!」
キョン「んなものは見りゃ分かる。それをどうする気だ!」
ハルヒ「うちのサイトのトップページに貼り付けんのよ!
これで“世の中不思議メール”もじゃんじゃん来るわ!
アクセス数もあ〜っという間に万単位で大回転よ!
カウンターの桁足りるかしらね〜。
あっ!ちょっと!ああ〜!何すんのよアホキョン!」
キョン「バカなことはやめろ」

キョン
自分がメイド服で悩殺ポーズをとっているような、
あられもない画像が、全世界に発信されるなんてことになれば、
朝比奈さんはその場で卒倒するに相違ない。
珍しく熱心に説教する俺を、ハルヒはじとっとした目で見ていたが、
ネットに個人を特定できる情報を流すことの危険性を解説する、
俺の言葉をどうにか理解したのか…

ハルヒ「分かったわよ」

キョン:
しぶしぶデリートに同意した。
この際だから画像そのものを全て消去すべきだったのかもしれないが、
それはちょっと惜しい。
今だ!
0112名無しが氏んでも代わりはいるもの
垢版 |
2023/01/02(月) 14:05:20.40ID:???
ハルヒ「今日はもう帰る」
キョン「あっ?」
みくる「わっ!あっ、ごめんなさい!あっ、ああ…どうしたんですか?」
キョン「なんでもありませんよ。悪の陰謀は費え去りました」

キョン:
することもないので、朝比奈さんとオセロをしていると古泉がやって来た。
いつもの笑顔で、

一樹「バイトがありますんで、お先に失礼します」

キョン:
一体、なんのバイトなんだかな。

みくる「着替えるから先に帰ってて」

キョン:
…という朝比奈さんのお言葉に甘えて、俺は部室を飛び出した。
0113名無しが氏んでも代わりはいるもの
垢版 |
2023/01/02(月) 14:12:59.17ID:???
キョン:
そこにいた人物を目にして、俺はかなり意表をつかれた。

涼子「入ったら?」
キョン「お前か」
涼子「そう。意外でしょ」

キョン「なんの用だ?」
涼子「用があるのは確かなんだけどね。
ちょっと聞きたいことがあるの。涼宮さんのことね。どう思ってる?」

キョン;
やれやれ。こいつも涼宮か…。
0114名無しが氏んでも代わりはいるもの
垢版 |
2023/01/02(月) 14:18:14.71ID:???
涼子「人間はさ、よくやらなくて後悔するよりも、やって後悔したほうがいいって言うよね。
これはどう思う?」
キョン「よく言うかどうかは知らないが、言葉どおりの意味だろうよ」
涼子「じゃあさ、例え話なんだけど、
現状を維持するだけではジリ貧になることは分かってるんだけど、
どうすればいい方向に向かうことができるのか分からない時、あなたならどうする?」
キョン「なんだそりゃ?日本経済の話か?」
涼子「とりあえず、なんでもいいから変えてみようと思うんじゃない?
どうせ今のままでは何も変わらないんだし」
キョン「まあそういうこともあるかもしれん」
涼子「でしょ!でもね、上のほうにいる人は頭が固くてついていけないの。
でも、現場はそうもしてられない。
手をこまねいていたら、どんどんよくないことになりそうだから、
だったら、もう現場の独断で、強硬に変革を進めちゃってもいいわよね?」

キョン:
何を言おうとしてるんだ?ドッキリか?
掃除用具入れにでも、谷口が隠れてるのか?
0118テンプレらしきモノ
垢版 |
2023/01/07(土) 21:50:30.03ID:???
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             〈:: / . ,,,,:-ー'''''''''''''''、,-,"''
              ヽ、/ ,,,,,,,,,,,,、、  ;ミミミ丶
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               "'7.フ / ./:   レ';ヘミミミ;,-.
            ,,:-,,,rー''"./ '  ,,:-、; :: ''、ヘミミ〉
           /丶-|~`"''   / /;; ::   ` ノン
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【ジェネラル】
ハルヒのようなやんちゃな女性に感心しないカイザーナックル出身のチートキャラ
このスレ最強 !!
0121名無しが氏んでも代わりはいるもの
垢版 |
2023/01/09(月) 16:15:22.77ID:???
涼子「何も変化しない観察対象に、あたしはもう飽き飽きしてるのね。
だから、あなたを殺して涼宮ハルヒの出方を見る」
キョン「ああっ!うっ…」

キョン:
なんだなんだ?なんなんだ?
いや待て。この状況はなんだ?
なんで俺が朝倉にナイフを突きつけられねばならんのか?
待て待て。朝倉はなんと言った?
俺を殺す?ホワイ?なぜ?
0122名無しが氏んでも代わりはいるもの
垢版 |
2023/01/09(月) 16:18:02.17ID:???
キョン「冗談はやめろ!マジ危ないって!
それが本物じゃなかったとしてもビビるって!」
涼子「冗談だと思う?ふ〜ん。死ぬのってイヤ?殺されたくない?
私には有機生命体の死の概念が、よく理解できないんだけど」
キョン「意味が分からないし笑えない!
いいからその危なっかしいのをどっかに置いてくれ!」
涼子「うん。それ無理。だって私は本当にあなたに死んでほしいんだもの」
0123名無しが氏んでも代わりはいるもの
垢版 |
2023/01/09(月) 16:19:42.41ID:???
キョン「ああっ。うっ…ああっ!」
涼子「ムダなの。今この空間は、あたしの情報制御下にある。
出ることも入ることもできない」

キョン:
もう全く訳が分からない。
分かるヤツがいたらここに来い。
そして俺に説明しろ!
0124名無しが氏んでも代わりはいるもの
垢版 |
2023/01/09(月) 16:23:40.84ID:???
涼子「ねえ、諦めてよ。結果はどうせ同じなんだしさ」
キョン「何者なんだ、お前は?うわっ!うっ。ううっ!」
涼子「ムダ。言ったでしょ。
今この教室は全てあたしの意のままに動くって」

キョン:
待て待て待て。なんなんだこれは。
俺を殺して、涼宮ハルヒの出方を見る?
またハルヒか。人気者だな、ハルヒ。
てか、それでどうして俺が死ななきゃならんのだ?
0125名無しが氏んでも代わりはいるもの
垢版 |
2023/01/09(月) 16:28:00.30ID:???
涼子「最初から、こうしておけばよかった」
キョン「あっ!体が動かねえ。ありかよ。反則だ!」
涼子「あなたが死ねば、必ず涼宮ハルヒはなんらかのアクションを起こす。
多分、大きな情報爆発が観測できるはず。またとない機会だわ」

キョン:
知らねえよ。

涼子「じゃあ死んで」
キョン「うっ。痛えなこの野郎!って…あれ?体が動く」
0127名無しが氏んでも代わりはいるもの
垢版 |
2023/01/09(月) 16:37:16.70ID:???
有希「一つ一つのプログラムが甘い。側面部の空間閉鎖も情報封鎖も甘い。
だから私に気付かれる。侵入を許す」
涼子「邪魔する気?この人間が殺されたら、間違いなく涼宮ハルヒは動く。
これ以上の情報を得るには、それしかないのよ」
有希「あなたは私のバックアップのはず。独断専行は許可されていない。私に従うべき」
涼子「イヤだと言ったら?」
有希「情報結合を解除する」
涼子「やってみる?ここでは私のほうが有利よ。この教室は、私の情報制御空間」
有希「情報結合の解除を申請する」
涼子「あっ!ウフッ」

キョン:
この時、“ああこの2人は本当に人間じゃないみたいだな”と俺は思った。
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