コロナ禍で見えた「オンライン授業」の意外な限界 (1)
https://news.yahoo.co.jp/articles/7103622ec33f5b02db6dcf7cf37551accab4636c

各地でコロナ休校が続く中、オンライン授業をはじめたという学校を目にするようになっている。
だが、実態としてはかなり大きな「格差」があるという。

都内の公立小学校では、渋谷区などは早くからタブレット学習を導入しており、
休校中もこのシステムを使い学習の継続が行われているようだが、その他の自治体はほぼ家庭に丸投げという状況。
また、オンライン授業という言葉の捉え方にも揺れがあるようだ。

いち早く「オンライン授業導入地域」として名前の上がった港区も、今のところ授業などの動画を配信する視聴型の取り組みだけ。
内容は新一年生に向けて校内の様子を伝えるものや、家でできる簡単な運動の仕方などだった

同区在住で小学6年生と3年生の子を持つ母親は「これでオンライン授業と呼べるのかは疑問です」と語る。
子どもも一度見た動画が面白くないと次からは見たがらないという。

「相変わらずゲームばかりになりそう。学校から紹介のあった東京都の『学びの支援サイト』も見ましたけど、ログイン段階でトラブルが起きて分からなくなってしまって…。それからはやっていません」

世田谷区教育委員会もYouTube上に『せたがや まなびチャンネル』を作り、体育「ひまひま体操」や音楽「ラップ講座」、家庭科「キーマカレーの作り方」など、多種多様な授業動画を配信しているが、
同区に住む5年生男児の母親は「よっぽど話の上手い先生でない限り、ただの授業動画の配信では子どもは飽きて見なくなります」と話す。

休校当初は、学校HPに掲載された学びの支援サイトなどを見ていたが、
親側でどのページを見せるか、どのドリルをやらせるかという事前作業にけっこうな手間がかかり、その後はHPすら見なくなった。

「YouTubeでの授業配信もたしかに『オンライン』かもしれませんが、なんだか『オンライン』という言葉でごまかされている気がする」

ネット上でドリルを公開しダウンロードして学ばせる方法でも、取り方によっては「オンライン」と呼べてしまう。オンラインはまやかし≠ネのだろうか。