「保育士らは慰労金5万円の対象外」に疑問や不満 なぜ支給なし?厚労省に聞いた[2]

 もっとも、業界も対象外となったことに反応しており、全国社会福祉協議会など関係団体は2日、
「新型コロナウイルス禍に対応している保育所・児童福祉施設の全職員へ『慰労金』支給を求める緊急要望」を
1日付で厚労省に対して行ったことを公式サイト上で明らかにした。

■「子供が感染すると重症化するリスクが高いと必ずしも言えない」

 緊急要望では、緊急事態宣言後も保育園などを継続する要請が出され、医師や看護師の子供も受け入れ続けており、
「社会維持と生命を守る人たちのために、保育を継続してきました」と訴えた。
また、保育で3密を避けることは難しく、全国50か所以上の保育園などで陽性者が出る中、「感染への不安を感じながら、保育を継続している」と現状を述べた。

 そして、「全国の児童福祉関係者ならびに社会福祉法人等組織関係者は、『対象外』とされたことに驚愕と強い憤りを感じています」として、
児童福祉施設の全職員に速やかに慰労金を支給するよう求めている。

 この要望を取りまとめた全国社会福祉協議会の政策企画部は6月3日、J-CASTニュースの取材に担当者がこう説明した。

「慰労金は、感染リスクの中で接触を伴うサービスを行っていることに対し、社会維持の必要不可欠な仕事として支給が決まりましたが、保育所なども同様なサービスです。
子供は、感染で重症化するリスクは低いともされていますが、保育士は、無症状で登園してくる子供がいて自らも感染する可能性がある中で働いています。
高齢者や障害者の福祉施設とどうして差がつけられてしまうのか、児童だけが対象外であることに納得がいかない人が多いですね」