あのニューヨーク・タイムズが突き進む歴史歪曲、記事改竄、批判封殺
https://gendai.ismedia.jp/articles/-/76613
 一連の経緯は、一国の代表的な進歩派新聞による歴史事実の歪曲が社会の困惑や混乱を引き起こして、
政治問題に発展し、右派の伸張をもたらすという、日本人が経験した課題を米国人にも突きつけている。
 「1619プロジェクト」を社内から批判したスティーブンスは、ジャーナリズムには、事実を探って記録し
「歴史の第一稿を描く役割を担うことがあっても、事実を選択して最終稿を描く立場にはない」と警告する。
耳を傾けたい。
 「1619プロジェクト」は当初から野心的な試みだった。発表前からピュリッツァー財団と連携して高校の
副読本採用を画策し、教育現場への浸透を図ろうとしていた。
 そうした中、論争はまず左派からの批判で始まったことは特記しておきたい。

 それから1ヶ月ほど立ち、7月中旬、今度はNYT所属の中道右派の女性コラムニストとして活躍していた
バリ・ワイスが突然、サルツバーガー社主に長い辞表を書いて辞職、その辞表を公表した。

 ワイスは辞表の中で、米国を代表すべき新聞であるNYTが、実は大多数の米国民とはまったく無縁な価値観の
世界で生きており、その価値観において、米国はナチス・ドイツと同じレベルの人類史上最悪の人種差別国家と
されている、と批判している。暗に「1619プロジェクト」を批判しているのは間違いない。

(続く)