2013年に黒田総裁が就任して以来、
しつこく記載を続けてきた物価2%目標の達成時期をついに削除した。
「事実上のギブアップ宣言ですよ。
2%物価上昇の達成時期は、これまで6回も先送りし、
昨年7月以降は『19年度ごろ』としていた。
それも無理だということがハッキリしたのです。
誰が見たって、アベノミクスは大失敗ですよ。
異次元緩和で日本経済は少しも良くならなかった。
当初の目標だった『2年で2%』の物価目標が達成できず、
ずるずると緩和政策を続けた結果、
国民は年間15万円も実質所得が下がってきた。
庶民に痛みを押し付けて、大企業が内部留保を増やしただけの5年間でした」
(経済アナリスト・菊池英博氏)
そもそも異次元緩和は、短期間で2%の物価上昇を達成し、
デフレ脱却するための非常措置だったはずだ。
就任時に「戦力の逐次投入はしない」とも言っていた。
それが目標未達のまま、だらだら続いた結果、
進むも地獄、退くも地獄の域にまで達している。
異例の再任を果たした黒田総裁は、どう後始末をつけるつもりなのか。