校内での感染予防策、どこまでやれば? 過剰な対応には弊害も 医師2人に聞く(4)

■医療機関と学校が連携を

「学校の先生たちは本当によくやっているなぁと思いました」と語るのは佐久総合病院佐久医療センター小児科の坂本昌彦医師。
再開された健診で訪問した学校では、床にテープをはって、子どもたちが密着しすぎないようにするなど、さまざまな工夫をしていたと言います。

ただ、学校は対策について、他の学校と連絡を取り合うことはあっても医療の専門家に尋ねる機会が少ない点が気になるそうです。
「あの学校もやっているのだからなどと横並びの意識が働くと、どうしても対策が過剰になりがち。
学校同士だけでなく、医療者と連携できるように、医療側も問い合わせしやすい窓口を作ろうと動いています」と話しました。

また保護者に対しては、「子どものことを思えば不安が尽きないのは当然なのですが
感染リスクをゼロにすることはできないという前提で、どこまで対策や行動の制限をするのか考えましょう」と語ります。
子どもへの対応は、大人が考えて従わせるケースがほとんど。
「自分たちが心配だから、ということではなく、科学的な根拠があるのか見極めながら子どもにとっての最善を判断してほしい」