「いっそ9月入学に」 休校長期化で高3焦り 受験対策集中期間短く
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 新型コロナウイルスの感染拡大で、来春の大学受験を控える高校3年生に焦りが広がっている。
(中略)
高3生からは「浪人生より不利。いっそ9月入学制にしてほしい」と悲鳴も上がる

 ◇オンライン授業の取り組みに差
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 休校が長引く中、一部の高校ではオンライン学習を始めた学校もあるが、生徒全員がスマートフォンやタブレットを持っているのはまれで、取り組みには差が出ている。

 長崎市の高校3年、Aさん(17)が通う県立校では、オンライン学習をやっていない。
自宅で参考書を頼りに勉強してきたが「疑問点を解決できず、受験勉強とはいえない」と休校中の足踏みに焦りをにじませる。
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 現場の教員からも切実な声が上がる。熊本の県立高に勤める男性教諭の学校は例年、早ければ11月に3年生のカリキュラムを終えるが、
2カ月以上の休校を挟む今年は来年1月の大学入学共通テスト(旧大学入試センター試験)に間に合わせるため、かなりピッチを上げなければならない。
教諭は「夏休み返上も覚悟している」と話すが、授業が詰め込み式になって生徒に負担がかかるのではとの懸念も抱いている。

 ◇課外活動や推薦での進学、就職活動…見通したたず
(中略)
 北九州市の私立豊国学園高サッカー部に所属するBさん(17)は、サッカー推薦での進学を希望していた。
だが、例年この時期にある各大学の選考会が実施されず、アピールの場になるはずだった高校総体も中止に。
一般入試に切り替えることも考えているが「学校が始まらないのでどう対策を立てればいいか分からない」と頭を抱える。

 不安なのは就職志望の3年生も同様だ。北九州市の私立高の男子生徒(17)は「この状況が続けば就職先も減るのでは」と心配そうに話す。
感染拡大を防ぐため多くの企業がインターネットを使った「ウェブ採用試験」を導入しているが、学校で対策の指導を受けられずにいる。
「この先どうなるのか何も分からない」。就職を諦めて進学することも考えている。