マスク着用で授業「子どもに表情伝わらない」 フェースシールドのみで臨む学校(2)

 教員たちは、紹介された材料と作り方を参考に、それぞれ複数個を自作。
学校再開(6月1日)を前にした5月下旬の「分散登校」では、全教員31人がフェースシールドを着けて子どもたちと向き合った。

 4年生担任の教諭(34)は豊かな表情で問い掛けを重ね、口ごもった児童には笑みを浮かべてフォローの言葉を継いで授業を進めた。
「休校の長期化で不安をh抱えている児童たちは、(先生の)表情全体が見えることで安心してコミュニケーションが取れると思う」と実感する。
市内の小学校では、東風小同様のフェースシールドの導入を決めた学校もある。


■『先生がマスクなしで大丈夫か』と不安の声も

 文部科学省は学校再開に際し、「3密」の徹底回避などの「新しい生活様式」を要請している。
同小も児童はマスク着用。
校舎に入る前の自宅での検温数値のチェック、手指洗いの徹底、1日3回の教室などの消毒に取り組む
当面、班やグループを組む対話・対面形式の授業は行わず、水泳や合唱、用具を共用する活動も見送る方針で、手探りの学校運営が続くことになる。

 校長は「『先生がマスクなしで大丈夫か』という不安の声も念頭に、試作の段階で医師の意見を聞いて導入に踏み切った。
コロナ対応、学習内容の組み立て直しは、現場感覚を大事にして取り組みたい」と話した。