飼い主の目の前で猫を「見殺しにした」フランス国鉄の対応に波紋が広がる

1月初頭、パリの駅で起こった悲しい事故が、フランスで物議を醸している。

この事故をめぐる訴訟により、ペットの動物はどこまで守られるべきか、
どこまでが動物愛護に当たるかを示す新たな判例が出てくるかもしれない。

仏紙「ル・パリジャン」によると、2023年1月2日、パリのモンパルナス駅で、乗客の猫がキャリアから脱走し、
停車中の電車の下に潜ってしまった。

乗客は、鉄道会社の係員に、救出のために電車の発車を遅らせてくれるように頼んだ。
しかし係員は、「我々の問題ではない」「たかが猫だ」などと言い、電車の来ない隣の線路に降りて救出することも、
そのために発車を遅らせることも拒んだという。

約20分にわたる交渉もむなしく、電車は発車し、猫は飼い主の目の前で轢かれ、亡くなってしまった。

この路線では、キャリアに入れるかリードでつなぐ必要があるが、ペット用の切符を買えばペットの乗車も許可されているという。
飼い主は「切符を買ったということはペットも“乗客”だ。つまり、鉄道会社は乗客の命を救うことを拒否したのだ」と訴える。

しかし、当該の路線を運営するフランス国有鉄道(SNCF)の見解は異なるようだ。
https://courrier.jp/news/archives/314945/