【無症状で登校、手打てず…悩む学校 北九州でクラスター 】2
西日本新聞

 市教育委員会幹部は会見で「(守恒小の)入り口で防げなかったのが反省点だ」と厳しい表情。
体調チェックなどの対策をしっかり取るよう市内の各学校に通知する考えを示したが、市内の小学校のある幹部は
「感染が確認された児童は元気に登校していたと聞いている。そうなると、学校内で感染を防ぐのは非常に難しい」と肩を落とす。

 葛原小の児童も無症状で25〜28日に登校。
家族の知人の感染が確認された後、検査を受けて感染が判明した。

 児童、生徒の濃厚接触者は、28、29両日に感染確認された守恒小と企救中、思永中の3人だけでもクラスメート、教諭、家族など30日時点で50人を超える。
市によると、複数日登校していることから、濃厚接触者がさらに増える可能性も否定できないという。

 守恒小に5年男児が通う40代の父親は
「学校からは保護者に何の情報も伝えられず、うちの子どもが感染していた児童と接触したかも分からない」と不安な様子。
今後、感染した児童も含めて同小の児童や家族が周囲からいじめや差別などに遭わないか心配だとした上で
「これまでコロナは人ごとだったのに、急に身近になってしまった」と驚きを隠せなかった。