次亜塩素酸水、噴霧での利用は控えて
https://news.yahoo.co.jp/articles/d4a0d75651bd1c359fc3c2e4308ad40bd1e137eb

製品評価技術基盤機構(NITE)は、新型コロナウイルスへの消毒目的として利用されている「次亜塩素酸水」について、
現時点において「新型コロナウイルスへの有効性は判断できない」との中間結果を公表した。
特に、噴霧での利用は安全性が確認されていないと注意喚起している。

新型コロナウイルスに対して有効なアルコール以外の消毒方法の有効性を検証する調査の一環で、
界面活性剤 11種とともに、次亜塩素酸水(電気分解で生成したもの)で検証試験が行なわれた。

国立感染症研究所の次亜塩素酸水の検証試験では、一部のサンプルで感染価減少があったが、
北里大の検証試験では、ウイルス不活化効果は認められなかったという。
NITEは今回の試験では「次亜塩素酸水(電気分解によるもの)についての有効性は判断できない。」とし、引き続き評価を進める。

また、次亜塩素酸水として販売されている製品は、製法(電気分解、混和等)や原料が明記されておらず、
液性をpH値によって明記しないものも多く、安全性も根拠不明なものが多いと指摘。

特に噴霧での利用について、注意を促す文書を公表。
NITEの調査で販売状況を確認できた81品目中、66品目が空間除菌を謳って販売しているが、空間噴霧については、ウイルス除去性能の評価方法が国際的に確立されておらず、
また、次亜塩素酸水の噴霧が「換気によるウイルス排出や、『3密』回避による感染防御よりも有効とする分析は、発見されていない」としている。

同様に消毒液噴霧による人体への安全性についても、確立された評価方法が無く、
消費者からの事故情報データバンクには「次亜塩素酸(水)の空間噴霧による健康被害」と捉えられる報告が届いていることなどを指摘している。