専門家で組織する厚生労働省のクラスター(感染集団)対策班は、
新型コロナウイルスの感染者が急増している東京都で、
夜間を中心に営業する飲食店などで感染が広がっている可能性が高い
との見方を強めている。

  都は、人混みへの不要不急の外出自粛を要請し、
飲食店などに行くことを念頭に、夜間外出を控えるよう呼びかけた。
関係者によると、
複数の感染者が銀座や六本木の高級クラブなどを利用していたこと
が調査で判明した。
クラスター対策班は、こうした場でクラスターが形成された可能性があるとみて
分析を進めている。都内にはこのほか、新宿や渋谷といった繁華街が多くある。

 政府の専門家会議は19日に公表した提言の中で、
「密閉空間」「人の密集」「近距離の会話」の3条件がそろう場を避けるよう
求めた。近距離の会話を伴う接客業の店について、
専門家会議メンバーの押谷仁・東北大教授は「人が密集していなくても、
1人の従業員が近距離で多数の客に次々に接客するような場合は、
クラスターが発生しやすい」と指摘する。