【コロナによる失業や就職難学生のために、受講料を全額免除で保育士資格取得をサポート!? 人材紹介会社の試み】(4)

■園長先生は「他業種での経験は保育現場で役立つ」とエール

 東京都北区を拠点に8つの保育園を運営する、社会福祉法人つぼみ会の中嶋雄一郎統括園長は
キャリアフィールドが進める保育士講座受講料の全額免除の取り組みに賛同する一人だ。

「採用したくても応募者が少なく、採用に労力がかかるようになっています。
10年ほど前はハローワーク経由で応募される方がいらっしゃいましたが、最近では就職フェアに出展し、来場者に直接アプローチすることが多いです。

 しかし最近は新型コロナウイルスの影響で説明会が開けないので、SNSへの露出を増やしたり、オンラインでの説明会や採用面接を行なったりしています。
パートさんとして一緒に働きながら保育士資格取得に向けた学習を進めてもらい、資格取得後は正社員としてより深く保育に関わりともに良い保育を目指していける。
キャリアフィールドさんの取り組みは素晴らしいと思います」

 中嶋さんが運営する保育園では、6〜7年ほど前から業務の見直しを進めている。
連絡帳への手書きをやめて、デジタル化に移行。
文章入力する作業は発生するが、一冊ずつ手書きする必要はないのでスタッフの負担は軽減する。

 また月ごとの作品やイベント時の過度な制作物は保育士の負担になりかねないので、最低限にしている。

「保育業界には奉仕精神を持つ人が多いので、子どもたちのために一生懸命な方が多いです。
それは素晴らしいことですが、働きすぎて疲れてしまい、子どもたちに充分なケアができなくなってはいけないと考えました。
そこで思い切って業務内容を見直し、やめられることはやめていきました」

 最後に中嶋統括園長は、「保育士の経験がなくても大丈夫。中には他業種で働いた後に保育業界に来られる方がいますが、活躍されていますよ。
これまでのキャリアは、保育園でも必ず役に立ちます。反対に私たちが他業種での考え方から学ぶことが多いんですよ」とエールを送った。

〔HARBOR BUSINESS Online〕
https://news.yahoo.co.jp/articles/9f1462bc49cfd71fea42df7e34730dc9ed696a72