小島慶子の今週の気になるコト――新型コロナで浮き彫りに。日本のIT化を阻む"お伺い文化" [1]
https://news.yahoo.co.jp/articles/1525e042e8ad07abb3a0d47c02b0fdc0df96f58e

新型コロナウイルスによって図らずも「IT後進国・日本」の図式が明らかに。
その一端ともいわれるハンコ文化からの脱却を叫ぶ著名人も多い。

タレントでエッセイストの小島慶子が、世間の気になる話題に思うあんなこと、こんなこと。

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爆速でコロナ情報サイトを立ち上げた東京都。
さすが副知事が元ヤフー社長!と話題になったのに、データのやりとりがファクスだったため集計ミスが発覚。
衝撃のニュースでした。

医療機関から保健所へ、保健所から都へ、という情報のリレーで、保健所はファクスを使っていたんですね。
送信ミスや職員の読み間違いにより、感染者数の報告漏れが111人も。
集計はファクスに加えて電話やメールで職員がやりとりして進めていたそうで、この痛恨のミスでようやくデータベース化することにしたそうです。

今、自宅にファクスありますか?
私は80代の親との連絡でごくたまに必要になるのでファクス付き電話を設置していますが、使うのは年に一度あるかないか。
いまだに日常的にファクスを使っているのはおじいちゃん、おばあちゃんだけだと思っていたのに、まさか公的機関での情報のやりとりに普通に使われていたとは。

今回のコロナ危機では、30年前には「電子立国日本」と自称していた日本がとてつもないアナログ国であることが露呈しました。
そんな気はしていましたよね。

ネット銀行なのに紙にハンコで書類提出しなくちゃいけないとか、何をするにもやたら提出物が多いとか、コロナのもろもろの給付の申請でも指摘されているように、
とにかく日本の手続きは「手間暇かけてお伺いを立ててようやくお許しいただく」構造になっているので、とてつもなく効率が悪いのです。