世界が評価を変え始めた〜日本は新型コロナ感染抑止に成功している
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ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」(5月11日放送)に慶応義塾大学教授・国際政治学者の細谷雄一が出演。
評価されつつある日本の新型コロナウイルスの対応について解説した。
(中略)

細谷)日本は感染者数や死亡者数も先進国・主要国のなかでは例外的に少ないのです。
もちろん、日本政府の対応にいくつか問題があるということはいろいろなところで指摘されていますが、
人口当たりの死亡率を挙げても、イギリスが日本の100倍で、アメリカが日本の44倍です。
そういう意味では比較的、日本政府は感染の抑止に成功しているということが言えるのではないでしょうか。

飯田)検査数が少ないなどと言われていますけれども、死亡者数を見ると、世界でも優秀な方である。
(中略)
人口規模を考えると、そこそこやっているという認識でいいのですか?

細)そうですね。いま一部では、PCR検査を増やすこと自体を目的とするような議論があるのですけれども、確かに日本は少ないと思います。
しかしながら、最近はイギリスのBBCも、イギリス国内でPCR検査を増やすことが、逆に感染拡大につながる可能性があると報道しています。
(中略)
マスクに関しても、最初はマスクは効果がないとWHOをはじめ、アメリカやイギリス政府も言っていました。
しかし、いまではニューヨークなどはマスクを義務付けていますし、WHOもマスクに一定の効果があるということで立場を変えています。
当初は日本の対応について不信感、批判が強かったのですが、実は日本の対応が徐々に評価され始めているというところも、部分的にはあるのです。

飯)日本国内だと、メディアも「海外でやっているのに、どうして日本でやらないんだ」ということが主流のような議論になっています。
都市封鎖についても、最初のころは「なぜ日本でやらないんだ」と言われていましたが、
結果として、このくらいの緩さがフィットするようなことがあるのでしょうか?

細)そうなのです。
日本は公衆衛生については先進国でして、(中略)
そういうことが何となく忘れられて、欧米の方が正しいのではないかという認識がありますが、その認識を変える必要があります。