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エヴァが公開されて、生き続ける意味がなくなった
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0679名無しが氏んでも代わりはいるもの
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2022/09/26(月) 17:08:22.00ID:???
雪野「どうでしょう?先生」
川島主任「ふーむ、沢田がこれを書いたのか。
私は数学が専門で文学には詳しくないが、驚いた。君にはこんな才能があったんだね」
亜弥「いやあ、思いつきをテキトーに立派そうに書いただけで、嘘っぱちっすよ」
雪野&りか(ドスッ)
亜弥「うっ!」
雪野「沢田さんの訴えたいテーマをぶつけた渾身の作なんです!」
川島主任「これを文化祭でやりたいと言うんだね。いいと思うよ。
こういうものこそ文化祭にふさわしい。私からも推薦しておこう」
雪野「ありがとうございます。それで実際の舞台化に向けての手続きなんですが、
どうすれば良いのかよく分からないので、教えて頂きたいんです」
川島主任「顧問の先生についてもらうのが一番だろう。これだけ立派な内容だ。
臨時の部活扱いにできるだろう」
りか「そっか、じゃあ顧問になってくれる先生探さなきゃだね」
亜弥「でも誰に?」
雪野「やっぱ国語系の先生じゃない?」
りか「頼めそうな先生いたかな」
亜弥「いやあ、そこまで親しい先生は」
雪野「それに生徒会職員室での発言権は絶対あって欲しいわ」
川島主任「あ、えっふん。学生のころに演劇を少し」
雪野&亜弥&りか「え」
川島主任「私でもよければの話だが」
雪野&亜弥&りか「それです!」
0680名無しが氏んでも代わりはいるもの
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2022/09/26(月) 17:12:14.36ID:???
雪野「わーい!川島先生についてもらえるなんてラッキー。
なんせ学年主任!権力!権力を持っているわー!
ひひひひ。任せてー。これで予算をがんがんむしり取ってきてあげるわ!」
亜弥「私らはゆきのんがついていてくれることが頼もしいが…」
りか「川島先生ってずっと怖い人かと思ってた。話すと良い先生なんだね」
雪野「うん!」

『生徒の皆さんにお知らせです。
文化祭参加サークルの申し込み受付は本日午後3時をもって終了となります。
まだ済ませてないサークルはただちに生徒会室まで…』

雪野「はい、サークルの申し込み書をもってきました!
川島先生の推薦書もついてます。
メンバーは、
沢田亜弥、
芝姫つばさ、
伊沢真秀、
宮沢雪野、
演劇をやります!」
0681名無しが氏んでも代わりはいるもの
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2022/09/26(月) 17:14:55.32ID:???
クラスメイトA「ねえねえ、ちょっと聞いた?
宮沢ちゃんと芝姫ちゃん、お芝居やるんだってね」
クラスメイトB「聞いたー」
クラスメイトC「どんなのやるんだろう?」
クラスメイト達「みたーい」
クラスメイトA「あ、宮沢さん」
クラスメイト達「絶対見に行くね!」
雪野「うん、でもクラスの方もちゃんとやるからねー」
クラスメイト達「キャー!」
クラスメイトB「真秀は男やるんだって?」
クラスメイトC「うんうん、男前っぽそう。はははははは」
真秀「(汗)」
クラスメイト達「キャー!」
クラスメイト達「キャーつばさちゃん可愛いー見るからねー!」
つばさ「わっしゃー!」
クラスメイト達「キャー!こわーい!でも可愛いー!」ギャァーッ!
0682名無しが氏んでも代わりはいるもの
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2022/09/28(水) 20:38:02.74ID:???
家族達「えー!お姉ちゃんがお芝居ー!?」
月野「わーい、見に行こ見に行こ」
雪野「い、いや、見に来なくていいよ」
花野「意外。よくやる気になったね」
雪野「友達が小説家しててね、読んだら面白かったから」
洋之「えへ、えへへへ…」妄想中
都香「(汗)」
月野「へえ、なんて人?」
雪野「あ、本借りてきた。沢井綾希って言ってね。
あ、ペンネームなんだけど」
花野「沢井綾希!?はぁ…ぁ…」
雪野「ど、どしたの?花野」
月野「沢井綾希って花野がこないだボロ泣きしてた話書いてた人だ」
花野「そう。うそー?お姉ちゃんのお友達!?私絶対見に行く。ねー紹介してー。台本見せてー!」
雪野「あ、わかった、わかった」
洋之「お母さん、お母さん、明日秋葉原行こービデオカメラとか買わにゃ!」ジタバタジタバタ
雪野「(汗)」
都香「お父さん会社はどうするんですか?」
花野「あー綾希さま〜あふん(泣)」
雪野「(はぁ〜亜弥ちゃんってすごいんだな)」

雪野:
私も
がんばろーっと
0683名無しが氏んでも代わりはいるもの
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2022/09/28(水) 20:45:02.04ID:???
健史「お。よう。噂になってんじゃん。芝居やるんだ」
雪野「そーよー」
健史「ちゃんと出来んのか?始まった瞬間セリフ忘れんじゃねえの?」
雪野「あ、暗示かけるようなこと言わないでよっ。平気だもん。
クラス委員とかで人前で喋るの慣れてるから」
健史「委員会とお芝居は全然別物だと思うがな。しっしっし」
雪野「意地悪。あ、私のことはどうだっていいのよ!
あんたこそ復讐はどうしたのよ。ちゃんとやってんの!?」
健史「お、切り替えしましたな。焦ってないからいいんだよ。じわじわと」
雪野「そうね、あっさりと復讐を遂げてしまうなんて美学がないわ。
時間をかけてゆっくりと。その過程がたまらないのよ」いや、私の友達なのだが・・・
健史「おうよ」
雪野「芸術的なまでに美しい復讐の構想を練る時間。
パズルをひとつひとつ埋めていくように、着実に相手を罠へと追い込んでいく手ごたえ。
それこそが、カタストロフを迎えた瞬間に得る快感をより確かなものへと高めるのよ」
健史「そう」
雪野「あー自分が恐ろしい。有馬に恋愛感情を抱くようになっていなければ、
きっと今頃有馬にそんな計略を巡らせていたに違いないわ」
健史「なに!?」なぜ
雪野「一見健全そうに見えて、内に秘めた粘着性の陰湿さ。
別に好きでも何でもないけどやはり私達は近い。理解出来るわ」
健史「おう。俺も好きでも何でもないが、あんたに親近感を感じているぜ」
総一郎「……」
0684名無しが氏んでも代わりはいるもの
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2022/09/28(水) 20:46:51.23ID:???
雪野「じゃ、具体的な役割分担を考えまーす!って言っても、
お芝居ってどんな役割分担なんだろう。服はりかちゃんでしょ」
亜弥「大道具、小道具、音響、照明とか…」
雪野「そうだね。自分達で全部やろうっていうのは難しいね。そういう裏方さんもいるんだ」
亜弥「真秀さんとつばさは戦力になりそうにないしな」
真秀←私はやりたくてやってんじゃないの
つばさ←いかにも物をこわしそう
椿「それなら女バレで手の空いてるやつに声掛けてみるよ。人数いるし力あるぞ」
亜弥「ほんとか?」
雪野「サンキュー!頼りになるう!」
椿「いやいや」
りか「小道具はうちにあるの持ち寄ればいいよね」
亜弥「あとBGMどこで何かけるかこだわりたいんだよね」
雪野「楽しそうー」
0685名無しが氏んでも代わりはいるもの
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2022/09/28(水) 20:54:21.91ID:???
雪野「あっ!あ〜!」
秀明「美しい乙女達が揃って何のご相談?」
雪野&椿&亜弥&りか「あさぴん!」
秀明「困ったことがあるなら言ってごらん。何でも僕が叶えてあげるから」
雪野「イヤー!近くでフェロモン出さないでよー!」
秀明「あはははは。宮沢はネンネちゃんだな(古語)」
雪野「あんたはディナーショーの準備でもしてれりゃあいいのよ」
秀明「そういうのクラスの人らがやってくれるから、俺暇なんだよ」
雪野「…(汗)」
秀明「おー芝居の準備。大道具とかもやるんだ。なーんだ、ならそれ俺やってやるよ」
雪野「えーあさぴんが?」不信
秀明「ひどーい。これでもずっと美術10よ」びじゅつだけは!
りか「あ、でも私浅葉くんのデッサン見たことあるよ。すごく繊細でうまいんだよ」
秀明「…」
りか「?」
秀明「ねー」
りか「えへへ…」
雪野「ならいいけどー」
秀明「さ、どうする?」
雪野「急に入ってきて仕切らないの!」
亜弥「なんだか、だんだん訳の分からない集団になってきてない?」
雪野「本当は女の子グループに混ざりたかっただけなんでしょ?」
秀明「もちろん」
全員「ははははは」
椿「そうなんだー」
総一郎「…………」
0686名無しが氏んでも代わりはいるもの
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2022/09/28(水) 20:57:43.41ID:???
総一郎「宮沢!」
雪野「有馬!」
総一郎「はい、プリント。秀明は何やってるの?」
秀明「俺、俺〜宮沢達のお手伝いやるんだ〜」
総一郎「ふーん、いいな。僕もそういうの手伝ってみたい」
秀明「女の子のグループに混ざりたい〜?」
総一郎「お前じゃないよ」
雪野「有馬は知恵貸してくれるだけで充分助けられてるよ」
総一郎「……」
秀明「ん?」
総一郎「……」

秀明「有馬」
総一郎「……」
秀明「……大丈夫か?」
0688名無しが氏んでも代わりはいるもの
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2022/09/28(水) 21:01:32.82ID:???
「次回予告」

これからのあらすじ!
着々と進むお芝居の準備の中、有馬君と悠々なラブラブを見せつけるお姉ちゃん。
だがその事とは関係なく、十波健史は遂に椿に嫌いと告白。
そして再びてんてこ舞いの日々が始まろうとしていた。
次回、カレカノ『14DAYS・5』
うぉっす!
0689名無しが氏んでも代わりはいるもの
垢版 |
2022/10/04(火) 23:22:24.22ID:???
これまでのあらすじ!

雪野「やっぱお芝居やってみようかなって思って」
真秀「や・ら・な・い…うっ!」
雪野「なにー!」
秀明「ふははははは。カモンベイベー!」
雪野&総一郎「おおおおお」ぞくぞくぞくぞく
健史「有馬くん! 」
総一郎「見るほどのものじゃないよ」
雪野「なにせ学年主任!権力!権力を持っているわー! 」
雪野「演劇をやります!」
家族達「えー!お姉ちゃんがお芝居ー!?」
雪野「友達が小説家しててね」
花野「うそー」
ペロペロ「zzzzzzzz」
総一郎「……」
亜弥←私も知らない
真秀←私はやりたくてやってんじゃないの
つばさ←いかにも物をこわしそー
雪野「…(汗)」
総一郎「……」
0690名無しが氏んでも代わりはいるもの
垢版 |
2022/10/04(火) 23:23:55.98ID:???
雪野:
9月の第一週が終わろうとしています。
それぞれの出し物も決まり、会議やうちあわせも多くなります。
来週、来週が地獄よ…
みんな準備始めるからまた悪夢のような忙しさになるのよ。

雪野「(ああっ)」それに今回はお芝居もある
生徒役員「次の議題に移ります」
0692名無しが氏んでも代わりはいるもの
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2022/10/04(火) 23:26:41.62ID:???
雪野:
会議長引いちゃった。

[1年B組]

雪野:
あれ?いない。

亜弥「おーいゆきのーん」ろうかはしってんのみえた

雪野:
ん?

亜弥「困ったことになっちゃってさ。
どの教室もベニヤだのダンボールだの集め始めちゃって、使えそうな教室ないよ」
雪野「図書室とか理科室とかも?」
りか「だめだめ。全部回ったけど、どこももう抑えられちゃってる」
真秀「だから言ったでしょ。今から芝居やるなんて無理よ」
雪野「困ったなあ」
真秀「ああ、聞きなさいよ!」
りか「うん」
雪野「おや、川島先生が手招きしている」
川島主任「何?空き教室がない?なんだ、じゃあ生徒指導室を使いなさい。
どうせしばらく用はないから」←えらい先生しかカギ使えない。
雪野「権力!」
0693名無しが氏んでも代わりはいるもの
垢版 |
2022/10/04(火) 23:28:37.96ID:???
雪野「本番前までにどんな準備するかって書き出した?」
亜弥「うん、これでどう?」みんなで考えたー
雪野「どれどれ?ふーん、
・セリフの読み合わせ
・立ちげいこ
・通しげいこ
・衣装
・舞台装置
・大道具
・小道具
のイメージ決定。これ実際体育館で舞台の広さ測ってから大道具やらないと失敗するね。
ついでに
・照明
・音響
の設備も見ておこう。
・BGM
・効果音
照明の細部決定。あ、これはセリフ合わせながら考えていける。
後回し。明日休みってのが厳しいなー。
今日中にアウトライン決めて、明日午後から買い出しに行こう。いいよね?」
亜弥&りか&真秀「は、はい…!」
亜弥「やっぱゆきのんは一人で十人分働く」
0694名無しが氏んでも代わりはいるもの
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2022/10/04(火) 23:30:19.70ID:???
雪野「じゃ、はじめにスケジュール決めよう。なにをいつまでにやるか」
りか「時間無駄なんか出来ないもんね」
真秀「だから言ってるでしょう!だいたい一週間でなにが…」
雪野「舞台装置考えた?」
真秀「うっ…」
秀明&亜弥「やってまーす!」
雪野「それから、当然役者がセリフ入ってなきゃ始まんないんで、
月曜までに完璧に暗記してくること」
真秀「えー!」
雪野「へっ、私はできるわよ。なによ、そんなこともできないのー?」
真秀「やれるわよー!」むき〜
雪野「ふっ」
亜弥&りか「うまい!」
0695名無しが氏んでも代わりはいるもの
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2022/10/04(火) 23:32:28.40ID:???
雪野「へえ、これが舞台装置」
秀明「俺たち考えましたぁ!」
雪野「おもしろーい。こんななんだー。わーイメージ膨らむねー。
あ、そうだ。巨大モニターはどうすんの?話の要になるものだけど、難しいよこれ」
亜弥「それは平気。兄貴が映像系の仕事してて、
話見せたら面白がってやってくれるって」トシのはなれたニーチャンが
雪野&秀明&真秀「(汗)」
亜弥「え?何?」
雪野「貴様−!!」
亜弥「痛っ」
雪野「言いだしっぺがなにやってんのよ!あ!?自分でぶち壊すんか!?
文化祭当日は仲良く自宅謹慎か!?やめろって言ったでしょー!!」
亜弥「あ、あれ?いつの間に」←煙草
川島主任「話は進んでるかな?さっき呼んだのはお菓子をあげようと思ったんだよ」ゆずもなか
雪野「きゃああああああああああああああ」
0696名無しが氏んでも代わりはいるもの
垢版 |
2022/10/04(火) 23:34:09.92ID:???
雪野「じゃあ、明日12時半。駅前ね」
亜弥&りか「お疲れ様でしたー」
雪野「ん?」
りか「どうしたの?ゆきのん」
雪野「格技場まだ明かりついてる。有馬いるかもしれないから、見ていくよ」
亜弥「(…ラブ野郎)」
雪野「あさぴんは?」
秀明「いや、その状況で俺いると総一郎くんすんごく怖い気するから。一人で行って」
亜弥「私らはファミレスでなんか食ってくか」
りか「さんせーい」
真秀「じゃあちょっとだけ」
亜弥&りか「ゆきのんじゃあね」
真秀「お先に」
雪野「じゃあねー」
秀明「ああ、俺も一緒に行くよー」
0697名無しが氏んでも代わりはいるもの
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2022/10/04(火) 23:35:54.32ID:???
雪野:
私ってば、有馬が剣道やってるとこ見たことないのよね。
なんかドキドキしちゃう。
インターハイ優勝者の彼の部活待ち?
リリカル!?リリカルっすー!

雪野「…///」
総一郎「めーん!どーう!」
雪野「ふんふんふん」←コーフン中
部員「今日はここまでーっ」
総一郎「はあはあはあ…ん?」
雪野「あ、見つかった」
総一郎「はは」
雪野「へへへへへへ」みやざわもわらっている。
総一郎「どうしたの?」
雪野「お芝居の打ち合わせしてて遅くなったから見てたの。
私、有馬剣道やってるとこ初めて見た!格好いい!もう興奮しました!
もっと早く見れば良かった。また見に来てもいい?」
0698名無しが氏んでも代わりはいるもの
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2022/10/04(火) 23:37:40.04ID:???
だれも いない

雪野「ワン!」ぎゅっ
総一郎「あ、ああ…」
雪野「うん?うっ!くさーい!やだ有馬!防具くさーい!
汗臭いだけならまだしも!」
総一郎「えええ」
雪野「ちょ、離れてよ!触らないでちょうだい!信じらんない!
うえー近づかないで!私絶対剣道なんかやんなーい。
ん?いたっ!なによー彼女竹刀でつっつくー?普通?ひどーい」ツンツン

総一郎「今日は自転車なんだけど」
雪野「じゃあ私も乗ってくよ」

ホントは

二人乗りは

ダメなんだ

けどね

総一郎「頑張れ宮沢」
雪野「え?えええええーー!?」
雪野「初号機いきまーす!おりゃー!」
総一郎「おー!」
雪野「あ、足引きずってない?変な音が」
総一郎「してないしてない」
0699名無しが氏んでも代わりはいるもの
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2022/10/05(水) 16:15:42.49ID:???
雪野「剣道さ」
総一郎「え」
雪野「いつからやってるの?」
総一郎「7つかな」
雪野「ふーん、好きなんだ」
総一郎「うん。体動かすの気持ちいいし、格技場のあのピーンと張った空気が好き」
雪野「ふーん」
総一郎「宮沢‥」
雪野「ん?」
総一郎「ううん」
雪野「ふふっ」
0700名無しが氏んでも代わりはいるもの
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2022/10/05(水) 16:20:25.77ID:???
部員A「はーい、そっち行くよーそーれ」
部員B「部活終了!」
部員達「お疲れ様でしたー」
椿「あー疲れたー。ん?あ、悪い。十波さん。気付かなかった」
健史「いや、後ろにいた僕が悪いんだよ。佐倉さん」どか
椿「う」
部員達「こわーい、早く帰ろう」
部員C「お疲れ様でしたー」
部員D「ああ、きつかった」
健史「ん?」
椿「はあはあはあ」
健史「よう、まだ残って練習か?えらい熱心じゃん」
椿「かっ、またてめえか。
一年でレギュラー取るとみっともねえとこ見せられないからな。忙しいんだ。帰れ帰れ」
健史「暇だし見ーてこ」
椿「あ?帰れよ。あっちいけって。とりゃ」
健史「甘い!」
椿「ふふ」
健史「ふっ」
0701名無しが氏んでも代わりはいるもの
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2022/10/05(水) 16:22:16.23ID:???
椿「お前さ、なんで私に突っかかってくる訳?
転校してきたばっかなのにさ、なんでそう私に絡む訳?」
健史「嫌いだから。俺、嫌いなんだ。お前みたいなやつ。理由なんかねえよ」
椿「……
嫌い嫌いは好きのうち」
健史「は?」
椿「嫌いは相手への執着。ラブにもっとも近い感情。まさかお前私に!?」
健史「は?な、なんの話だ?」
椿「しかもここは人気の絶えた体育館!なにか間違いが起こるにはうってつけの状況!」ぞく〜
健史「ちょっと待て!なにを!」
椿「NO-N!悪いけどそういう気まったくないから他をあたって」では
健史「おい!妙な誤解すんなよ。お前嫌いって言ったんだよ」
椿「…」
健史「腕力で俺に敵うかよ。お前は何一つ勝てないんだよ」
椿「でえっ」
健史「くっ」
椿「ばーかばーか。喧嘩はここでするんだよー。私に勝とうなんて百年早いー。きゃははははは」
0702名無しが氏んでも代わりはいるもの
垢版 |
2022/10/05(水) 16:23:25.16ID:???
健史:
くそ。あんなんじゃ駄目だ。
あんな位じゃ少しも佐倉を傷つけられない。

昔からそうだ

飄々として、とらえどころがない。
糸のない凧みたいで何も縛られない。
今のことだって、ちょっと頭にくることがあったってくらいで、
すぐに忘れてしまうんだ。
どうせ俺のこともそうやって二年間ろくに思い出しもしなかった。
あの言葉がどれほど俺を傷つけたか。

(中一の椿「ああ、小学校のとき担任に頼まれたんだよ。
面倒見てやってくれって。
私がバックにいればそんなにいじめられないし、
私、一応いじめはしない主義だしね」)

この二年間、どんな思いをしてきたのかも。

(中一の椿「ま、転校したらうまくやれよ」 )

そういうところが憎いんだよ。
俺の屈辱がまだ少しもお前を傷つけられない。
必ずいつか味あわせてやる。
俺と同じ痛みを。
0703名無しが氏んでも代わりはいるもの
垢版 |
2022/10/05(水) 16:26:16.99ID:???
雪野「うーす。私が一番最後?」
りか「浅羽くんがまだよ」
雪野「つばさちゃん、おはよう。今日も可愛いー」
亜弥「お、今日はひっかかないぞ」
りか「機嫌がいいのね」
真秀「ブツブツブツブツ…」←セリフおぼえ中
雪野「今日はどうする?とりあえずお店行かない?」
亜弥「あ、じゃあ焼きたてパンのお店行きたい」
りか「そこのお店は胚芽パンにローストビーフがぎゅうぎゅうに」
雪野「いいっすねー」
男A「ねえねえ、君たち。うわあ可愛いね。全員こんなレベル高いってなかなかないよ。なあ?」
男B「その小さい子は妹さん?これからどっか行くの?もし良かったらさ」
真秀「うるさいな。用ないならあっち行って」
男達「び、美人に叱られた」ぞくう
雪野&亜弥&りか「(兄貴!!)」
秀明「はいはい。ごめんなさいね」
雪野「あっ!?」
秀明「この子たちは全員僕に用があるの」
男達「うわ、変な格好な男だー!」
秀明「はははは、危機一髪だったね。子猫ちゃん」
雪野「なにあんた!ダダイストみたいな格好して」
亜弥「というか、今日一日こんな姿の人間と一緒に歩くの?」ぞー
0704名無しが氏んでも代わりはいるもの
垢版 |
2022/10/05(水) 16:28:24.72ID:???
雪野「でね、効果音のCDは放送部から借りられることになったの。
あと昨夜、吹奏楽部の部長さんに電話してね」
真秀「家帰ってまでやってんだ。大変だね」
雪野「どこも時間ないからね。で、上演時間の件だけど。ん?」
亜弥「もっとまともな服着なよー」
りか「もったいないよー」
秀明「…」

亜弥「こんなとか?」
りか「こんなのとか」
うーん、ナイスですねー。次これ行ってみよー」
秀明「…」
真秀「いきなり脱線してるんだけど、大丈夫なの?このメンバー」
雪野「ねえねえねえねえ、つばさちゃんこれ着てみて!これ!」
真秀「・・・・(汗)」
0705名無しが氏んでも代わりはいるもの
垢版 |
2022/10/05(水) 16:30:23.18ID:???
りか「二部構成?」
雪野「そう、台本結構な量じゃない?
実際やったら二時間くらいになるんじゃないかな。
でも二時間の枠なんて早々取れなくて。だったら二回に分けてはどうかと。
亜弥ちゃんに判断してもらわないと分かんないから、聞こうと思って。どう?」
亜弥「うーん、痛しかゆしってとこか。一気にやりたいけど、体力的にもキツそうだしね。
お客さんが見てくれるかが問題だ」
りか「どういう時間帯になりそう?」
雪野「やっぱ私達飛び入り参加の素人集団だから、良い時間は無理で…。
朝9時半とか夕方4時じゃ誰もこないっしょ?だからいっそ昼休み使っちゃって」
秀明「ほう」
雪野「で、最新情報。吹奏楽部、今年は体育館使わないんだって。
そこの部長さんとはクラス委員会と同じ班で、
部長業大変だから、よく仕事手伝ったり変わったりしてたんで、
話したら二つ返事で、枠譲ってくれるって言った」
りか「うわー政治家みたい」
亜弥「世の中コネやのう」
真秀「吹奏楽部はどこでやるの?」
雪野「屋上。夕日の中でタイタニックのテーマやるって」
亜弥「かっちょいい。聞きに行こう」
0706名無しが氏んでも代わりはいるもの
垢版 |
2022/10/05(水) 16:32:30.64ID:???
秀明「“My Heart Will Go On”か。名曲だよね」
雪野「セリーヌは現代の歌姫だよ」
つばさ「私歌えるよ。一馬と覚えっこしたもん」
雪野「うっそー!?聞きたーい聞きたーい」
亜弥「おお、じゃあこの後はカラオケ大会と洒落込みますか?」
秀明「いいねー!俺ペニシリンのロマンス歌うぜー」
亜弥「あはははは、ハマりすぎー」
雪野&つばさ「わー」
雪野「私は椎名林檎さんの歌舞伎町の女王!」
秀明「いいとこつくねー」
亜弥&りか「私達はゆず!」
真秀「うううう…」すぐ脱線
つばさ「Kiroroじゃないの?」
真秀「ちょっと!時間ないんでしょ!?遊んでていいの!?
雪野&秀明「え?」
真秀「は!…ってなんで!?なんで?なんで私が心配してんのよー!!」
雪野「別にいいじゃん」
亜弥「良かった〜、真秀さんやる気で」

雪野:
結局、真秀さんは中山美穂を歌わされたのでした。

真秀「帰りたい…」
0707名無しが氏んでも代わりはいるもの
垢版 |
2022/10/05(水) 16:34:31.46ID:???
雪野「ただいまー。はあ、疲れちゃった」
月野&花野「お姉ちゃん」
花野「明日までにセリフ覚えるんでしょ?」
月野「さ、台本の読み合わせをするわよ」
花野「カマ〜〜〜ン」
雪野「うう」汗

雪野「はあ…
すーっすーっ…zzzz」

雪野:
へとへとだけど、心地いい。
勉強でバテるのとは、全然違う。
有馬も部活のあとは、こうなのかな。
0709名無しが氏んでも代わりはいるもの
垢版 |
2022/10/05(水) 16:39:44.25ID:???
「次回予告」

悠長に進行する文化祭の準備に多事多端な登場人物たち。
だが、そんな事とは関係なく、他人の眼を気にする宮沢雪野と有馬総一郎は、自分達の事を省みていた。
その時、二人は!?
『今までと違うお話』
0710名無しが氏んでも代わりはいるもの
垢版 |
2022/10/10(月) 19:09:22.98ID:wKPmaNoh
つづきはよ
0711名無しが氏んでも代わりはいるもの
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2022/10/10(月) 20:29:32.41ID:???
私は、人の目にどう映るのだろうか。 二学期編

同学年 女子
「宮沢さん?怒らすと怖いよねー」
「汚れ級長」
「自分さえ良けりゃっていうかー」
「あ、でもさ、最初のころって人当たり良かったよね」
「うん、面倒見良い人って感じだった」
「あれそうだっけ?」
「そうじゃん。あんた宿題見てもらったでしょ?」
「あ、そういえば」
「なんか遠い昔のことのようね」

同学年 男子
「一昨日かな。英語の抜き打ちテストで有馬に勝ったって、
廊下で踊り狂ってるのを見てから、ああ、あれが彼女の地なんだなってね」
「確かに人の10倍働く人っす。リポピー飲みながら死にそうな顔で、
あれこれ指示されると誰も逆らえなかったのをよく覚えてます」

学年主任
「え?ああ、はじめは絵に書いたような優等生でしたよ。
でも、人は見かけによらないものでね。
あれで案外歯ごたえがあったりするんです。
噛めば噛むほど味のでるスルメのような生徒とでも申しましょうか」

友人
椿・真秀・亜弥・りか・つばさ「(がやがやがやがや)」

親近者
月野「もぐもぐもぐ。家じゃダラーッとしてるよね」
花野「もぐもぐもぐ。そう、ダラーーッとね」
ペロペロ「ワウワウ」
0713名無しが氏んでも代わりはいるもの
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2022/10/10(月) 20:33:41.78ID:???
雪野「そんなのってある!?信じらない!ちょっと有馬聞いてよー」
総一郎「ん?どうしたの?」
雪野「今日さ、廊下歩いてたらさ、男子がさ、ボソって言ったのよ。すれ違いざま。
宮沢さんってさ、ああ見えて結構タフなんだぜ。
なによそんな男くさい言葉ー!女の子相手に使うんじゃないわよー!」
総一郎「き、気のせいなんじゃないの?」
雪野「いーや!確かに言った!私には聞こえたの!
なんで!どうして?容姿端麗、健康美人、歩く姿は錦鯉と言われたこの宮沢がよ!」
総一郎「なんだよそれ。うわ、汚!鼻水!」
雪野「面倒なことはぜーんぶ男子に任せて美味しいとこだけかっさらってれば良かったあの良き日々。
長年の習慣。いや持って生まれた快感原則はそうそう変わらないのね」
総一郎「まーたそんなこと言って。もう見栄張るのやめたんだろ」
雪野「有馬はどうせ他人事だと思ってるんだわ。
栄華を決めた見栄っ張り人生がいよいよ過去のものになろうとしてるのよ。
これが心震わせずにいられるわけがないじゃない!」
0714名無しが氏んでも代わりはいるもの
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2022/10/10(月) 20:35:59.12ID:???
秀明「甘い、甘いよ。有馬くん。認めるがいいさ。これが彼女の本質だってね」
雪野「あんたに言われるとなんか腹立つわね!」
秀明「ずーずーずー」
総一郎「それ空だぞ」
秀明「所詮、君たちの愛も僕たちの友情には程遠いってことさ」
雪野「ふん、甘いのはあさぴんのほうね」
秀明「ふふふ、妬かない妬かない。あー!いつの間に!」
雪野「もはやあんたなんかに入り込む隙間なんて、私達の間には1ナノだってありはしないのよ!」
総一郎「み、宮沢!?」
秀明「な、なにそれ?どういうこと?」
雪野&総一郎「ど、どういうことって」///
秀明「つまりその反応は…う、うそ…それにお前ら…ほんとにそうな訳!?」
雪野「う、うるさいわね。あんまり聞くんじゃないわよ」
秀明「な、え…ひどいよ!二人して僕に内緒でー!!」
総一郎「何言ってんだよ!待てよ秀明!」
女子生徒「やだ、有馬くんが浅羽くん泣かしてるよ」
総一郎「ち、違うよ。そんなんじゃ。あいつなんか誤解してるんだ」
雪野「ほっときゃいいのよ。あさぴんなんて」
0715名無しが氏んでも代わりはいるもの
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2022/10/10(月) 20:39:49.64ID:???
雪野:
ほっときゃいいって言ってるのに。
追いかけてくるんだから。私は知らないよ。
あーあ、有馬も最近あさぴんとの漫才が板についてきて困るわ。
案外私らのほうが奴の術中にハマってるんじゃないのかしら。

秀明「ほんと?ほんとに俺達、今まで通りにやっていけるのかな?」
総一郎「ああだから、別に何でもないって」
秀明「うう(泣)」
総一郎「大丈夫、やっていけるって」
秀明「ほんと?あ、あのさ。僕詩集作るんだけど、
有馬がいいと思ったのを選んで欲しいんだ。それ載せるから」
総一郎「いや、僕まだこれから委員会の仕事あるから。
(何やってんだ、僕…)」
0716名無しが氏んでも代わりはいるもの
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2022/10/10(月) 20:41:43.14ID:???
雪野:
分かってはいたつもりだったけど、
自分を思った通りに変えるっていうのは結構難しいものなのね。
もし、有馬と彼氏彼女の関係にならなかったら、
私はどうなっていたんだろう。

[シミュレーション中]
雪野:
もし有馬が、私の前に現れなかったとしたら?
そりゃまあ、私のことだから、要領よく元の
見栄っ張り人生を謳歌したのは間違いないことだけど。

20XX年
雪野「おーほっほっほっほっほ。わかってないわねー。
男なんて収入が第一。顔なんてその次よー!おっほっほ。
やっぱり世の中金なのよー。金、金ー!
花野「たくましいのね、お姉ちゃん」
月野「この人に旦那は必要ないわ」

雪野:
あ、危ないとこだったかも。←永遠の見栄王の姿を垣間見てしまった。
0717名無しが氏んでも代わりはいるもの
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2022/10/10(月) 20:44:40.94ID:???
総一郎「宮沢ー!
宮沢ー!あれ、どこに行ったんだ?」
椿「あ、有馬」
総一郎「宮沢知らないか?」
椿「帰ったんじゃないの?」
りか「浅葉くんならついさっきベソかきながら歩いてたよ」
亜弥「声掛けられなかったよな」
総一郎「い、いや、あいつはいいんだ。
今日は、文化祭の打ち合わせの約束してあったんだけど」
椿「つばさ、なんか知らない?あれ?」
猫「カーッ」
つばさ「くわー」
猫「ニャー!」
椿「ダメだ、ありゃ」
亜弥「あ、そうだ。ゆきのんなら自販機コーナーでジュース飲んでたよ。十波と」
総一郎「…」
りか「そういえば。うん、十波くんに聞いてみれば?」
総一郎「ありがと」
0719名無しが氏んでも代わりはいるもの
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2022/10/10(月) 20:46:37.45ID:???
雪野:
結局私の変わったのって見栄張るのやめたってことだけで、
欲深なとこはちーっとも変化してないのね。
こういうのって変わったっていうのか?
インチキくさい気も。
あ〜〜〜〜〜っ。やめやめ。
こういう悩み方したって深みにハマるだけなんだから。
有馬はどうなんだろう。
しょっちゅうこんなこと考えてるんだろうか。
0720名無しが氏んでも代わりはいるもの
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2022/10/10(月) 20:51:41.71ID:???
総一郎「僕の本当の両親はね。蒸発したんだ。
幼い僕を残して。一族の恥だったんだろうね。
今の両親に引き取られたとき面と向かって言われたよ。
あんな親から生まれた子はろくな者にはならない。
だから僕は欠点のない人間にならなくてはいけなかった。絶対に。
そのうち一つの考えが浮かんできた。
もしかして今まで自分だと信じてきたものは、努力で作り上げただけの偽物だったんじゃなかったのか。
僕の中にはもう一人本物がいるんじゃないのか。
最低の人間だったらどうする!?」

雪野:
有馬に暗い感情を起こさせるのが何なのか。
何が彼をそこまで苦しめるのか。
その本当のところは、結局私は何も知っちゃいない。

雪野「え、あ、あれは?有馬!?」
総一郎「やだ!やだ!見たくない!」
幼い総一郎「うっ…うっ…」
雪野「なぜ?あれは有馬でしょう?泣いてるよ。そのままでいいの?
怖かったら、私がついていてあげるから。これは、有馬が自分で解決することだよ。
よくは分からない。けど、そういう気がする。私に出来るのは支えることくらい」
雪野&総一郎「…」
総一郎「うっ。くっ。さあおいで」
幼い総一郎「うっ…うっ…」
総一郎「さあ」
幼い総一郎「うっ…」
総一郎「さあ!」
幼い総一郎「うあわあああんっ…」
総一郎「何やってんだよ!そんなんじゃ!」
幼い総一郎「うっ…うっ…」
雪野「有馬!有馬違うよ。有馬がして欲しかったのはそうじゃない」
0721名無しが氏んでも代わりはいるもの
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2022/10/11(火) 17:35:55.18ID:???
総一郎:
本当は誰でも心の底で僕を拒絶している。僕に悪意を持っているという意識があった。
最初にそれを和らげてくれたのが、今の両親。
それでも僕にとって、人に嫌われるということは、それを想像するだけでも恐怖だった。
だから誰からも嫌われないように、誰からも蔑まれることのないようにしてきたんだ。
気づけば優等生と言われいた僕も元を正せば、
自分が傷つくのを恐れて、他人と深く関わるのを拒んだ。
その結果のことでしかなかった。

雪野「有馬」
総一郎「え?」
雪野「私思うんだけど、自分で自分のことどうこう言うのってあんまりあてにならないよ」
総一郎「そ、そう?」
雪野「今の自分がどうしてこうなったかなんて、きっとそんな簡単に言葉に出来ることじゃない。
気づいてないだけで、きっと自分が思ってる以上に、
色んなものから影響を受けて有馬は有馬になったんだよ。
考えることなんて、その時の気分で結構変わるもんだし。
真面目な有馬も、私、好きだし」
総一郎「///」

総一郎:
駄々をこねていても、いとも簡単にあやされてしまう。
宮沢にかかると、僕はまるで子供だ。
彼女がいないと僕は。

幼い総一郎「うっ…うっ…」
総一郎「!」

総一郎:
僕はまだ変わらなくちゃならない。

幼い総一郎「うっ…」
総一郎「宮沢」
雪野「え?」
0722名無しが氏んでも代わりはいるもの
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2022/10/11(火) 17:39:11.29ID:???
雪野:
絶対に近い自信を持って、自分のことしか考えてこなかった私だった。
とは言え、この変化も、今はたまらなく心地良い。

雪野「あ!有馬!?有馬は?
あ!有馬。
おーい!有馬!有馬!おーい!
あれ?」

雪野:
私達は、お互いを変えるために出会ったのだろうか。
だとしたら、変わったことで、私達は、二人でいる必然性を無くしてしまうのかも知れない。
それもいいか、とも思う。
同じようで、少しずつ違う。
新しい出会いや、別れを繰り返しながら、私達はこれからも、変わっていくのだろう。
0723名無しが氏んでも代わりはいるもの
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2022/10/11(火) 17:43:48.01ID:???
月野「あれー。ほんとにそれでいいの?雪姉ちゃん」
花野「ちょっとうまくまとめすぎなんじゃない?」

雪野「あ、そうだ!
待てー!有馬!待てー!有馬ー!待て待てー!」

雪野:
一人で納得してる場合じゃない。
私達はまだ、具体的なことは何も分かっちゃいないんだ。

総一郎「?」
雪野「zzzzzzzzzzzz…」

雪野:
そして、約束しよう。
いつかそういうことがあっても、
二人で感じた色んな気持ちを、決して忘れないように。


YOU MAY DREAM 真っ白な恋は翼になる
天使のゆびきり 叶うように

目の前を過ぎる横顔 ときめきが踊り始める
話す声 耳を傾け またひとつあなたを知った

ほんの少し勇気出して その瞳を見つめたい

YOU MAY DREAM 真っ白な恋は翼になる
天使のゆびきり 叶うように
0724名無しが氏んでも代わりはいるもの
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2022/10/11(火) 17:47:54.52ID:???
これまでのおさらい
「天ノ巻」

突然ですが、我らのお姉ちゃん、神奈川県立北栄高校1年A組所属の仮面優等生宮沢雪野は、極度の見栄王である。
とにもかくにも人前で見栄を張ることが超生き甲斐で、
端から見ると眉目秀麗、才色兼備、世間様の前ではパーペキな優等生を演じきっていた。
ほんっとナルシスな女。
だが、お姉ちゃんの凡ミスでそのついにその仮面が剥がれてしまったのだ。
ああああーお姉ちゃん迂闊…!
そんな彼女の正体を初めて知った幸運もしくは不幸とも言える稀有まれな人物、
その名は有馬総一郎(お姉ちゃんの同級生)。
彼もまた超モノホンの優等生。成績優秀、スポーツ万能。誰とでも仲良く敵を作らぬ人当たりのいい性格。
おまけにお家は、江戸時代から続く医者の家系というブッチバリバリのサラブレッド。
しかしこいつがまたとんだくせ者。お姉ちゃんの弱みを握ったことをいいことに
自分の仕事を散々手伝わすという割とダークな策略家だったのだ。
ああああーお姉ちゃんピンチ!
じゃけんど、こともあろうにその敵に対して初めてのときめきまでも感じてしまい、更なるパニック、
しっちゃかめっちゃかな状況に陥るお姉ちゃん。
自分一人の勝手な思い込みでただひたすら空回りを続け、テンパった末、ついに切れるが!
なんやかんやとすったもんだの末、和解。
形式は違えども二面性を持った優等生として秘密を共有する関係となった。
その後、二人はクラス委員の相棒、仲のいい友人、友達以上恋人未満という段階を経て、
晴れて彼氏彼女という関係までにたどり着く。
そしてお互いの人生に触発された二人は、
自分達の本当の幸せのために生きていこうと決心するのだった。
う〜良かったね〜、お姉ちゃん。
そうなんやけど、世の中そねえシンプルで甘うないっちゃ。
そう、世間様は厳しいっす。
0725名無しが氏んでも代わりはいるもの
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2022/10/11(火) 17:49:55.14ID:???
まるでお姉ちゃん達の関係を試すかのが如く、
超多忙を強い、徹底的に二人を会えなくする学校行事、体育祭の脅威。
自らの野望、浅葉メリーランド計画遂行のため、お姉ちゃんにやたらとケチをつけ、
行動を妨害し、あわよくば別れさせ、
フリーに戻った有馬くんを利用しようと画策するふしだらな変態美形、浅葉秀明の出現。
待ちに待っていた初デートの失敗。
その反動による勉学そっちのけでの逢瀬とすれ違いの日々。
などなど、次々と襲いかかる数々の試練にも耐え、
着実に己の人生経験を豊かにしていったのでした。
あ〜刹那の己の幸せを噛みしめるお姉ちゃん。
そして、誰もいない雨の放課後。
雷鳴轟く中、二人は遂に…。
いや〜〜〜!!なにこれなにこれ!?いや〜〜〜〜〜〜〜〜!!!!!!!
あー恥ずかし。
0726名無しが氏んでも代わりはいるもの
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2022/10/11(火) 17:51:59.33ID:???
これまでのおさらい
「地ノ巻」

その年、7月。期末試験が無事終了。
結果、己の欲望に忠実に身を任せていた宮沢雪野は、強烈にその順位を落とす。
だが、同様の有馬総一郎は、わずかしかその位置を下げなかった。
彼の卑劣さを彼女は呪い、早くも二人の間に亀裂が走る。
時を同じく事態を重く見た学校側は、急遽二名を呼び出し、説得工作に入る。
だが、彼女は意外な抵抗を示し、断固拒絶する。つづく状況悪化。
しかし状態は、彼女の父親の一言をきっかけに、容易に打破されるのだった。
勢いに乗った彼女は、誰もいない有馬邸に赴き、流されるままセカンドキスを体験。
有馬は、自分に対する彼女の存在の重さに感謝を覚える。
一方その頃、宮沢雪野は人生最大の危機を迎えようとしていた。
彼女の行動を独自に分析、その正体を単独で暴いた伊沢真秀の先導による、
クラス女子全員参加の宮沢シカト事件が発生したのだ。
時を同じく、有馬に対し密かに恋心を抱いていた、芝姫つばさによる嫌がらせも勃発。
自業自得とはいえ、同時多発の突発的事態に対して、有馬の救いの手をはねのけ、
一人勇猛果敢に立ち向かう宮沢雪野。
しばしの膠着状態のうち、芝姫つばさによる嫌がらせにぶち切れた彼女は、ついに怒り心頭、
我を失い暴走し、学校内を恐怖のどん底に陥れる。
その阿鼻叫喚の様は、芝姫つばさを心身ともに追い詰め、うやむやのうちに事態は収集。
宮沢雪野は、はじめて友達と呼べる感覚をいきなり手にするのだった。
0727名無しが氏んでも代わりはいるもの
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2022/10/11(火) 17:57:29.43ID:???
これまでのおさらい
「人ノ巻」

椿「だって。鬱陶しいなあもう。亜弥、あんた文系なんだから、ちゃちゃっとやっといて」
亜弥「えー私だって嫌だよ。めんどくさい。りか、あとよろしく」
りか「えー!私が!?私じゃうまくまとめらんないわよ。えっとーあの、その、真秀さん、よろしく!」
真秀「えー!私だってそんな、ただの説明キャラなんていやよ!
あ、この子が適任なんじゃないの?最近滅多に喋んないんだから」
つばさ「有馬取られたー」
真秀「端的なご説明、ありがとうございます」
つばさ「ねえ、もっと喋っていい?」
椿&亜弥「どうぞー」
つばさ「これから先、果たして芝姫つばさがケモノからヒトに戻してもらえるのはいつかっ?
果たして本当にその日がくるのかっ?それとももう私の役割はすでに終わってしまったのか。
一馬を友達に紹介するという話は一体どうなったのかっ!?
まあ、もうそれくらいよね。私に残された興味事としては。
もしかしてまともに喋れるのこれがシャレじゃなく、マジ最後かもしれないし。
ごめんね、ただの愚痴よね、これって」
椿&亜弥「いえ、心から心中お察しするわ」
つばさ「じゃあ話戻して」
椿「まあ夏休みは色々あったわね」
亜弥「人並みにカラオケ、ウィンドウショッピング、叫んでダベリ」
つばさ「あと海行ったり」
真秀「他に何やったっけ?」
りか「ゆきのんは家族旅行に行ったみたいよ」
椿「いいなー温泉行きたいねー」
亜弥「ババくさい言い方するなー椿」
つばさ「まだ若いのに」
椿「いいじゃんさ。温泉を馬鹿にするやつは温泉に泣くよ」
真秀「25過ぎるとね、ありがたみが分かってくるのよ」
つばさ「そういうもんかね」
0728名無しが氏んでも代わりはいるもの
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2022/10/11(火) 17:58:41.11ID:???
りか「そういえば有馬くん、最近なんか困惑気味じゃない?」
椿「そんなのただの自意識過剰なんじゃないの?」
亜弥「まったく、わかんないもんな。他人のそんなことまで。
自分自身だって、どれだけ知ってるか怪しいもんなのにさ」
椿「でも、ちょっと最近雰囲気変わったみたいだからな」
亜弥「やっぱこの夏、行くとこまで行ったのかな。あのお二人さん」
真秀「さあ。表層的には二人とも真面目そうだけど」
椿「え〜男と女は分かんないんじゃないの?」
亜弥「そういうのってさ、勢いとタイミングじゃん」
椿「でも私ら別に我関せずだからね。やりたきゃやるだろうし」
りか「他人がとやかく言うことじゃないよね」
椿&亜弥「そうそう」
真秀「このグループは…」
りか「それでまとめはどうするの?まとめは。そろそろ時間じゃないのかしら」
亜弥「なんか近況言っときゃ、それでいいんじゃないの?」
椿「やたらと長かった夏休みも終わり、ようやく2学期が始まった、でいいんじゃない?」
真秀「んな、適当な」
りか「じゃ、あとは謎の転校生、十波健史の登場」
亜弥「あと、文化祭でやる芝居の準備続けてるじゃん」
真秀「それもようやく軌道に乗ってきたところじゃない」
椿「こりゃまたやたらと長い二週間になりそうだね」
つばさ「でも私の出番短いっ!私の出番っ!私の出番っ!せめて、人間らしくっ!私の出番っ!」
椿&亜弥「どうどうどう」
椿「でもまあ、いいのよこれで」
0730名無しが氏んでも代わりはいるもの
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2022/10/11(火) 18:01:45.55ID:???
「次回予告」

これからのあらすじ!
突発的事態に翻弄され、きりきり舞いのお姉ちゃん。
だがそんな事とは関係なく、私は正体不明の影につきまとわれていた。
これってストーカーって奴?
それとも春のお出ましか!?
次回、カレカノ『これまでと違うお話』
うぉっす!
0731名無しが氏んでも代わりはいるもの
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2022/10/21(金) 18:22:00.06ID:???
20世紀後半、日本は戦後最大の経済的不況に喘いでいた。
度重なる連鎖式倒産。増加を続ける失業率。
目に余る青少年の凶悪犯罪など、
まさに世紀末と呼称される言葉のイメージによって翻弄されるにふさわしい、
時代と場所になっていたのである。
一方、神奈川県立北栄高校1年A組所属の、仮面優等生宮沢雪野は、極度の見栄王であった。
彼女を変えた有馬総一郎は、敵を作らず全ての不幸を一人で背負い込もうとするモノホンの優等生であった。
形式は違えども、お互い二面性を持った優等生として秘密を共有する関係となった二人は、
クラス委員の相棒、仲のいい友人、友達以上恋人未満という段階を経て、
晴れて彼氏彼女という関係にまでたどり着く。
そして自分達の本当の幸せのために生きていこうと決心するのだった。
だが、世間の荒波は二人に対し、過酷とも言える試練を次々と送り込んでいく。
頑張れ!宮沢雪野!
負けるな!有馬総一郎!
この世界は、君たちのためにあるのだ!
0732名無しが氏んでも代わりはいるもの
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2022/10/21(金) 18:23:20.22ID:???
花野「うっ」
月野「なーにボーッとつっ立ってんのよ。遅刻しちゃうぞ」
花野「もう、月姉ちゃん!」
月野「ふふふっ」

花野:
私、宮沢花野。現在中学2年生。
今が多感なお年頃。
0734名無しが氏んでも代わりはいるもの
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2022/10/21(金) 18:27:18.54ID:???
花野:
うちの家族は、私を入れて5人。
父に母に、姉が2人。
あ、それから我らがペロペロ。
正確には、5人と1匹。
父は子供。無邪気だ。大きな弟って雪野姉ちゃんが言うけど、その通りだと思う。
母は優しい。難しいことは言わないけれど、あたたかく優しい。
2人は私達、子供の目から見ても仲良し夫婦だ。
すぐ上の姉は月野。何考えてんのかぜんっぜん分からない。
すぐ突拍子のないことをする。
だから私は…
月野「おらーさっきからあんた何ぶつぶつ言ってんのよ!」
花野「月姉ちゃん、やめ…」
月野「あ、どうもー」
洋之&都香「どうもー」
概して外面がいいのが我が家族だ。
一番上の姉は雪野。3人そろって雪月花。
四季折々の良い眺め。
たしかにうちの姉妹はいい線いってると思う。
中でも、雪姉ちゃんは、お母さんに似て綺麗だ。
雪野「あー私は帰る!もう帰るからねー!」
頭もよくて行動力もある。
だけど、ちょっと…いや、かなり〜危ないところもある。
それが長女、雪野。
雪野「えっへん!」
私は中2。だけど本やお芝居を沢山見てる。人の観察眼も冷静なほうだと思う。
呑気そうだけど、ちゃんとしてる。それが私だ。
0735名無しが氏んでも代わりはいるもの
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2022/10/21(金) 18:32:09.39ID:???
雪野「わっははーい。うおー!」

花野:
いざとなったら、私がしっかりしてればいればこの家は安心。
でもそれはちょっと偉そうだよね。

雪野「何が偉そうだって?」
花野「あ、いや、別に。お姉ちゃん足早いね。うん」
雪野「どうしたの?みんな。何盛り上がってんの?」
花野「宝くじ。お父さん会社の人からもらったんだって。
当たったらお正月にみんなでどっか行こうって。えへ」
雪野「ったく、うちはどうしてこう皮算用ばっかするんだろう。
まあ、典型的一般的庶民といったらそれまでだけど」

櫻ノ園
雪野「うーんまた大層なもん読んでるんだわね」
花野「うん、古いけど結構感動するよ」
雪野「感動もいいけど、読んで泣くのは起きてるときだけにしな。顔むくむよ」
花野「え、また私泣いてた?」
雪野「悲しい本ばっかりじゃなくて、愉快な本も読みなよね。貸してやろうか?」

花野:
私は子供。
子供だけど大人。
雪姉ちゃんや月姉ちゃんよりは大人だ。
物事をわきまえてるつもり。
主将だけど図々しい。
でも、呑気なのが私。
0736名無しが氏んでも代わりはいるもの
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2022/10/21(金) 18:34:07.72ID:???
私立 南白河中学校

花野「ばっははーい」
部員達「バーイ」

百合香「いいねー文化祭は」
花野「準備はみんな燃えるんだよねー」
百合香「とかいいながら早々と帰っちまううちのクラブってなんて呑気なんでしょう」
花野「文芸部は燃えようがないよ」
百合香「まあね。毎年同じだもんね。朗読でもやれば違うんだろうけど」
花野「やだよーそんなの。誰も聞かないって」
百合香「そうかなー?案外いるかもよ」
0737名無しが氏んでも代わりはいるもの
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2022/10/21(金) 18:36:39.91ID:???
月野「おそーい花野」
花野「え、あ、月姉ちゃん」
百合香「こんにちは」
花野「月姉ちゃん、準備のほうはいいの?」
月野「ああーいいのいいの。
(月野「妹が病気で。お医者さんに連れていかなくちゃ」)
ということで、今日はお姉ちゃんと一緒に帰るんだぞ」
花野「私はダシか?」
月野「うふふ。まあうちのクラスは迷路とバザーだから、
迷路なんてもんは前日にだーっとあたふたして作ったほうが、
ぐちゃぐちゃの迷路らしい迷路になるって」
花野「誰が言ったのそんなこと?」
月野「お父さん」
花野「ははは。言いそう言いそう。どうしたの?」
月野「何?」
百合香「何か私達を見てる人、いたような…」
月野「ふーん。ストーカーかな?」
花野「いきなりそれかい」
百合香「じゃあ私ここで失礼します。さよなら」
花野「ばっははーい」
月野「気をつけてね」
0738名無しが氏んでも代わりはいるもの
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2022/10/21(金) 18:41:18.97ID:???
月野「こういう時は気のせいが多いんだよ。よくあるじゃん。
同じ道筋帰り道自意識過剰ってやつ。
うちらの勘違いだったらいつの間にかいなくなってるはずだよ、きっと」
花野「お、お、お姉ちゃん」
月野「勘違い違い…みたいね…」

花野:
静かなる対決は、どれくらい続いたのだろう?
ほんの4、5分くらいのことだったのかも知れない。
しかし、我々の緊張の糸は、あまりにも細かった。

月野&花野「ぎえええええええええええええええ!!!!
いやあああああああぁあああああ!!!」
花野「ね、ね、姉ちゃん」

花野:
ふって湧いた尾行騒ぎ。
大丈夫、私は大丈夫。
時間は夕方。大通りまで行けば人がいる。
ここは一発、死中に活を求めて。

月野「待って、こにょこにょ」
花野「いー!!」
月野「しーっ行くわよ。チャー!」
花野「シュー!」
月野&花野「メーン!」
月野&花野「あ、はははふふふふふ、ぎゃあああ!!ごめんなさーい!!」
恵「…
うふ」

花野「お姉ちゃんの馬鹿!恥かいちゃったじゃん!」
月野「でもやっぱし勘違いだったみたいね。あはははは」

花野:
だがしかし、これはこれから怒る怖い事件の、序章にしか過ぎなかったのだ。
0740名無しが氏んでも代わりはいるもの
垢版 |
2022/10/22(土) 22:02:22.45ID:???
       ./ ̄ ̄⊥ ̄ ̄\
  ┌""´ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄`"ヽ、
  l゙./ ̄ ̄ ̄~丁゙○゙○゙丁~ ̄ ̄ ̄\.゙l
  | |  普 通  |.___ | 高速神戸 | |
  | |  ̄ ̄ ̄ ̄|| ̄ ̄ ̄|| ̄ ̄ ̄ ̄ | |    / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
  | |         ||      ||         | |  / また虚カスが
  | |         ||      ||  ∧_∧ | | |    糞スレ立てたんか
  | |         ||      || ( ´∀`) | |<
  | l,_____,||___|l,_____,l |  \ グモれ!
  |.______|___|______.|    \_____
  |   5512    .|      |        |
  |   _      .|      |.    ._  |
  | . └┘     |___|     └┘ . |
  |_______________,l
   |     ┌─┬ l×l]l ┬─┐     |
   |     |___三三三三___|  □ |
   l_____________.l
     ―//――――\\―
    ―//――――――\\―
        ヽ(´Д`;)ノ 
         (___)  ←>>1
         |   |
         ◎ ̄ ̄◎
0741名無しが氏んでも代わりはいるもの
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2022/10/27(木) 18:11:15.63ID:???
雪野「行ってきまーす!」
洋之「お、今日も早いな」
都香「お芝居、お芝居」
洋之「雪野ならそのままで役者なんだから、練習する必要ないだろうが」
都香「そりゃ、お父さん」
洋之「あ、青春か?」
都香「そうよ〜」

花野:
あの日を境に、私の戦いが始まった。

月野「おかわりー」
0742名無しが氏んでも代わりはいるもの
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2022/10/27(木) 18:13:39.73ID:???
月野「どうしたの?花野」
花野「う、ううん…」

花野:
月姉ちゃんは気づいていない。
先日のあの事件は、あー勘違いだ、と納得したようだ。
しかし、私には見える。
私につきまとう暗い影が。

花野「ああ、おお」
月野「見えてないじゃん」
百合香「おはよう。どうしたの?」
花野「わ、私の後ろに立つんじゃなーい」
百合香「誰が?」
月野「本の読みすぎなんだよ花野は。じゃ、私先に行くよ。
辛気臭いの移っちゃったら、一限の英語萎えちゃうもんね」
花野「あっ」
百合香「悩み事?」
花野「うん、ちょいと影な気分」
百合香「異邦人?」
花野「あ」
恵「…」
花野「あ!」
百合香「そういえばあの子最近よく見るよね。確かD組の…」
0743名無しが氏んでも代わりはいるもの
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2022/10/27(木) 18:16:36.44ID:???
花野:
一体、私につきまとう影の正体って。
知らないうちに犯罪に巻き込まれてるってこともあるし。
そういえば、お父さんの宝くじ。
きっと、それを目当てに、私を誘拐…!?
いやまさか、まだ当たってもいないのに。
あ、でも…。

花野「…」

カラス「カーカーカー」
花野「…!」

花野「ただいまー。誰もいないの?お母さーん?お姉ちゃーん?
…!は、い…宮沢です。もしもし、もしもしお母さん?もしも…
は!?月姉ちゃんお帰り」
月野「ただいま」
0744名無しが氏んでも代わりはいるもの
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2022/10/27(木) 18:18:47.57ID:???
雪野「花野のこと、好きな子なんかじゃないの?」
花野「なんでそっち行くわけ?信じらんない」
月野「まーだそんなこと言ってるの?気のせいだってば」
花野「でも、今日だって」
雪野「なによ、モテモテじゃん」
花野「お姉ちゃん!」
雪野「お、来るか?」
花野「トイレだよ」

花野「ったく、ちっとも頼りにならんな。うちの姉どもは」
恵「…」
花野「なんで?…!!」
月野「ごゆっくりじゃん」
花野「…月姉ちゃん」
0745名無しが氏んでも代わりはいるもの
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2022/10/27(木) 18:21:26.80ID:???
雪野「でしょでしょ、やっぱりそのD組の子が花野のこと好きでつけてたのよ」
都香「よくあるのよね、そういうの。憧れっていうのかな。
男の子に対してまだいやだなって思ってる頃は、女の子って、女の先輩とか先生にね」
洋之「ふーん、でもなんか美しいね。青春の一ページってやつかな、お母さん」
都香「うん」
月野「ま、頑張ってよね花野」
花野「薄情姉妹!」
雪野「私は今それどころじゃないもの。恋に芝居に勉強に。てんてこ舞いなの。わかるでしょ?」
月野「私も迷路にバザー」
花野「あたふたのぐちゃぐちゃっていってたくせに〜」
月野「今がそのあたふたの頃なのよ」
都香「花野はいつも難しい本読んでるんだから、自分で解決なさい」
洋之「うんうんうん、青春だねー」

花野:
姉二人は薄情。
父は相手が男じゃないと知って余裕の構えだ。
味方はいない。
恋は一人で戦う、のか…。
な、何その気になってるのよ。私は。
0746名無しが氏んでも代わりはいるもの
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2022/10/27(木) 18:23:17.59ID:???
花野「あ!」
月野「例の子じゃない?声かけてみたら?」
花野「いやだよー」
月野「じゃあ、私が」
花野「あ…あ。
あ、あっ!」
恵「気をつけなきゃね」

花野:
私に付きまとってる黒い影って、D組のあの子だったんじゃ。
すると、今朝の人影は…。
0747名無しが氏んでも代わりはいるもの
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2022/10/27(木) 18:26:37.79ID:???
恵「宮沢さん!」

月野「花野、こっち!」
花野「月姉ちゃん」

花野「はあはあはあ、私何やってんだろ」
恵「それよりここから早く離れないと。まだ動ける?」
花野「う、うん。ねえ、一体なにがどうなってるの?
なんとか言いなさいよ!待ってよ!」
花野&恵「あ」
恵「大丈夫?」
花野「プ、プリン」
恵「あ、あ!ごめんなさい。今は言えないの。でも、私を信じて」
花野「信じる…」
洋之「許さーん!」
花野「い、いーやー」
洋之「絶対に許さんぞー!」
花野「お父さん」
洋之「やっぱり許さん。うちのお姫様と結婚しようなどとは、たとえ女でも許さんぞ!」
花野「何言ってるのよお父さん。別に私達そんな、結婚なん、て…」

花野:
え、私達、結婚って。
だからその気になるなよー。

月野「……」
0748名無しが氏んでも代わりはいるもの
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2022/10/27(木) 18:28:44.08ID:???
都香「あら」
洋之「なんだいこりゃ」
都香「りんどうよ。綺麗よねー」
雪野「お、えっーと。“あなたをずっと見ています”」
花野「…」

花野:
要するに、私は戸惑いまくっている。

街の声<知らない女の子から好きって言われたらどうしますか?>
椿「嬉しいね」
秀明「全然OKよ」
総一郎「ごめん。そういうのわかんないや」

花野:
人から好かれるってなんか複雑。
語るべき言葉がない。

雪野「ま、耳年増のあんたも、良い機会ということよ」

花野:
実感できると理解力が増す、というのは、
暗記法の肝だったような気がしたが、
こんな実感は正直、したくない。
0749名無しが氏んでも代わりはいるもの
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2022/10/27(木) 18:32:11.06ID:???
百合香「あ、いたいた。花野。なんか怖い顔してさ、果たし状?」
花野「あの子?」
百合香「そう、あの子」
(恵「放課後、裏庭!絶対逃げないように!」)
花野「そこまで言うならこれいらないじゃん」
“Dear 宮沢花野へ
今日の放課後
裏庭まで来るように。”
百合香「気持ちの問題じゃない?ほら、果たし状だし」
花野「トホホホホ」

月野「あははははは」
花野「ねえ、一緒に来てよ、後見人。立会人でも良いからさ」
月野「何それ?」
花野「ねえ、こりゃマジだよ。こわいよー」
月野「屁理屈ばっかのあんたにもついに訪れたピンチという訳か」
花野「どうしよう、どうしよう、ねえ、いきなりその泣きつかれちゃったりしたら、あの、その…」
(恵「ひどい、無視するなんてひどい!」)
(花野「いや、そういうんじゃなくて、その」)
月野「あははははははは」
(恵「死なせて!結ばれないならいっそ」)
月野「あははははははははあはははいひひひひひ」
花野「月姉ちゃん笑いすぎ…」
0750名無しが氏んでも代わりはいるもの
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2022/10/27(木) 18:34:10.73ID:???
花野「決めた!」
百合香「え?」
花野「当たって砕ける」
百合香「砕けちゃうんだ」
花野「どうなるもんでもないもん。私は今の自分の気持ちを言うだけ」
百合香「ついてこうか?」
花野「いい。砕けるだけだもん。こっそり覗いたりしちゃダメだぞ」
百合香「しないよー」
花野「(汗)」

―放課後

月野「おお、待ってる待ってる」
百合香「……」
月野「へへ。なんか変な展開になっちゃったね、百合香ちゃん。
こうなっちゃうとさすがに深刻だね、あの子」
百合香「あ」
0751名無しが氏んでも代わりはいるもの
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2022/10/27(木) 19:01:38.62ID:???
風邪ひいた夜は 思い出す 昔 いじめたあの子
大好きだから あんな風にしか 伝えられなかったよ

花野:言わなきゃ、言わなきゃ…。

38度の瞳 少しうるんだ夜空を見てる
遠い日のせつないことが 胸をしめつけた

花野「私のこと好き、なの?」
恵「私に惚れ、てる?」
月野「え?」
花野「惚れてるって追っかけといて惚れてるってどういうこと?」
恵「追っかけてない。あなたよ、あなた。いつもあなた私のこと見てたでしょう」
花野「いたから見たのよ。だってあなたでしょう?私をいつもつけ回してたの」
恵「うん?」
花野「学校でも、帰り道でも、あ、家の前でも見上げてた」
恵「うちあの辺だもん。しょうがないでしょう。
家に帰るときには必ずあそこ通らないといけないんだから」
花野「なんで私を見るの?」
恵「あなたが見るからよ。あなたこそ」
花野「あなたが見るから…!え?」
花野&恵「あ、あははははあははははは」
月野「はあ?」
0752名無しが氏んでも代わりはいるもの
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2022/10/27(木) 19:06:26.14ID:???
ばかだね 今は何より早くよくなって
がんばらなきゃ なのに今日に限って
こぼれおちる記憶の砂が 止められない

花野「自意識過剰」
恵「うん、過剰過剰」
花野「いつも自分を見てる女の子」
恵「そう思ってた」
花野「こいつ私に惚れてるなーっと」
恵「思った思った」
花野「そのうちこっちも顔赤くしちゃったりして」
恵「目が合ったら顔そむけちゃたりして」
花野「悩んじゃったりして」
恵「責任取んなきゃって思ったりして」
花野&恵「あははははは」

風邪ひいた夜は 思い出す 昔 いじめたあの子
会えなくなってわかるものって こんなに苦しいね

月野「なに、解決?」
百合香「良かった。花野、ごめん」
0753名無しが氏んでも代わりはいるもの
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2022/10/27(木) 19:09:16.25ID:???
雪野「なーにー?じゃあ二人で一人相撲してた訳?」
花野「うん、恵ちゃんも悩んでたらしいよ」
雪野「恵ちゃんっていうんだ」
花野「そう、耳年増の恵ちゃん」
雪野「へえ、似たもの同士だ。こりゃいいね。あはははは」
花野「うん、恋人にはならなかったけど、友達になったよ」
雪野「あれ?じゃああのりんどうは?」
花野「月姉ちゃん」
雪野「月野?」
花野「そうなの、ぜーんぶ月姉ちゃんの悪巧みだったの」
月野「悪巧みとな」

窓を開けたら 次の季節の匂い 舞い込んできて
オルゴール かすかにひとつ 胸に響かせた

花野「月姉ったら、百合香に頼んで私のことつけさせてたんだって。ひっどいでしょ」
月野「だって、花野ったらいつも私は冷静で何でもわかってて、何があってもへっちゃら、
みたいな顔してるんだもん。ついついからかいたくなっちゃうのよね」
雪野「あー!それは言えてる!」
花野「うーん、雪姉までー!でね、最初は単に私を驚かすつもりだけだったのが、
恵ちゃんの出現で路線変更ってことで、りんどう置いたんだって」
月野「そのほうが面白いもーん」
雪野「月野もあんまり花野をいじめちゃ…だめ…あははははははは」
雪野&月野「あはははははははは」

小さな手紙を ずっと大事にしてたね
いつかそっと 心のエッジがぼやける頃には
戻れないくらい 大人だった

花野「えー!なんで!?なんで!?」
0754名無しが氏んでも代わりはいるもの
垢版 |
2022/10/27(木) 19:13:17.79ID:???
百合香「りんどう、今度は受け取ってくださいます?」
月野「え、じゃあこの前のりんどうって私にだったの?
てっきり花野をひっかけるためだとばっかり」
百合香「私お姉さんにあげたんです」
月野「え、あ、でもなんで私に」
百合香「私、前から花野のお姉さん良いなって思ってて」

花野:
そうか、そうだったんだ!
じゃなかったら百合香が私を騙す手伝いなんかする訳ないもんね。

風邪ひいた夜は 思い出す 昔 いじめたあの子
大好きだから あんな風にしか 伝えられなかったよ

百合香「お姉さん、私のお姉さんになってください」
月野「いや、あの」
花野「月姉ちゃん」
月野「花野、助け…て…」
花野「自分で解決、しましょうね!」
0757名無しが氏んでも代わりはいるもの
垢版 |
2022/10/27(木) 19:18:16.14ID:???
「次回予告」

これからのあらすじ!
うかつにも有馬くんの異常に、もう一つ気づかないお姉ちゃん。
だがそんな事とは関係なく、十波健史は自分の気持ちにようやく気づく。
そして人々はわけもわからずテンパっていく!
次回、カレカノ『14DAYS・6』
ラスト〜〜!
うぉ〜〜〜〜〜〜っす!
0758名無しが氏んでも代わりはいるもの
垢版 |
2022/11/01(火) 17:23:30.65ID:???
時に西暦1990年代末、日本は戦後最大の経済的不況に喘いでいた。
相次ぐ連鎖式倒産。増加を続ける失業率。
目に余る青少年の凶悪犯罪など、
まさに世紀末と呼称される言葉のイメージによって翻弄されるにふさわしい、
場所と時代になっていたのである。
時を同じく、神奈川県立北栄高校1年A組所属の、仮面優等生宮沢雪野は、極度の見栄王であった。
彼女を変えた有馬総一郎は、敵を作らず全ての不幸を一人で背負い込もうとするモノホンの優等生だったのである。
形式は違えども、お互い二面性を持った優等生として秘密を共有する関係となった二人は、
クラス委員の相棒、仲のいい友人、友達以上恋人未満という段階を経て、
ついに、彼氏彼女という関係にまでたどり着く。
そして、自分達の本当の幸せのために生きていこうと、決心するのだった。
この二人に対し世間は、過酷とも言える試練を次々と送り込んでいったのである。
突発的な魔の手を払い除け、度重なる逆境にも耐え抜いた宮沢雪野は、
今や、夏休みを後にし、一路秋の大文化祭を謳歌しようとしていた!
だが、しかーし!
0759名無しが氏んでも代わりはいるもの
垢版 |
2022/11/01(火) 17:28:58.34ID:???
『第1場』

語り:彼は現れた。
雪野「おっ あさぴんじゃーん」
語り:そして合流。
秀明「おおっ 宮沢も放送・受付かぁ」
女子生徒達「キャッ 浅葉くーん」
語り:そして会話。
雪野「おう よろしくねー」
語り:彼も現れた。
健史「あれ 二人もここなんだ」
雪野「十波くん」
語り:さらに合流。
健史「よかったー オレ転校してきたばっかで 知り合いいねーし 学校わかんねーし」
語り:そして会話。
雪野「じゃ私といなよ ついでに色々教えてあげる」
語り:続く会話。
健史「なんかコキ使われそー」
語り:続く会話。
雪野「…当然じゃない」
語り:だが、彼は沈黙。
秀明「……………」
語り:そして、凝視。
0761名無しが氏んでも代わりはいるもの
垢版 |
2022/11/01(火) 17:33:11.77ID:???
『第2場』

健史「(…この学校で一番大きな木だな)」
健史「痛ぇ」ゴチ
椿「あー 悪い悪い」
語り:と、彼女は詫びる。そして笑顔。
語り:遭遇。
語り:小癪。
語り:接近。
健史「……何やってんだ こんなとこで」
語り:会話。
椿「間食 こーいうとこで食べんのがカクベツでさー」
語り:馬鹿笑い。
健史「ゴリラ!!はははーゴリラじゃんっお前!!」
語り:呆れる彼女。
椿「…そーいうお前もゴリラみたいだぞ」
語り:再び小癪。
椿「ほらよ エサ」
語り:気だるさ。
椿「はぁ〜あ」
語り:そして安らぎ。
椿「むにゃむにゃ」
0762名無しが氏んでも代わりはいるもの
垢版 |
2022/11/01(火) 17:35:10.55ID:???
健史「オイ」
語り:均衡の破壊。
椿「んあ?」
語り:耐久の破棄。
健史「おとついオレが言ったこと忘れたわけじゃないだろ」
語り:そして介入。
健史「何 余裕こいてんだよ」
語り:だが、彼女は何も動かない。
椿「ああ」
椿「嫌われたもんは仕方ないなあ ま 好きに嫌えば」
語り:動かない。
健史「ムカ!なんだよそれ…」
語り:動かない。
椿「それに私結構おまえ好きだし」
語り:沈黙。
語り:動揺。
健史「あア!?」
語り:そして、再主張。
健史「オレは お前を嫌いっていってんだよ!」
椿「変なの。嫌われたら嫌い返さなきゃならないのか?
考えたら私はお前といるの面白いと思ったんだもん。それでいいだろ」
0763名無しが氏んでも代わりはいるもの
垢版 |
2022/11/01(火) 17:36:43.01ID:???
届かない

奔放で
こいつの心はいつもどこか遠いところにいる
オレのどんな声も
感情も
届かない

決して 佐倉に 届かない

椿「なぜ?」
語り:彼は答える。
健史「知らない」
椿「私 キスなんか初めてした」
語り:彼も同意する。
健史「そういえばオレもだ」
語り:そして、疑問。
健史「(……?なんであんなことしたんだろう)」
語り:疑問。
語り:疑問。
0764名無しが氏んでも代わりはいるもの
垢版 |
2022/11/01(火) 17:41:30.90ID:???
[会議室]
委員「では、次に本部運営についての確認事項ですが…」
総一郎「……」

『第3場』

[準備室]
雪野「ふーありがとー」
語り:彼女は礼を言う。
雪野「今日はこれから参加サークルの企画書のチェックと整理よぉ〜」
語り:そして労働。
雪野「議題を書き出したり 夜まで…夜までね…」
語り:そして苦しみ。
健史「た…大変そうだな 何か手伝おーか」いちおー学年一位だし…
語り:そして同情。
雪野「いや もってもらっただけでいいよ ありがとー」
語り:そして返答。
健史「何だせっかくの厚意を」
語り:そして会話。
健史「だってあんまり他の男の子と仲良くしたら有馬さびしがるもーん」
語り:そして惚気。
健史「何だそりゃ 思い上がんな!!」←ありまファン
雪野「おほほほほ。ホントだもーん♪」
0765名無しが氏んでも代わりはいるもの
垢版 |
2022/11/01(火) 17:44:58.17ID:???
健史「(ちえっ 
ぜんぜんわかんねぇよ
有馬くんはなぜこんな女と…
もっと清純で可憐な愛らしい…
ぴったりな女の子と
いくらでも付き合えるだろうに…)」理解できん!!
語り:理解不能。
語り:理解不能。
語り:理解不能。
語り:理解不能。
健史「どうせおまえが何も知らない無垢なありまくんをずるいワナにかけて
篭絡したんだろう かけてきっとそーだ!」
語り:そして推断。
語り:そして言及。
雪野「ぶーっ!ハズレー。有馬のほーからアタックしてきたんですぅー」
健史「聞こえない〜〜うそだーっ!!!」
語り:驚愕、そして否定。
雪野「それより椿への復讐はどうなってるの?」
語り:そして、彼女は聞く。
健史「え………してるよ あきらめてねえよ」
雪野「ふーん」
雪野「でもなー 2年間かたときも忘れずに相手にこだわる気持ちってさー」
健史「?何だよ」
雪野「べっつにー」
語り:再び彼が現れた。
0766名無しが氏んでも代わりはいるもの
垢版 |
2022/11/01(火) 17:47:44.42ID:???
雪野「あさぴん」
語り:再び会話。
秀明「あ これ 沢田サンにたのまれた」
語り:再び会話。
雪野「サンキュー」
語り:再び会話。
健史「あーあ オレもクラス手伝い行くか」
語り:再び会話。
雪野「フクシュウがんばってねー」
健史「っせえな」
語り:そして離別。
秀明「……」
語り:そして凝視。

語り:長い沈黙。
語り:長い沈黙。
語り:長い黙視。
語り:長い黙視。
語り:その先にあるもの。
語り:その果てに待つもの。
秀明「…おまえさ」
語り:沈黙の打破。
秀明「宮沢に近づきすぎだよ」
語り:膠着の打破。
秀明「有馬を追いつめる」
語り:閉塞の打破。
秀明「軽い気持ちで余計なことしないほうがいいよ」
語り:圧迫の打破。
0767名無しが氏んでも代わりはいるもの
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2022/11/01(火) 17:50:45.61ID:???
健史「……えー 有馬くんがぁ?」
秀明「お前の知ってる『有馬くん』はただの模造品だろ」
語り:真実の打破。
秀明「本当の有馬は気性が烈しい」
秀明「独占欲強いよ」
語り:そして巨像の打破。
秀明「宮沢はけっして自分を裏切ることはしないと分かってる」
秀明「でもリクツじゃないんだ」
語り:及び、虚構の打破。
秀明「有馬が掛け値なしに優しいのは 宮沢にだけだよ」
語り:そして幻想。
秀明「有馬がオレといることを許すのは」
語り:そして欺瞞。
秀明「オレがけっして宮沢にだけは手を出さないということを知っているからだ」
語り:そして同化。
健史「はあ〜?考えすぎじゃねえの だいたいそんなごたいそうな女かよぉ」キライじゃないけど
語り:それも、真実。
健史「ちょっと頭よくてかわいいってくらいのどうってことない」
語り:それも、現実。
健史「ふつうの女じゃん」タイプでもないもん
語り:それも、形骸。
秀明「……わからないのか。子供(ガキ)だな」
語り:そして、許容。
健史「……(怒)」?
0768名無しが氏んでも代わりはいるもの
垢版 |
2022/11/05(土) 22:05:45.72ID:???
『第4場』

僕と君
君には僕で
僕には君でならない理由

怖いんだろ?

もう一人の総一郎「頭じゃ分かっても感情がどうにもならない。そうだろ?」

なぜだか
教えて
やろうか

もう一人の総一郎「お前は気付いてしまったんだ。
宮沢を抱いても
幸せになれない自分に。
触れ合ってしまったからこそ二人の距離がよくみえた。
二人はまるで別々の個人だと」

触れ合う歓びは一瞬
それはゴールなんかじゃない
以前はそんなこと考えもしなかったのに
痛切に

もう一人の総一郎「知ったんだろ。自分は宮沢無しではもうやっていかれないということと、
宮沢はもうお前無しでもやってゆけるということに」
総一郎「…!はあはあ」
もう一人の総一郎「可哀想に。幸せになれると思ったのに」
0769名無しが氏んでも代わりはいるもの
垢版 |
2022/11/05(土) 22:08:16.68ID:???
『第5場』

雪野「お」
語り:三度の出会い。
健史「仕事終わったのか」
語り:三度の会話。
雪野「うん やっと解放されたよーっ」
語り:三度の会話。
雪野「ねっ 有馬見なかった?」
語り:会話。
健史「いや 見てねえ」
語り:会話。
雪野「そっかーお芝居とかで会えない分 一緒に帰るとかしたいのになー」
語り:会話。
健史「で? お芝居は? 面白い?」
語り:会話。
雪野「うん みんなで 何かやるの 面白いよ!」
語り:会話。
秀明「(宮沢に近づくなよ)」
健史「なんだってーんだよなぁ!!そんな気を遣うような女かよー!!」
雪野「!?」
健史「じゃあな」
語り:そして離別。
雪野「またねー」
語り:そして離別。
0770名無しが氏んでも代わりはいるもの
垢版 |
2022/11/05(土) 22:09:34.37ID:???
総一郎「…」
健史「…!」

総一郎:
もしかして今まで自分だと信じてきたものは、
努力で作り上げただけの偽物だったんじゃないのか。
僕の中にはもう一人本物がいるんじゃないのか。
0771名無しが氏んでも代わりはいるもの
垢版 |
2022/11/05(土) 22:13:47.19ID:???
『第6場』

健史「あ 有馬くん」
語り:再度の出会い。
総一郎「…」
健史「あのっあのっ」
語り:そして彼を包む戸惑い、焦り。
健史「(完全にきらわれてる…)」
語り:不安。絶望。
雪野「おはよっ。ねー今ありまいなかった?」
健史「わあああ!オ…オレに近づくなああ」
雪野「?」

有馬くんは
ボクに優しく
してくれた
一番の友達

今なら分かるけど
当時のオレは
甘やかされた実に
イヤなガキで
嫌われても
仕方なかった

でも有馬くんは
そうしな
かった
0772名無しが氏んでも代わりはいるもの
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2022/11/05(土) 22:14:16.21ID:???
一人になると
さりげなく側に来てくれる

皆は有馬くんの周りに集まるから
僕はあのクラスでは
いじめられることはなかった

公平で
優しくて
そして恐ろしく
頭が良かった

ごめんよ
そんなに宮沢が大事だって
知らなかったんだ

…でも正直
びっくりした
有馬くんが
あんなに感情を
むき出しに
するなんて
恋愛って
そーいうもん
なのかな
0773名無しが氏んでも代わりはいるもの
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2022/11/05(土) 22:14:56.98ID:???
…むきだし?
あれ?
じゃ
有馬君の中には
元々そんな部分が
あったのかな?
なら、オレが
中学のとき見てあ
あの有馬くんは?
……見せかけ…
……だったの?
ばかな!!有馬くんは
そんな人じゃねーよ!!
いや
どっちかっていうと

あの頃は
ソボクに
信じてたけど
全員と平等に接するっていうのは
まるで全員同じようにしか見えていないみたい

あれ?
…なんか
オレ
開けてはいけない
箱を開けかけているような
…………
(秀明「お前の知ってる有馬くんはただの模造品だろ)
…………そう
でもあれが本当の
有馬君
0774名無しが氏んでも代わりはいるもの
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2022/11/05(土) 22:17:18.01ID:???
雪野「有馬ー!」
総一郎「力持ちだね。持とうか?」
雪野「うん」

想う気持ちの
全ては宮沢に

反発や敵意は
宮沢と自分を妨げるモノ全てに

宮沢に関わるときだけ
有馬くんは感情を
抑えられなくなるんだ

はじめて
ボクは夢やアコガレではない
有馬くんを
知りたいと思った
今度こそ 本当に
ボクは君と
友達になりたい

有馬君

君の心は

何処に在るの
0775名無しが氏んでも代わりはいるもの
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2022/11/05(土) 22:25:22.84ID:???
雪野「いや〜助かった。どうもありがとう」
総一郎「いえいえ、これしまえばいいの?。み、宮沢」
雪野「いや何となく。この頃スキンシップが足りない気がして」のしっ
総一郎「それは僕の努力が足りないということでしょうか?お嬢様」
雪野「ううん、夏休みずっと一緒だったのに文化祭で急に忙しくなっちゃったから、
有馬といるの楽しいからやらなきゃいけないことうっとうしくなる。
これ終わったら思いっきりべったべたしようね」
総一郎「べったべた(汗)う、うん。でもちょっとやらしい気持ちになるかも知れないんだけど、たまに」
雪野「あ、あ、そうね(一線を超えたのに、この人のこのピュアさは…)」

総一郎「僕といたい?」
雪野「うん。
なんでかな。有馬ときどきまるで別の人みたいな目をするね」
総一郎「そうかな?変?怖い?」
雪野「ううん」

離さないで

総一郎:
日毎、歯車が狂っていく。暗闇のほうへ。
どうしてそんなこと言える?
君を独占したいなんて。自由な君が本当に好きなのに。
一方で全てから奪いたいと想う。

こんな気持ち 知られたくない
0776名無しが氏んでも代わりはいるもの
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2022/11/05(土) 22:34:22.30ID:???
『第8場』

雪野「遅くなりましたー。お、やってますねー」
秀明「ちーっす」
りか「ゆきのんもお疲れ様ー」
真秀「なに?読み合わせすんの?セリフは全部入ってるよ」
つばさ「むしゃむしゃ」
雪野「ていうか亜弥ちゃんに聞きたいことあるんだけど。あれ来てない?」
りか「それなんだけど、ちょっと事情変わっちゃって」
雪野「なんかナーバスじゃない?」
りか「実は一学期に書いた話が雑誌で評判よくて亜弥、短期の連載をすることになったの」
雪野「え、すっごーい」
りか「でもすっかりプレッシャー感じちゃって。昨日からずっとああなの。あれで結構気小さいから」
亜弥「はあ………やめた!今日は日が悪いわ!」
雪野「えー!もう!?」
亜弥「昨日から何度も何度も書き直してるんけどね、50回くらい。ピタッとが来ないのよ!」
雪野「ピタッと?」
亜弥「何かがあるのよ。キャラクターと設定とエピソードとシャーペンと自分のテンションがピタッと噛み合う一瞬が。
それがくればスラスラかけるけど、来ないと来るまで足掻かなければならない。そういうもんが!」
雪野「イタコみたいなものかしら」
りか「みたいね。くよくよしないで書き進んじゃえばいいのに」
亜弥「私が楽しんで書いてないものを、誰が読んで楽しいと思うのよ!
ふっ、あんまり書けないとどんどん不安になってくんだ。もう私の書く力は尽きたのかなって」
雪野「いやだなあいやだなあ。書けないときの物書きって」
りか「いいのよ。ノリノリのときは調子づいていい気になるんだから。たまには苦しむほうが」←けっこう言う
雪野「ねえ、天気いいしお昼河原に食べに行こう。亜弥ちゃんも脳に酸素を入れるのよ」
0777名無しが氏んでも代わりはいるもの
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2022/11/05(土) 22:36:27.08ID:???
雪野「うわ〜気持ちいいね。ここで立ち稽古とかしたら気持ちよさそう」
りか「それいいねー」
つばさ「あーん、ばくっばくっ」
亜弥「そっか、あの二人を双子にするほうが膨らむかも知れない」
雪野「なんとかなりそうで良かったね」
真秀「うん」
雪野「なによーそれなら芝居やめれば?とかもう言わないの?」
真秀「え…べ、別に」
雪野「しっかし亜弥ちゃんも忙しいとなるとこりゃ大変だなー」
亜弥「え、私やるよ。もともと言いだしっぺは私だし」
雪野「うんうん」
0778名無しが氏んでも代わりはいるもの
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2022/11/09(水) 20:19:07.88ID:???
真秀「ねえ」
雪野「うん?」
真秀「なんで急に芝居やる気になったの?はじめ嫌がってたのに」
雪野「ああ、はじめて勉強以外で面白いって思ったから。
ここのとこずっと何か他に夢中になれるものが欲しいと思ってたからね。
私には勉強と有馬しかないけど、有馬はちゃんと別に他の世界を持っていて、
インターハイ行ったりするんだもん。
悔しいというか、私は私の世界ってのを持ちたいじゃない」
真秀「負けず嫌い」
雪野「そうじゃないといけないと思う」
真秀「……」
雪野「それに有馬、私のこと好きなんだもん」
真秀「はあー?なにノロケてんのよ。ノロケてんのよ!」
雪野「ち、ちがう、そうじゃなくて。有馬は私より世界が深い。
何も知らない私を悩ませたり、苦しめたりするくらいなら自分で抱えこんじゃうんじゃないかな。そう思って。
だから、私は私の世界を作ろうと思ったの。有馬に甘えるのは好きだけど、
甘やかされて怠けてしまうのは絶対にいや」
真秀「(ふーん、だから有馬は数ある女の中で宮沢にだけ反応するんだ)」
雪野「あー笑ったわね。なによーいつも私ばっかり話してずるいー。真秀さんの話もしてよー」
真秀「いやだー」
雪野「いいじゃない。吐けー」
真秀「あ〜やめてよ〜あはははは」
亜弥「おーいそこそこのレズレズ。チャイム鳴ってるよー」
雪野&真秀「うっ」
0779名無しが氏んでも代わりはいるもの
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2022/11/09(水) 20:23:00.55ID:???
『第9場』

健史「(有馬くんを理解するにも)」
語り:思索。
健史「(そもそも恋愛感情ってもんがわかんねー)」
語り:思索。
健史「(佐倉!!)…と浅葉君」

秀明「はーい、元気?」
椿「視線外さないでよ」
秀明「ほのぼのカレカノメイトの中で俺らだけ相性悪いしな」
椿「まあ、キャラ被ってるからね」
秀明「ばかな!キャラかぶってなんかねーよ!お前、可愛い女の子しか好きじゃねえとか言うじゃねえか!
そういうのが許せないんだ!女性はすべて美しいんだよ!」
椿「うっさいなー私は綺麗なものが好きなだけ。
選別という残酷を含むから美は美なのだ。全て美しいというのは詭弁に他ならない」
秀明「違う!断じて違う!」
椿「ふふん、まあいいじゃないの。夏服も今月で見納めよ」
秀明「は!」
椿「ご覧なさい。世間の荒波に晒される前の乙女達の一瞬の輝きを」
秀明「ああ、美しい…」
語り:そして彼も見つめていた。
語り:見つめていた。
語り:見つめていた。
椿「じゃな」
語り:重複される離別。
椿「あれ十波」
語り:そして気づき。
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