【無症状で登校、手打てず…悩む学校 北九州でクラスター 】1
西日本新聞
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 北九州市の小学校で新型コロナウイルスのクラスター(感染者集団)が発生し、新たに小中学生6人の感染が判明した31日、関係者に衝撃が広がった。
感染者が急増する同市では、学校が本格的に再開した5月25日以降に児童、生徒らの感染が相次いで確認され、小中学校など5校が休校に追い込まれている。
市幹部は31日の会見で「全国的に児童の感染は見られていなかった。複数の児童が感染した状況を重く受け止める」と苦悩の表情を見せた。

 児童、生徒の感染判明は25日以降で計10人。
28日に守恒小(小倉南区)と企救(きく)中(同)、29日に思永中(小倉北区)、30日に葛原小(小倉南区)で各1人と連日続き、31日にはクラスターとなった守恒小で4人、企救中と思永中で各1人。
小倉北特別支援学校(小倉北区)でも教員3人の感染が判明し、閉鎖が続いている。

 体温や体調不良の有無を記した健康チェックシートを提出させるなど学校側は対策を取っていたが、熱がない子どもの感染が相次いで判明した格好だ。

 市によると、守恒小で最初に感染が確認された10代の女子児童は5月12日以降、37度前後の発熱が続いていたが、登校再開日の25日には熱が下がり、同日から4日間登校。
登校前に37度台の熱がある日もあったが、登校時の検温によるチェックでは36度台で引っかからなかった。
感染が判明したのは、同じ時期に熱発し、症状が約2週間続いていた母親の感染が分かったからだった。