>>497 (続き)
 これにより、実証研究が一層進み、例えば1931年の満洲事変から1937年の盧溝橋事件に至る過程の蒋介石の苦渋や選択が
明らかになり、従来の共産党史にあるような、蒋介石が日本との正面戦争を避けたことは批判されるべきで、1936年の西安事変
でやっと蒋が目を覚ましたと言った議論は必ずしも妥当ではないことが明らかになった。
 だが、そうした蒋介石日記や中華民国、国民党の文書を利用した研究は、中国国内では共産党の歴史観とは相容れない
「歴史虚無主義」に基づく研究だとして強く批判され、批判を受けた研究者は自己批判をしたり、研究の方向性を修正することを
迫られるようになった。
 だが彼らは必ずしも拘束されたわけではない。
 今回拘束されたとされる歴史研究者は、まさにこの日中戦争期の研究を、中華民国、国民党文書、蒋介石日記や当時の政治家、
軍人の個人史料を用いて、極めて精緻に明らかにしている研究者だ。
 その著作や論文で示される「史実」は、中国共産党の党史からすれば危険な存在である。

北大出身のウイグル族研究者 中国が拘束 国家機密漏えい容疑、共同研究口実か
https://www.hokkaido-np.co.jp/article/363090
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20191109-00010000-doshin-hok

(私の視点)日本人研究者拘束 学界衝撃、日中交流に暗雲 高原明生
ttps://www.asahi.com/articles/DA3S14239658.html
https://sasakitosi.exblog.jp/27850866/