「経営は更に厳しく…」給食1日7万食、再び分散登校で業者ら悲嘆 北九州市立小中
6/4(木) 21:45配信
https://news.yahoo.co.jp/articles/34a22414e9ebf9289e2334a8bc76f166bc54b242

小中学校の給食再開が延期となり原料の小麦粉が山積みになっているパン製造会社の倉庫=北九州市小倉南区の「ライオンズベーカリー」で2020年6月1日午後4時24分、浅野翔太郎撮影
 13日連続で新型コロナウイルスの感染者が確認された北九州市で5日、市立小中学校が再び分散登校になる。本来なら1日に全面再開して給食も始まるはずだったが、18日までは分散登校が続き、全面再開に向けた見通しは立っていない。市立小中学校の給食は1日約7万食。先の見えない事態に、納入業者や調理員は途方に暮れている。

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 「3月の一斉臨時休校で給食が中止になった時より、今回の方がショックは大きい」。北九州市内の小中学校に1日1万4000食分のパンと米飯を納入するパン製造会社「ライオンズベーカリー」(小倉南区)の倉庫で、冨永英希常務(30)は山積みの小麦粉を前に表情を曇らせた。

 同社は学校給食向けの売り上げが全体の約8割を占める。3月2日に一斉臨時休校が始まって給食もなくなってからは、病院や福祉施設の主食製造を細々と続けてきた。その間、約30人の従業員のうち配達員など10人以上を一時帰休に。冨永常務も「雇用調整助成金の手続きなどで書類を手に役所窓口を“スタンプラリー”する日々だった」。

 5月、いったんは小中学校の6月1日全面再開と給食開始が決まった。会社の倉庫には久しぶりにパンの原料の小麦粉などが運び込まれ、従業員は「また頑張ろう」と意気込んだ。