なぜエヴァは成熟した大人にも楽しまれるのかpart18
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ここは、なぜエヴァを楽しむ成熟した大人が増えたのか?
または、なぜ幼稚な大人はエヴァを楽しめないのか?について意見の交流を行うスレです。
深夜アニメばかり見て精神退行した自分はエヴァを楽しめなくなったと嘆いて傷を舐め合うもよし、
エヴァが楽しめてる自分はまともな大人なんだな、という希望にすがるもよし
「いや深夜アニメ見てる奴にも人気あんじゃん」と叩かない範囲内でツッコミ入れるもよし
なぜエヴァは成熟した大人にも楽しまれるのかpart17
https://mao.5ch.net/test/read.cgi/eva/1513848184/
の次スレとなります TV『これで、小学校の児童の行方不明は、12人にのぼっています。
事態を重く見た警視庁では、付近の聞き込みに全力を挙げていますが、
今のところ、これといった情報は掴めていません』
茂「ほう、神隠しかもなあ」
百目「神隠しって何だモン?」
コハル「早く食べなさい。遅刻しちゃうわよ」
エツ子「私知ってるよ。神隠しって」
百目「ねえ、神隠しって」
真吾「うーん、あー、いけない!遅れちゃう」
百目「待って、ボクもー!」 先生「Zzz…」
真吾「(小学生の連続神隠し事件か…)」
百目「(うーん、ボクのパパってどこにいるんだモン)」
先生「はい、今日はここまで。書けなかった人は明日までの宿題にしますから、
忘れないでやってきなさい」
生徒たち「はーい」 キリヒト「それにしても、情報屋くんがお休みだなんてどうしたんでしょうね」
貧太「ずる休みに決まってるよ」
百目「ずる休みって何だモン?」
貧太「病気でもないのに、ずるして学校休むことさ」
百目「(ふーん、だったらボク、明日ずる休みしようかな。宿題の作文なんか書けないモン。
どうしてボクだけひとりぼっちなのかなぁ…)」
(ドンッ)
百目「あ、すいませんだモン」
情報屋「邪魔だよ」
百目「うわ、痛い。あれは…パパ?パパ?あ、パパ!ボクのパパだ!パパなんだモン。パパー!」 百目「ああ…!(パパ?)ああ…」
百目親父「パパラチャノモゲーター。パパラチャノモゲーター」
子供たち「パパラチャノモゲーター」
百目「(あ、テレビで探していた子供だモン)」
子供たち「パパラチャノモゲーター」
百目「う!」
情報屋「誰だ!出て来い」
カラス「カーカー」
情報屋「なんだ、お前か」
百目「(まさか…パパが?)」 TV『次は、小学生の連続行方不明事件のニュースです。新しく入りました情報によりますと、
13人目の行方不明者が出た模様です。行方不明になった少年は…』
真吾「情報屋!」
百目「わ、あ」
真吾「なにすんだ、百目!見てたんだぞ!」
百目「こんなのよりアニメのほうが面白いモン」
TV『この少年が行方不明になった…』
百目「あ、あ、あ、あ」
真吾「変だぞ。何か隠してることでもあるのか?」
百目「何も隠すことなんかないんだモン」
真吾「百目は嘘ついてもすぐ目に出るんだから」
百目「ボク…」
真吾「さ、何を隠してる?」
百目「うう…悪魔くーん!」
真吾「ぐるじい」
百目「何かの間違いなんだモン!きっとそうだモン!」
真吾「落ち着けよ百目」 真吾「確かに見たんだな?情報屋と他に行方不明になった子供たちがいたのを」
百目「あれはボクのパパかも知れないんだモン…」
真吾「分かった。確かめてみよう」 真吾「エロイムエッサイム、エロイムエッサイム。我は求め訴えたり。
出でよ、メフィスト2世!」
メフィスト2世「あたたたた」
真吾「大変なことが起こってるんだ!」
メフィスト2世「今度だけは何と言われようとダメだね。角が痛くて魔力が使えないんだ」
真吾「そんな、頼むよー。神隠しにあった子供たちを助けるんだ!」
メフィスト2世「大きな声を出すな。それだけでも角に響くんだから」
百目「お願いだモン」
メフィスト2世「こら、マントを引っ張るな」
百目「お願いだモン。ボクのパパかも知れないんだモン」
メフィスト2世「パパだと?」
百目「うん」
メフィスト2世「うーん、分かったよ」
真吾「行ってくれるか!」
メフィスト2世「代わりに親父がな」
メフィスト老「なんじゃと?」
メフィスト2世「いいじゃないか。こんな時のための親子だろ?それとも親父。自信がないのか?」
メフィスト老「バカにするでない」
メフィスト2世「無理しなくていいんだぜ」
メフィスト老「バカもん!まだまだ若いもんには負けはせんわい。見とれー!」
メフィスト2世「へへ、乗りやすい性格」 百目「わあ、ああ!」
メフィスト老「はあ、たかがカラスじゃ。恐れるに足らん」
百目「あのー、メフィストのおじいちゃん」
メフィスト老「おじいちゃんではない。見た目だって青年と変わらんじゃないか」
百目「ボクのパパはきっと誰かに騙されるんだモン。だからいじめないで欲しいモン」 真吾「誰か来るぞ…情報屋だ。情報屋!」
情報屋「なんだ真吾じゃないか。何してるんだこんなところで」
真吾「何してるって、君たちを助けに来たんじゃないか」
情報屋「何を言ってるんだ。我々は先生をお慕いして、集まってるんだぞ」
真吾・百目「…」
メフィスト老「おかしいぞ、こいつは」
情報屋「先生は遠い所から人間の知らないことを少数の弟子に教えるために来てくれたのだ」
メフィスト老「ああ、どうやら相手の霊波に操られているようじゃのう」
百目「霊波って何だモン?」
メフィスト老「一種の電波じゃな。こいつを浴びると催眠術にかかったようになるんじゃ」
情報屋「とにかく僕は先生の言いつけで、お酒を買いに行かなければならないんだ」
メフィスト老「とう!」
情報屋「何をするんだ!離せ!誰か!」
子供たち「わー!」
真吾・百目「!」
百目「パパ!」
真吾「待て、百目!」
百目「離してよ!きっとボクのパパなんだモン」
真吾「落ち着くんだ、百目」
百目親父「パパラチャノモゲーター」
子供たち「パパラチャノモゲーター」 百目「わあ」
真吾「ああ、どうするメフィスト!」
メフィスト老「ここは一旦退却するんじゃ。ええい、魔動カー!今のうちに早く乗るんじゃ」
百目「待ってモーン」
真吾「百目!百目が!」
メフィスト老「それよりやつじゃ。いいか?突っ込んでいくから百目を引っ張りあげろ」
真吾「分かった。情報屋借りるよ!」
(カシャ)
子供たち「うわ」
メフィスト老「フラッシュもういっちょだ」
(カシャ)
百目親父「うう、どこへ逃げてもムダだ」 情報屋「やだってばー。う、僕を先生のところへ返してよー」
メフィスト老「榊としめ縄には霊波を防ぐ能力があるんじゃ。いいか?この中から一歩も出てはならんぞ」
情報屋「お前たちには先生の偉大さが分かってないんだ!離せ!離せ!」 真吾「うぅ…なんだか急に寒くなったぞ」
メフィスト老「あいつが来たのじゃ。どうやらここに情報屋がいるのを感づかれたらしい。
いいか?この枠から出たら最後じゃ」
情報屋「う…なんだかノドが…水が飲みたい…」
メフィスト老「あいつの霊波に引っ張られているんじゃ。我慢しろ。あ?」 情報屋「ノドがカラカラだ…水…水をくれ…」
真吾・百目「ああ」
メフィスト老「来おったな」
情報屋「水…」
百目親父「ふふふ、ほら。水ならここにある」
情報屋「先生、僕にも水をください。うわ」
真吾「我慢するんだ、情報屋」
情報屋「離せったら。僕がどうしようと勝手じゃないか」
真吾「そうはいかないよ。友達を見捨てるわけにはいかないんだ!」
情報屋「そんなもん迷惑なだけだ!」
メフィスト老「ええい、まだ分からんのかこいつ!魔力催眠の術!」
情報屋「…」
メフィスト老「これで安心じゃ。いいか?この中から出さえしなければ大丈夫じゃ」
百目親父「ふふふふふふ」 真吾「エツ子!」
百目親父「この子を返して欲しかったら、そのメガネをこっちへよこせ」
メフィスト老「いかん!こいつを渡したら、もう子供たちを助ける手立ては無くなるんじゃ」
真吾「う」
百目「うう…」
百目親父「いいか?今夜の10時まで待ってやる。そのメガネを渡さなければ、この子はどうなるかわかってるな」
真吾「くそー、卑怯だぞ!」
百目「うわー」
真吾「百目!」
百目「バカバカバカバカ!パパのバカ!」
百目親父「うるさい!」
百目「わあ!」
真吾「あ!」
メフィスト老「しかし妙じゃな」
真吾「え、何が?」
メフィスト老「わしの記憶じゃと、百目一族はもう滅んでしまったはずじゃ」
真吾「それじゃあ、あいつは」
百目「パパー。パパー…」 真吾「こ、これは!百目の目がない!それに、変なものが映ってる」
メフィスト老「うーむ、これは多分百目ゾンビじゃ」
真吾「百目ゾンビ!?」
メフィスト老「左様。何者かが霊波によって既に死んでいる百目を蘇らせたのじゃ」
真吾「ということは、別にこいつを操ってる者がいるってことか」
メフィスト老「よーし、情報屋から何があったか聞きだしてみよう」 真吾「これは!」
メフィスト老「幽体離脱。魂だけを抜け出させる初歩の魔力じゃわい」
情報屋「時は満ちた。今を逃して月に還ることは出来ぬ」
真吾「月だって!?」
メフィスト老「しーっ」
情報屋「月に還るロケットを飛ばすには、この13人の子供たちの力が必要なのだ。
登校拒否児、いじめっこ、告げ口屋、人の失敗ばかりを写真に撮って喜んでいる者」
メフィスト老「自分のことじゃない」
情報屋「お前たちの心の隙間に溜まった人を妬む心がエネルギーとなって」
百目親父「ロケットを月まで飛ばすのじゃ。あとは時計が今夜の12時を」
情報屋「打つのを待つだけじゃ」
メフィスト老「あ、大変じゃ。夜中の12時までに助けださなければ、子供たちは一緒に月へ連れて行かれてしまうんだ」
真吾「12時…エツ子も一緒に月へ!」
メフィスト老「こいつを連れて寺へ行くぞ。あいつにも必ず隙が出来るはずだ。そこを狙うんじゃ」
真吾「よし」 真吾「エロイムエッサイム、エロイムエッサイム。我は求め訴えたり。
出でよ、幽子!
幽子!豆ユーレイたちの力で、霊波に操られている子供たちの心を解きほぐして欲しいんだ」
幽子「分かったわ」
豆ユーレイ「お安い御用〜悪魔くん〜♪」
百目「パパ…」
真吾「あ…うーん、百目は置いていこう。ほんとのことを知ったら可哀そうだ」 真吾「情報屋を連れてきたぞ。エツ子を返せ!」
百目親父「ふふ。友情などといっても所詮そんなものだ。こっちへ来い、情報屋」
情報屋「先生!離せ、こいつ」
メフィスト老「(いいか、幽子。エツ子が返ってきたと同時に、わしが攻撃する。
その間に豆ユーレイで子供たちを救うのじゃ)」
幽子「(うん、分かった)豆ユーレイちゃん、お願いね」
豆ユーレイ「任せてくださ〜い♪」
メフィスト老「よーし、行け!」
情報屋「先生!」
真吾「さあ、エツ子。来るんだ!エツ子…どうしたんだ」
エツ子「ふふ、ふふふふふふふ」
真吾「エツ子…」
百目親父「ふふ。この子はお前たちがこれ以上邪魔しないように、預かっておく。パパラチャノモゲーター」
真吾「あ、あれは!」
百目親父「ふふふふー。さらばじゃ!」
真吾「待て!エツ子ー!」
百目親父「ふふはははは」
百目「ボクだけ置いてけぼりなんてひどいモン!あ!」
真吾「追うんだ!メフィスト」
メフィスト老「待った、その前にこれじゃ」
真吾「?」
メフィスト老「これさえ被っておけば、やつの霊波に操られることはない。よーし、魔動カー!あ、行くぞ!」
百目「う!」
メフィスト老「情報屋のポケットに入れた魔界の石を探知して追っかけていくんじゃ。見逃したりはせんわい」
百目「う…!わ!」 百目親父「パパラチャノモゲーター。
こ、これじゃ。これで月へ還れるんじゃ」 百目親父「さあ、お前らの妬みのエネルギーで、このロケットを動かすんだ。妬め妬め。世の中を、友達を」
子供たち「パパラチャノモゲーター。パパラチャノモゲーター。
パパラチャノモゲーター。パパラチャノモゲーター。パパラチャノモゲーター…」
エツ子「やつらが来ます」
真吾「見えてきたぞ。あそこだ!」
百目親父「しつこいやつだ。これでもくらえ!」
真吾「うわ、何も見えない!」
幽子「あー」
百目「う、う」
真吾「わー、落っこっちゃう!」
メフィスト老「心配するな、えい!」
百目「う、う…うわー!」
真吾「あ、百目!」
幽子「百目くん!」
百目「悪魔くん、ごめんだモン!」
真吾「百目待つんだ!メフィスト、早く!」
メフィスト老「急がすな。さっき頭をぶつけてふらふらしとるんじゃ」 百目親父「妬め。妬むんだ」
子供たち「パパラチャノモゲーター。パパラチャノモゲーター。パパラチャノモゲーター…」
百目「パパが悪いんじゃないモン!話せばきっと分かってくれるモン!」 百目親父「妬め。妬むんだ」
子供たち「パパラチャノモゲーター。パパラチャノモゲーター」
百目「…っ」
子供たち「パパラチャノモゲーター」
真吾「あ、ロケットが!」
子供たち「パパラチャノモゲーター。パパラチャノモゲーター…」
百目「う…!」
真吾「あ!」
百目「エッちゃんごめん!やめてパパ!」
百目親父「ん?」 百目「パパはそんな悪い人じゃないはずだモン!」
百目親父「うるさい!」
百目「やめてよ、パパ!あ…やめてよ、パパ」
真吾「百目それはパパじゃない!そこをどくんだ」
百目「パパだモン」
真吾「百目一族は、とっくの昔に滅びてしまったんだよ」
百目「違うモン。ボクの、ボクのパパだモン」
百目親父「うるさいやつだ」
メフィスト老「魔力元祖角電撃!」
百目親父「ぐわあ」
子供たち「先生」「先生」
百目「あ…」
メフィスト老「百目ゾンビ、これでとどめだ!」
百目「やめてー!」
メフィスト老「ん?何をするんじゃ」
百目「やめてったら。ボクのパパなんだモン」
メフィスト老「…」
真吾「百目…」
幽子「百目ちゃん…」
百目「うう…」
真吾「このニセモノめ!」
百目親父「?」
真吾「お前をパパだと思う百目の気持ちがまだ分からないのか!」
百目親父「ぐ…」 真吾「今のうちだ。幽子」
幽子「はい。頼むわ、豆ユーレイちゃん」
豆ユーレイ「は〜い、取り戻すのよ♪暖かい心を♪いい子に戻って♪優しい気持ちになって〜♪」
子供A「ここから出して」
情報屋「家へ帰りたいよー」
子供B「お母さん…」 百目「パパ…パパー!」
月人「おっと。けほっ、けほっ」
真吾「あ、お前が犯人か?」
百目「パパをどうしたんだモン」
月人「いや、あれはお前の父ではない」
百目「そうじゃないモン。パパだモン!」
月人「けほっ、まだ百目一族の子が生きていたとは。
わしゃ2万年前に月からの使いとして地球に来た月人じゃ。
その昔月人と百目一族とは交流があった。
だが、長い年月のうちに月人たちも百目一族も死に絶え、今はわし一人になってしもうた。
このまんま地球で静かに死のうと思ったのじゃが、
このところどうも世界が乱れてきておる。不穏な空気でいっぱいじゃ。
それでわしゃ月人としての最期を月で終わろうとこんな真似したんじゃ。こほっ、こほっ。
わしゃ見た通りこんな老人じゃ。だから、死んだ百目一族の力を借りて子供たちを集めたんじゃ」
百目「ボクのパパは…ボクのパパもママも生きてないの?」
月人「うむ」
百目「嘘だモン。そんなの嘘だモン」
月人「泣かないでくれ。百目一族は人前で涙は見せないものだ。コク」
真吾「月人」
百目「…」 真吾「ひとりぼっちなんかじゃないさ」
百目「うん…」
真吾「早く12使徒を集めなくちゃ。月人の言うようにきっと何かよくないことが起こりかけているんだ」 ファウスト博士「悪魔界と人間界のバランスが崩れて、最後の月人までが滅びてしまった。
とてつもなく大きな悪の力が感じられる」 メフィスト2世「ははははは」
真吾・百目「あ」
メフィスト2世「なんだよ、二人とも結局作文が書けなかったのかよ」
真吾「うん」
百目「へへ。でも平気だモン。立たされても百目一族は涙は見せないんだモン」
メフィスト2世「お、強気だねー。百目」
真吾「お父さんは?」
メフィスト2世「魔界温泉に行ったよ。腰が痛いって。しばらくは、悪魔休業さ」 ---------------------------------------------------------- 田中「行ってきまーす」
雷蔵「スイッチオン。
あ、でけた」
麗「おーっほっほっほ。このマシンでF1盛蕎麦グランプリの優勝はこの私が頂くは」 あげだま「えー!」
いぶき「F1グランプリが!?」
ウーロン茶「ポクたちの町で?」
あげだま・いぶき・ウーロン茶「開催される!?」
あげだま「う、嘘だろ!?」
ツリパン「黙れ黙れ黙れ。麗さまの家の九鬼財閥が、全面的にスポンサーになって、
来週の日曜日に開くんだから間違いなーい。これをよく見ろ!」
ウーロン茶「チョロQではない」
あげだま「あーすげえ!セナや亜久利たちが出場すんのか!」
いぶき「でも盛蕎麦市にはF1が走れるレース場はないわ」
麗「おーっほっほっほ。九鬼財閥の資金があれば、レース場の一つや二つ、
3日もあればつくれるわ」
あげだま「入場券は手に入るのか?」
麗「もちろん。うちがスポンサーですもの。ほれ」
あげだま「わぁ、ねえ、麗ちゃん。俺に入場券くれないかなー」
麗「どうしようかしらー。あなたいつも私に反抗的態度をお取りになってたわよね」
あげだま「ええ、そ、そんなこと言わないでさ。よっ、麗お嬢さま綺麗」
いぶき「あげだまくん、いくら券が欲しいからってみっともないわよ」
あげだま「ああ、いやー、あのさーばっちゃんがF1好きでどうしても券が欲しいんだって。
よっ、ミス盛蕎麦東小。あ、ゴミだね。いや、ばっちゃんの為なんでどうしようもないんだよな、これがね」
麗「仕方がないわ。好きなだけ持っていくといいわ」
あげだま「わー、サンキー」
麗「ついでに、明日うちで出場選手の紹介を兼ねたグランプリの記者会見を開くから来るといいわ」
あげだま「え、ほんと!?やったー」 ワープ郎「おお、やってるやってる」
あげだま「ばっちゃん間に合ったみたいだぜ。あれ?ばっちゃん。どこ行ったんだ?」
オカメ「ごめーん。お待たせ」
あげだま・ワープ郎「おええ」
あげだま「なんだその恰好は!」
オカメ「セナに会うんだからそれなりの恰好をしないと悪いと思ってね」
あげだま「悪くないって!お願いだから普通にしてよ、普通に」
オカメ「そうかねえ、決まってると思ったんだけど」 佐藤「えー、それでは、盛蕎麦グランプリに参加するドライバーをご紹介しましょう。
まず初めに、今回のグランプリに特別参加するノットリダマス11世チームから、怨夜巫女選手」
あげだま「なんだって!?」
記者たち「おお」
ワープ郎「すごいマシーンだ!(ビックリマーク)」
あげだま「怨夜巫女…これは一体…」 記者A「マシンはすごそうですが、セナやプロストを相手に勝ち目はあるんですか?」
怨夜巫女「おーっほっほっほ!出るからにはどんなことをしても絶対勝ちますわ。
では、グランプリの当日、優勝の表彰台の上でお会いしましょう」
あげだま「どんなことをしてもだと?これはとんでもないレースになるぜ」
オカメ「ほんにー」 佐藤「続きまして、ウィリアム。いや、ハムズチームをご紹介しましょう」
記者A「おい、名前が違うんじゃねえか?ウィリハムズじゃなくてウィリアムズだろう」
佐藤「いえ、アムズじゃなくてハムズです。マンセール選手とパットレーゼ選手です」
記者たち「(ズコーッ)」
あげだま「おい!ポスターの出場選手と違うじゃねえか!」
雷蔵「何を言っとるんじゃ。ポスター通りじゃ」
あげだま「ん?マンセル…ん、マンセール。パトレーゼ…パットレーゼ?」
雷蔵「どうじゃ。ちゃんと書いてあるじゃろう」
あげだま「きたねーぞ!そんな小っちゃいんじゃ分かんねーよ。まさか、セナも?
セーナになってる」
記者A「バカバカしい。帰ろう帰ろう、みんな」
記者B「時間の無駄だったよ」
記者C「一生やってろ」
怨夜巫女「お爺様!どうするんです!?これじゃ私メジャーになれませんわ」
雷蔵「ふふふふ。心配するな。金の力で、グランプリ当日はメガトンTVから全世に衛星中継することになっとるわい。
いいな?怨夜巫女。絶対勝って有名になるんじゃぞ」
怨夜巫女「お爺様…涙ジョー」 あげだま「ばっちゃん、元気出せよ」
ワープ郎「あんなに楽しみにしてたんだから無理ないよ。(マル)」
セーナ「ええ、アウッ!」
(ドンッ)
あげだま「ああ、あた」
セーナ「オー、アイムソーリー」
あげだま「い…」
セーナ「すみません、この辺りF1グランプリの記者会見してる九鬼さんの家あるはずなんですか」
あげだま「その恰好からしてあんたもレーサーみたいだけど?」
セーナ「イエース。ブラジルからやってきました」
あげだま「ひょっとしてあなたがアイルトン・セーナ?」
セーナ「イエース。どうしてミーの名前?」
あげだま「あの悪いけどあんなインチキグランプリ出ないでブラジルに帰った方がいいよ」
セーナ「ノー!ミーはどんなレースでもF1マシン乗れればいいです。F1ぼくの夢。
与えられたチャンスには、全力でぶつかりたいです。そして、いつか尊敬するセナと勝負したいです」
オカメ「偉い!私は気に入ったよ」
セーナ「あ、おお…」
あげだま「ばっちゃん喋んないでよ」
オカメ「私はセナが出なくても、あなたを応援するわ」
セーナ「お?お?」 実況「さあ、昨日完成したばかりの九鬼レーシングサーキットのメインスタンド前に、
フォーメーションラップを終えた各マシンがグリッドを埋めている。
先頭は、予選を行わず抽選でポールポジションを引き当てたノットリダマスチームの怨夜巫女だ。
F1グランプリ、番外戦。盛蕎麦グランプリ。一周4キロ。これを80周。合計320キロの戦いの旅路。
瞬間のスピードオデッセイが始まろうとしている!
第一コーナーへ誰が先頭へ飛び込むのか。固唾を飲んで見守る超満員…ではなく、ぽつぽつのスタンド」
あげだま「ノットリダマスチームが抽選でポールポジションを取っただー!?怪しい怪しい」
ワープ郎「きっとインチキしたに違いない。(マル)」
オカメ「セーナは何番なの?」
エビ天「一番最後じゃい」
オカメ「セーナ、頑張るのよ」
実況「さあ、グリーンフラッグが振られて、コース上がオールクリアのサイン。
ドライバーの心のシリンダーに火が入ったー。今シグナルが赤から青へ!スタート!」 実況「怨夜巫女だ!まず怨夜巫女が飛び出した!」
オカメ「セーナはどう?」
あげだま「いいぞ。どんどん順位をあげてる!」
実況「おーっと、な、なんということだ!どういうことだ!
なだらかなコーナーが形変わってリタイア続出だ!お?」
雷蔵「解説の九鬼雷蔵です。このサーキットは普通のサーキットとは違って、
自由にコースを変えることが出来るんじゃ」
実況「全くいきなり解説しないでください。それにしてもとんでもないことになってしまいました。
おーっと、先頭の怨夜巫女が最終コーナーを回ってスタンド前のストレートに出てきたぞ。
あ!おーっと、今度はコースが波打ち始めた。
次々とマシンがリタイアしていく中、怨夜巫女のマシンだけ、
こんにゃくのようになって走り抜けていくー。柔らかい走りだー」
雷蔵「ははははは。怨夜巫女のフォーミュラ1は超特殊記憶合金で出来ておるんじゃ。
引退した中嶋悟が納豆走法なら、怨夜巫女はこんにゃく走法じゃ」
オカメ「その調子よ。ゆけ!ぶっこ抜け!」
怨夜巫女「むう、まあ、しつこい連中がまだ残ってたのね。でもこれならどうかしら」
セーナ「負けてたまるーか。セナと一緒に走るため、絶対リタイア、ノー」
実況「アイルトン・セーナ。素晴らしいハンドルテクニックで持ちこたえたー」
あげだま「ぶっこ抜けー!」 実況『すさまじいレースになりました。現在コース上を走っているのは、
ノットリダマス怨夜巫女と、バックラレンポンダのアイルトン・セーナしかいません』
こだま「しびれちゃうな。F1がこんなにすごいとは思わなかったぜ。お姉ちゃん、サーキットを見に行こうよー」
いぶき「そうね。怨夜巫女が出ているんなら、ひょっとしてあげだマンに会えるかも知れない。えへ」 あげだま「ん?」
実況「ご覧ください。今生の粘りで先頭の怨夜巫女を追いかけているセーナ見たさに、
いつの間にかスタンドは超満員に膨れ上がっている!
しかし、セーナの頑張りにも関わらず、先頭との差は半周と大きく離れている」
雷蔵「あと1周。ノットリダマスチーム優勝は間違いないのう。むふふ」
実況「おっとどうした。快調に飛ばしていた怨夜巫女のマシンが、スローダウンし始めたぞー」
雷蔵「な、なに?」
怨夜巫女「ど、どうしたの?四鏡吠犬」
四鏡吠犬「さっき派手にばらまいたおかげでガソリンが底をついたんでペースを落とさないと完走できないじゃん」
怨夜巫女「ここまで来て…まずい!このままでは抜かれてしまう」
四鏡吠犬「大丈夫、私に任せるじゃん」 あげだま・ワープ郎「行けー!セーナ!」
エビ天・オカメ「そこよ、ぶっこ抜け!」
四鏡吠犬「タイヤもーん」
あげだま「ああ」
セーナ「…」
あげだま「なんだあれ。汚ねえ!」
オカメ「あげだまちゃん、ワープ郎」
あげだま「うん、怨夜巫女見てろよー。行くぞ、ワープ郎」
ワープ郎「おう!」
オカメ「おじいさん、私たちも行きますよ」
エビ天「どこへ?」
オカメ「もちろん、セーナを助けにですよ」
あげだま「よーし、ワープ郎。変換だ」
ワープ郎「分かった。(マル)」 ワープ郎「あげだま、変換スタンバイ!」
あげだま「あげだま、へんかーん!」
あげだマン「てやあ!あげだマーン!」
ワープ郎「変換完了。(マル)」 怨夜巫女「おーっほっほっほ!これでいくらゆっくり走っても優勝は間違いないわ。あ!
あ、あげだマン!今頃のこのこ現れて何の用よ!」
あげだマン「黙れ!汚ねえ真似ばっかりしやがって!このあげだマンが成敗してくれる!」
怨夜巫女「ほざくな!この四鏡吠犬を、ただのF1マシンだと思ったら大間違いだよー。
お前のほんとの姿を見せておやり!」
四鏡吠犬「四鏡変形スタンバイ。変形完了だぽん」
怨夜巫女「おーっほっほっほ。この地上最強四鏡吠犬に勝てる?あげだマン」
あげだマン「今の俺はな。怒りのエネルギーが充満してるのよ!ぶっこ抜くぜ!くらえ!
あ、なに?ぬ、抜けない」
四鏡吠犬「はははは、うりゃあ」
あげだマン「うわあ!」
実況「おーっと!サーキット上が一変してリングに変わったー!」
観客たち「がんばれー、あげだマーン!」
あげだマン「くそう、てやあ!やったー。なに!」
怨夜巫女「おーっほっほっほっほ!この四鏡吠犬は自由に体の形を変えられるから、
パンチもキックも通用しないの」
あげだマン「そ、そんなあ。どうすりゃいいんだ」
ワープ郎「だらしないぞ、あげだま。セーナを見ろ。(マル)」
あげだマン「セーナ…」
ワープ郎「(どんな困難に巻き込まれても、最後まで勝負を捨てないセーナの気合いを見習え)カッコ閉じる」
あげだマン「そうだったな。気合いだぜ」
四鏡吠犬「さあ、行くぞ」 あげだマン「気合!気合!気合!なんだ、この気合カードは」
ワープ郎「どんな金属でも高熱で溶かしてしまう溶岩カードだ。(マル)」
あげだマン「あ、そっか。溶岩で溶かしゃいいんだよな、溶かしゃ。よーし、気合一発!
正義の気合が炎と燃える!」
怨夜巫女「な、なんだあの赤い光は!」
あげだマン「行くぜ!」
四鏡吠犬「うわあ、うわあ、あちゃちゃあちゃあちゃちゃ」
怨夜巫女「熱い!熱い!熱い!熱い熱いあっちー」
あげだマン「とう!」
怨夜巫女・田中「セナさいならー」
観客たち「わーわー」
いぶき「素敵ー。あげだマーン」
あげだマン「いやあいやあ、どーもどーも。どーもね。ん?」
エビ天・オカメ「セーナ、セーナ」
あげだマン「じっちゃん、ばっちゃん」
実況「やったー。リタイアと思われたセーナがコースに戻ってきた。ゴール!優勝だ!
アイルトン・セーナ、優勝!」
あげだマン「やったー」
オカメ「ありがとね、おじいさん」
エビ天「いや、べ、別に大したことやった訳じゃないわい」
あげだま「セーナ、おめでとう!」
セーナ「サンキュー」 麗「セーナに、F1チームから来季のドライバーの勧誘殺到ですって?くやしー」
雷蔵「そんなに悔しがることはないぞ、麗。新聞の次のページを見てみなさい」
麗「え?次のページですか?え″!」
雷蔵「おかげでノットリダマスと怨夜巫女は一躍有名になったぞ。めでたしめでたしじゃわい」
麗「んな訳ないでしょう!」
(バシッ)
雷蔵「いてー」 ---------------------------------------------------------- 真吾「こうもり猫が12使徒探しに協力してくれるんだ。
でもこれが的外れな悪魔たちなんだよなー。
そんな時、砂の悪魔ゴーレムが、僕たちに襲い掛かってくるんだ。
タロットカードの沈黙と火の12使徒。
君の助けが必要なんだ。
悪魔くん。君の心に、とどけソロモンの笛!
夢よ、届け君の心に」
『君の心に、とどけソロモンの笛!』 <ナレーター>
人間に憑りついて不幸な目に遭わせる悪魔を退治するため、
一万年に一人現れるという悪魔くんが今蘇った。
真吾「エロイムエッサイム、我は求め訴えたり!」 真吾「ゾランニ、ゼユエラト。我の願いを叶えたまえ!
出でよ、残る12使徒よ!ああ…」
百目「綺麗に消えちゃったモン。もう124回目だモン」
真吾「くそー、魔法陣も失敗か」
百目「悪魔くんは諦めないモン。ね?」
真吾「ああ」 こうもり猫「いって。ふっ、あ?」
鳥乙女ナスカ「ねえ、学者さん。悪魔くんの12使徒探し、私たちも手伝ってあげられないかしら」
幽子「私たちみんなで、何か手伝ってあげましょう」
象人「わしも何か手伝いたいぞう」
幽子「ふふ」
ヨナルデパズトーリ「しかし12使徒探しは悪魔くんにしか出来ん重大な使命であるからしていかにわしたちの力でもな」
こうもり猫「ハ、ハ、ハクションッ!」
豆ユーレイ「ああ」
ピクシー「きゃあ」
こうもり猫「へへへへへへへ」
鳥乙女ナスカ「全くこの大事な時に極楽とんぼなんだから」
ヨナルデパズトーリ「こうもり猫は手助けをするより足を引っ張る方が専門だからして」
こうもり猫「ふっ!俺さまを甘く見るんじゃねえぜ!俺だってマジにやりゃあ12使徒の一人や二人」
幽子「ほんと?こうもり猫さん」
鳥乙女ナスカ「ダメよ、幽子ちゃん。あんな落ちこぼれ悪魔を相手にしちゃ。
どうせあいつは人を騙すくらいのせこい魔力しか持ってないんだから」
こうもり猫「えーい、言ったな、鳥乙女。よーし、じゃあこの俺さまが12使徒を見つけたら、どうする」
鳥乙女ナスカ「そうね。うーん、そしたら」
こうもり猫「ん?」
鳥乙女ナスカ「あんたをこの見えない学校の委員長にしてあげるっていうのはどうかしら。ねえ、みんな」
ヨナルデパズトーリ・幽子・ピクシー・象人・鳥乙女ナスカ「はははははは」
鳥乙女ナスカ「どう?委員長」
こうもり猫「え?委員長?この俺が?悪くない」 百目「ん?」
真吾「沈黙、火、タロットカードのヒントはこれだけか。悪魔辞典をもう一度調べ直してみよう」
メフィスト2世「今日も徹夜みたいだなー」
百目「悪魔くん、頑張れだモン」
真吾「…」
こうもり「…」 こうもり猫「沈黙、火?なんだそりゃ。
えい、悪魔くんのやつ、もっと分かりやすいカードを出しやがれってんだよ」 ガハハ3人組「がはは、がはは。がははのはー」
ガハハ3人組(1)「悪魔くんがまた必死に12使徒を探し始めたようだぞ」
ガハハ3人組(2)「がは、それだけは絶対に阻止しましょう」
ガハハ3人組(3)「なーにこの悪魔を使えば例え今いる12使徒が寄ってたかっても到底歯が立たないに決まってますよー」
ガハハ3人組「がはは、がはは。がははのがははでがははのはー」 メフィスト2世「がーがー」
百目「すぴーすぴー」
真吾「ぐーぐー」
こうもり猫「こんち。じゃなかったおはようさんでやんす。悪魔くん大先生さま。
あ、え…人が挨拶してんのに起きろっつうのこのガキ!」
真吾「なんだ、もう朝か。あ、こうもり猫。一体どうしたんだ」
こうもり猫「あ、あはは。悪魔くん大先生さま。お久しぶりでやんす。おげんこ?
あ、それより。悪魔くん、大ニュースでやんすよ。
なんと、このあっしが、あ、なんと。聞くも涙、あ、語るも涙の苦労に苦労を重ねて、あ、ついに、マザー!」 真吾「え、12使徒を見つけたって?」
こうもり猫「ふふふふ」
メフィスト2世「やめとけ、やめとけ。こんなやつの言うことを聞いたら、また痛い目に遭うのがオチだぜ。悪魔くん」
真吾「うーん」
百目「ふぁあ、そうだモン。眠いモン。どうせ、化けガラスみたいな悪魔を連れてくるに決まってるモン」
こうもり猫「うるせえ、百目。今度は俺もマジなんだよ」
百目「むう」
真吾「こうもり猫」
こうもり猫「あっしの努力に免じてお願いします。悪魔くん」
真吾「分かった。信じるよ」
こうもり猫「そうこなくっちゃ」 真吾「12使徒がこんなに大勢!?ああ…」
百目「やっぱり嘘ついたんだモン」
こうもり猫「ううん、違う。違うってー。さすがのあっしにも、この中のどいつが12使徒だか分からないんでして、
ただし、絶対この中にいるのだけは間違いありませんぜ。
というのも、あっしの魔力によると、12使徒は、沈黙と火。これが鍵になると分かったんでさ」
百目「悪魔くんのタロット占いと同じだモン」
真吾「え?うん…」
こうもり猫「ととととにかく、その二つに関係のある悪魔を片っ端から集めたんでさあ」
真吾「すると、この中に12使徒がいるかもしれない」
こうもり猫「ひひ、後は、悪魔くんに審査して頂ければ」
真吾「よし、調べてみよう」 こうもり猫「えー、それでは1番の方。
へへ、ご覧の通り、こののっぺらぼう悪魔にはなんと、口がない。
つまり無口。沈黙って訳ですよ」
真吾「え、ええ…」
百目「うーん、気持ち悪いんだモン」
のっぺらぼう「まあ、どっちが気持ち悪いのよ!あんたに言われる筋合いはないわ!
バカにしないでよ!私だってこう見えても魔界じゃ美人で通ってるんだから。ひどい!くやしー」
真吾・百目「ダメ!」
こうもり猫「うわー、吐きそ。げほ。そ、それでは次。次は絶対間違いなし」
(ドカッ)
火だるま「(ボーッ!)」
こうもり猫「このだるまは、怒ると火を出す火だるまって悪魔なんですよ」
火だるま「がー!火だるまー!」
こうもり猫「さあ、どうです?」
真吾「沈黙と火。ひょっとしたら、この悪魔かもしれない」
百目「ほんとだモン」
こうもり猫「あ、あれ?」
真吾「あれ?灰になっちゃったぞ。どういうことなんだ。こうもり猫」
こうもり猫「はいはい。いやー、そ、そ、それが。火だるまの野郎。
燃え尽きると生き返るまでに1000年はかかるってもう顔に似合わずデリケートなやつで」
真吾・百目「ばーつ」 メフィスト2世「あ?怖い夢?」
エツ子「この前ね、百目ちゃんをおっきくしたみたいな、体中目だらけの怪物が私を連れていこうとしたの」
メフィスト2世「あー、そのことか」
エツ子「そのことって?」
メフィスト2世「いやー、な、何でもないよ。俺がついてる限り、もうそんな怖い夢は見なくて済むさ。
安心しろよ、エッちゃん」
エツ子「うーん、きっと悪魔のことばっかり研究してるお兄ちゃんのせいね。
メフィスト2世さんの方がずっと頼りになるわ」
メフィスト2世「ほお」 メフィスト2世「危ない、エッちゃん!」
エツ子「あ、メフィスト2世さん…」
メフィスト2世「…」
エツ子「ただの地震よ、オーバーね、もう。メフィスト2世さんったら」
メフィスト2世「今のは地震なんかじゃないぞ。ものすごい魔力の波動だ」 真吾・百目「パース!」
こうもり猫「こ、今度こそ絶対のおススメ。ほんとのほんと。ユルグ!」
百目「最後の一人になっちゃったモン」
こうもり猫「へっ、歌合戦でもトリと言って、いっちゃん良いのが最後に来るだろうが」
真吾「うーん」
メフィスト2世「悪魔くーん!」
真吾「あ、あ」
真吾・百目「あ…」
メフィスト2世「そんなやつに付き合ってる場合じゃないぞ!とんでもない悪魔が現れたんだ!」
真吾「なんだって!」
ネコ「悪魔こわーい!わー!」
こうもり猫「えーい、おめえらのせいだぞ!」
真吾「あとは任せたぞ!百目!」 メフィスト2世「見ろ、悪魔くん!」
真吾「あれは、悪魔ロボットゴーレム」
メフィスト2世「まるで砂の化け物みたいだぜ」
真吾「ゴーレムは、昔ユダヤの魔術学者が、魔法によって砂にでつくったと言われているロボット悪魔なんだ」
メフィスト2世「やい、ゴーレム!一体何をしようってんだ」
ゴーレム「ゴーレム、悪魔くんとこの地を滅ぼす」
真吾「なんだって!?」
ゴーレム「ヴォアー!」
真吾・メフィスト2世「うわあー!」 真吾「うわあー!」
メフィスト2世「ここは俺に任せとけ!」
真吾「メフィスト2世頼んだ!僕は他の12使徒を呼び出す。どうして今ゴーレムが」
ガハハ3人組「がははははははは」
メフィスト2世「ぺっ、でかい図体をしていてもたかが砂のロボットじゃないか。
念力パワーだ!」
ゴーレム「うおー!」
メフィスト2世「早くしてくれ。悪魔くん!」
ゴーレム「ゴーレムの体鋼鉄よりも固い」
メフィスト2世「魔力絶対零度!ははは、どんなもんだい。ん?」
ゴーレム「ぐおー!」
メフィスト2世「わあ!悪魔くん早くしてくれ!うわあ、こいつは俺一人じゃとっても無理だ」
真吾「エロイムエッサイム、エロイムエッサイム。我は求め訴えたり。
集え、友よ!
悪魔ロボットゴーレムが現れたんだ!あいつを倒すにはみんなの力を合わせて戦うしかないんだ」
百目「悪魔くん、みんな頑張るんだモン!」
家獣「バウー」
真吾「…っ」
ピクシー「ケケ、ケケケ、ケケ」
こうもり猫「僕は悪魔くんのボディーガードをやります。皆さんは安心して行ってきてくださいねー」
ガハハ3人組「ゲロゲロハハハ、ゲロッパ、ゲロッパ、ヘッヘッヘ」 百目「んー、ポンッ!」
家獣「バウー」
百目「目が砂だらけで痛いんだモン」
家獣「バウー」
ゴーレム「がう」
幽子「お願い、ゴーレムさん。おとなしくして」
豆ユーレイ「お願い、お願い、ゴーレムさん♪おとなしくしてゴーレムさん♪ひいー」
幽子「ああ」
真吾「鳥乙女、風を起こせ!」
鳥乙女ナスカ「ピンクハリケーン!」
真吾「今だ、象人、家獣!」
象人「やるぞー!体重移動魔法だー!」
家獣「バウー、バウー」
(ピカッ)
ゴーレム「うおお」
こうもり猫「なるほど。見事な作戦でやんすね。さすが悪魔くん。お?」
ゴーレム「えい」
象人「うおー」
ゴーレム「てやあ」
家獣「バウー」
ガハハ3人組「がはははは。ゴーレムはこの世で一番強いのだ」
真吾「(みんな…ゴーレムになんか弱点はないのか)」 ピクシー「えい、このこのこの」
こうもり猫「はは、バッカじゃねーのあいつら。あいつらにゴーレム倒せる訳ねえだろう」
ゴーレム「があー!」
真吾「あの額にあるのは、何かの呪文みたいだ。
あの呪文の魔力によって砂でありながら鋼鉄のロボットになってるんだ。
なんとか、あの呪文を消さなくちゃ」
ヨナルデパズトーリ「あの額の呪文はソドムの一人で、どんな風や水をもってしても消すことのできない魔力を持つ火なのだわさ」
真吾「…っ。何か方法があるはずだ。もし火を使える悪魔がいれば、あの呪文の火を消せるかもしれない。目には目をだ」
ヨナルデパズトーリ「さすが悪魔くん。狐火を使うユルグという悪魔がおる。
誰もまだその声を聞いたことがないという無口な男じゃが、なかなかの切れもんであるぞ」
こうもり猫「ユルグ?」
真吾「最後に残ったあの悪魔だ。狐火のユルグ。
(待てよ、タロットカードに出た沈黙、火)そうか、あのユルグは12使徒だったんだ!」
ヨナルデパズトーリ「うむ」
こうもり猫「うそー、ね、だから言ったでげしょ。あっしははじめっからやつが12使徒だとにらんでたんですよ。
やったぜ。こうもり猫さまのお手柄でい!」 真吾「エロイムエッサイム、エロイムエッサイム。我は求め訴えたり。
出でよ、ユルグ!
ユルグ!君は12使徒の一人なんだよ!君の狐火で、ゴーレムの額の呪文を消してくれ。
聞いてるのか?ユルグ」
ゴーレム「があー!」
真吾「あ…」
ゴーレム「があー!」
真吾「(♪〜)」
こうもり猫「あ、あれ。全然なんともないぞ。12使徒じゃなかったりして」
真吾「(そんなはずはない。君は12使徒に間違いないんだ。ユルグ)」
ガハハ3人組「ゴーレム行け!げろげろがはは」
ゴーレム「ゴーレム、悪魔くんを始末する」
メフィスト2世「鳥乙女、食い止めろ!」
鳥乙女ナスカ「悪魔くん、今のうちに逃げるのよ」
ゴーレム「ぐおー!」
真吾「(ゴーレムを倒せるのは、ユルグ。君しかいないんだ)」
ヨナルデパズトーリ「悪魔くんのボディガードになるといったはずだぞ。こうもり猫」
こうもり猫「逃げる!逃げる!逃げるぞ、逃げる!やだ、絶対逃げる!やっぱりそいつは、12使徒なんかじゃねえんだよ!」
真吾「(君は12使徒なんだ。僕は信じるよ。でもどうして、まるで君は僕の笛の音を聞こうとしないみたいだ。
僕の吹き方が間違っているのか!)」
こうもり猫「もう委員長なんて結構!助けてー!」
鳥乙女ナスカ「悪魔くん、逃げるのよ!」
ゴーレム「ぐおー!」
鳥乙女ナスカ「ああ!」
真吾「(ユルグ。笛でダメならどうして君に僕の気持ちを伝えたらいいんだ!)」
ファウスト博士「笛の音ではなく、心を伝えるのじゃ。悪魔くん」 真吾「(ユルグ。聞いてくれ。僕はみんなを助けたい。そして、僕たちと一緒に正義の為に戦って欲しいんだ。
だって、僕たちは同じ使命を持った仲間なんだよ。聞こえるね?ユルグ。僕の心が)」
ユルグ「正義、仲間か。久しぶりに良い言葉を聞かせてもらったぜ」
真吾「あ」
ユルグ「俺の狐火をどう使うつもりだ。悪魔くん」
真吾「ユルグ!」 メフィスト2世「悪魔くん、逃げろ!」
真吾「ん、メフィスト2世!僕のことより、ユルグに協力してやってくれ!」
メフィスト2世「ええ…んー、よし分かった」 ゴーレム「があー!」
メフィスト2世「行くぞ、ピクシー」
ピクシー「がってんだい!」
真吾「いいかい、ユルグ。君の狐火を、ゴーレムの呪文の火に灯すんだ!」 ユルグ「オーエッサムコーン!」
ゴーレム「ぐお…」
真吾「…」
メフィスト2世・ユルグ「…」
ゴーレム「おお…おお…」
こうもり猫「な、なんだ。呪文の火が余計に大きく、い、いや消え始めた」
真吾「思った通りだ。ユルグの狐火と、呪文の火が互いに魔力を奪い合って消滅させているんだ」
ヨナルデパズトーリ「まさに目には目を。呪文の消えたゴーレムが砂に砂に戻っていくわさ」
ゴーレム「う…う…お前たちも道連れにするー」 真吾「…っ」
ゴーレム「ああ…ああ…」
真吾「…」
ガハハ3人組「ひえー」
ガハハ3人組(3)「ゴーレムがやられた上、12使徒まで見つかっちゃうとは」
ガハハ3人組(2)「やばいよ兄貴」
ガハハ3人組(1)「覚えてろ、悪魔くんめ」
百目「ゴーレムを、やっつけたモーン」
幽子「すごいわ、悪魔くん」
真吾「ありがとう。みんなのおかげだよ。ユルグ、よくやってくれたね」
ユルグ「俺たちは仲間なんだろ?だったら礼を言われる筋合いはないぜ」
こうもり猫「掃除委員長?」
ヨナルデパズトーリ「どっちにしてもこうもり猫は委員長だわさ」
メフィスト2世・幽子・ヨナルデパズトーリ「あははははは」
家獣「バウバウバウ」
真吾「ふふふふ、ふふふ」 真吾「(みんな、僕は今日までソロモンの笛を君たちに言うことを聞かせるための道具としてしか使っていなかったんだ。
でも、ユルグのおかげで、よく分かったよ。
ソロモンの笛は、僕と君たちの心を繋ぐ大切な笛なんだって。
だって僕たちは、みんな仲間なんだもの)」 ファウスト博士「また一つ大きくなったな、悪魔くん。
ゴーレムの出現でも分かるようにもはや時間はない。
12使徒はあと一人だ。急ぐのじゃ、悪魔くん」 真吾「えー。僕がサッカーの代表選手?
ブラジルとの友好親善試合に僕は出場することになってしまったんだ。
人間と仲良しの悪魔、サシペレレも参加してきた。
でも、ゲームは突然中断して、サシペレレが僕を襲ってくるんだ。
悪魔くん。夢の12使徒が全員集合!!
夢よ、届け君の心に」
『夢の12使徒が全員集合!!』 <ナレーター>
人間に憑りついて不幸な目に遭わせる悪魔を退治するため、
一万年に一人現れるという悪魔くんが今蘇った。
真吾「エロイムエッサイム、我は求め訴えたり!」 百目「それ」
真吾「えい」
百目「んん」
真吾「そら」
百目「ポン」
メフィスト2世「ふーん、ブラジルの少年サッカーチームとの友好試合があるのか」
百目「そしたらその選手を決めるんだモン。ボク絶対代表選手になるんだモン」
メフィスト2世「あれ?こいつ」
百目「ブラジルチームのエースストライカーだモン。すごいんだモーン」
メフィスト2世「こいつ、サシペレレっていう悪魔だぜ」
百目「?」
真吾「へえ。人間と仲良く出来るなんて、きっと良い悪魔なんだね」
百目「ふーん」 先生「みんないいわね。我がクラスからも絶対選手に選ばれるのよ」
生徒たち「おー!」
生徒A「行ったぞー」
キリヒト「どうか守りたまえ」
(ドカッ)
キリヒト「あら、あらー」
先生・女子たち「はあ…」
百目「ボクの番だモーン。あれ?あ、あ、あ、うわあー」
先生・女子たち「(ズコッ)」
メフィスト2世「はははははは」
貧太「ふっ」
先生「貧太くんしっかりー!」
貧太「それ!」
情報屋「うわ!」
先生・女子たち「わー」
百目「やった、やったモーン」
メフィスト2世「モノになりそうなのは貧太ぐらいしかいねえな。ん?」
貧太「いいか悪魔くん。友達だからって手加減はしないぞ!」
百目「悪魔くん、頑張ってモーン」
真吾「あ、ああ」
メフィスト2世「全く、頭ばっかりでもダメだって言うのに。ん、にひひひひ」 貧太「行くぞ、ストライクシュート!」
メフィスト2世「魔力物体移動!」
真吾「あ、ああ…うわ!」
貧太「…」
情報屋「…」
百目・女子たち「…」
百目「悪魔くん、すごい。やったモーン」
情報屋「まぐれにしてもすごい」
キリヒト「これぞ現代の奇跡です」
真吾「こ、こんなバカな。メフィスト2世のいたずらだな」
メフィスト2世「…」 真吾「うわ、選ばれちゃったよ」
百目「やったー。僕も選ばれたモン」
情報屋「バーカ。マネージャーは選手じゃないの。雑用係。がははは」
百目「はぁ…雑用係だっていいんだモン」
ガハハ3人組「…」 ガハハ3人組「がはは。がはは」
ガハハ3人組(1)「僧魚。僧魚。用があるんだ、出て来い」
ガハハ3人組(2)(3)「うわあ」
僧魚「呼んだか?」
ガハハ3人組(1)「ひひー。耳寄りな話があるんだ。
サシペレレは一人だけ遅れて、今日ブラジルから船でやって来るんだ。
その途中を襲って…」
ガハハ3人組(2)「サシペレレはパイプを取られたら赤ん坊と同じですからねー」
ガハハ3人組(1)「それを操って悪魔くんを倒すって寸法さ」
僧魚「うむ、悪くないな。失敗続きのお前たちもこれで名誉挽回という訳か」
ガハハ3人組「がはははははは」 サシペレレ「(最近、小さな音だけど、時々このパイプが共鳴する。何かが僕を呼んでるんだ)
ん?あ、うわあ!あ、パイプが!あ、バブバブバブバブ」
僧魚「ふん、さあサシペレレ。お前は今から俺さまの操り人形だ!」 コハル「真吾が選手に選ばれるなんて、まだ夢を見てるような気持ちですよ」
エツ子「ドジしなきゃいいけど」
茂「真吾、頑張れよ!父さんが付いてるぞー!」
エツ子「付いてたってどうなる訳でもないのに」
百目「モンモン。モンモン」 情報屋「皆さん、こんにちは。いよいよ待ちに待った日本ブラジルの友好試合が行われようとしています。
我が放送部ではこの模様をビデオに収録して、ノーカットで皆さんにお届けしまーす」
メフィスト2世「さーて、高みの見物と行くか」
情報屋「両チーム、選手の入場であります」
茂・コハル「わー」
サシペレレ「ひひひひひ」
真吾「(おかしいな。写真の印象と随分違うぞ)」
情報屋「いよいよ試合開始です」 情報屋「我が母校の代表貧太選手。果敢にドリブルでブラジルチームに攻め込んでいきます。
おーっと、サシペレレ選手がー!」
茂・コハル「ああ…」
情報屋「おーっと、この間にサシペレレ選手巧みなドリブルでゴールを襲う!」
サシペレレ「たあ!」
選手A「うわー」
サシペレレ「それ!」
選手B「うわあ」
サシペレレ「はあ!」
選手C「うわー」
メフィスト2世「(どうも変だな。サシペレレにしてはやることが荒っぽすぎる)」 真吾「(あんなに速いスピードでシュートを打たれたら、とても取れっこないぞ)」
サシペレレ「行くぞー、悪魔くん。竜巻シュート!」
真吾「うわあ!」
メフィスト2世「魔力竜巻エアー弾!」
真吾「うわ!あ、ああ」
サシペレレ「むう」 ガハハ3人組(1)「メフィスト2世だな」
僧魚「おのれ。したらばこれだ!うらあ!」
ガハハ3人組(1)(2)「うわー」
僧魚「うははははは」 情報屋「おーっと、これはいかなる天変地異か!突然黒い霧が…」
茂・コハル「ああ…」
審判「(バタッ)」
真吾「ええ、一体どうなってんだ」
サシペレレ「この黒い霧の中で平気でいられるのは、悪魔族と、悪魔くん。
一万年に一人現れるという君だけだ」
ガハハ3人組「がーはははははははは」
真吾「誰だ、お前たちは」
ガハハ3人組(2)「俺たちは」
ガハハ3人組(3)「ガハハ」
ガハハ3人組(1)「3人組よ。悪魔くん、今日こそお前の最後だ。あれを見ろ」 メフィスト2世「しまった!鱗バリアだ!これじゃあ中に入れやしねえ」
ガハハ3人組(1)「このバリアの中にいる限り助けは来ない。入ることも出ることも出来ないのだ」
百目「悪魔くん、魔法陣でみんなを呼ぶんだモン!」
ガハハ3人組(1)「ムダだ。この鱗バリアの中では魔法陣も役に立たないのだ」
真吾「鱗バリア。確か、魔界辞典で見たぞ。鱗バリアを使う悪魔は、僧魚」
ガハハ3人組(2)「ピンポーン。大当たり」
ガハハ3人組(1)「ガハ、その通り。僧魚はサシペレレを操っていたのだ」
ガハハ3人組「がははははは。がはははははは」
真吾「あんなに良い悪魔だったサシペレレをこんなにするなんて許せない」
百目「許せないモン!」
ガハハ3人組(1)「ついでに教えておいてやろう。
サシペレレは、いつもくわえているパイプが無ければ元には戻らないのだ。やれ、サシペレレ!」
サシペレレ「とどめだ、悪魔くん!たあ!」
真吾「うわあ!」 真吾「う…」
百目「ボクに任せてモン。あ」
真吾「百目!」
ガハハ3人組(1)「がはははは」
真吾「?」
ガハハ3人組(1)「次は悪魔くんの番だ!」
ガハハ3人組「がははは」 メフィスト2世「どうしようかなー。あれをやると一週間は角が痛むし、魔力も使えなくなるからなー。
えい、仕方ない。魔力角電撃!今だ!あらららーら。何だこりゃ。おっと、あらら」
真吾「あ、メフィスト2世」
メフィスト2世「あたたたたたた」
百目「悪魔くん、行って」
真吾「え?」
百目「行って、僧魚をやっつけて、サシペレレを元の良い悪魔に戻してモン」
サシペレレ「んー」
百目「ここはボクとメフィスト2世でなんとかするモン」
真吾「でも」
メフィスト2世「ぐずぐずしてると裂け目が閉まっちまうぞ」
真吾「あ…」
百目「悪魔くん、早く」
真吾「分かった」
メフィスト2世「おい、くっ、はあはあ」
真吾「あーああ」
百目「悪魔くん!」
ガハハ3人組(1)「逃がすな、サシペレレ!」
サシペレレ「たあ!」
真吾「うわあ!」
サシペレレ「しまった!」 メフィスト2世「へっへ。ご協力感謝するぜ」
ガハハ3人組(2)「兄貴、どうしよう。悪魔くんに逃げられちまったぜ」
ガハハ3人組(1)「なーに、あっちは僧魚に任せておけ。俺たちはこいつらを片付けてやるぜ」
ガハハ3人組(2)(3)「うんうん」
ガハハ3人組「がはははははは」
メフィスト2世「やれるもんならやってみろ」
百目「なんだだモン」
メフィスト2世「へっへー。俺も一度サッカーってやってみたかったのさ。さあ、来い!サシペレレ」
サシペレレ「えい、くらえ!」
メフィスト2世「ぐわ!」 真吾「僧魚は、淀んだ水があるところを好むはずだ。この黒い霧は、東から流れてきた。
ここから東にあるといえば、そうだ。裏山の古池に僧魚がいるんだ」 真吾「エロイムエッサイム、エロイムエッサイム。我は求め訴えたり。
出でよ、家獣!出でよ、鳥乙女!」
家獣「バウー」
メフィスト2世「うわ!」
サシペレレ「まだまだだ!」
メフィスト2世「ぐわ」
サシペレレ「ふっ」
百目「うわー」
メフィスト2世「うっ」
百目「うっ」
ガハハ3人組「いいぞ、いいぞ。やいやいやいや」
メフィスト2世「くそー。お、おい。大丈夫か、百目」
百目「平気だモン、これくらい。モン」 家獣「バウー」
真吾「僧魚!いるのは分かってるんだ!出てこーい!」
僧魚「ははははー。このパイプが欲しいか。悪魔くんの命となら交換してやってもいいぞ」
鳥乙女ナスカ「冗談じゃないわよ」
僧魚「ならば、身代わりになっているメフィスト2世と百目がどうなってもいいんだな」
真吾「メフィスト2世!」
鳥乙女ナスカ「百目ちゃん!」
僧魚「あの二人だけではない。黒い霧を吸い続けると目を覚まさなくなるのだ。よいか?」
真吾「くそう、鳥乙女、風だ!あの頭の皿の水を吹き飛ばすんだ!」
鳥乙女ナスカ「分かったわ。ピンクハリケーン!」
僧魚「うわあー!河童じゃないわい!」
鳥乙女ナスカ「え…」
真吾「家獣行け!僧魚の弱点は、絶対にあの頭の皿のはずだ」
家獣「バウー。バウー!」
僧魚「うわあー!あう、あっちっち」
真吾「しまった、水の中に!」
僧魚「ははは。来れるもんなら来てみろ」 真吾「あ、あ、あ、ああ、あ。あ、あ」
鳥乙女ナスカ「悪魔くん、大丈夫?きゃあ!」
真吾「危ない!」
家獣「バウー。バウー」
真吾「(どうしたらいいんだ。このままじゃ勝ち目はないぞ)」 百目「うわー!」
メフィスト2世「百目!うわあー!」
ガハハ3人組(1)「いいぞ、サシペレレ。竜巻大回転シュートでとどめだ」
百目「う…」
メフィスト2世「く…」
サシペレレ「へ、へへへへへ」 ■ このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています