猫、猫…ふんの山、共食いも 多頭飼育崩壊の現場

ペットの犬や猫が増えすぎて、飼い主が対応できなくなる「多頭飼育崩壊」が山形県内でも相次いでいる。
犬や猫の適正飼育の啓発や相談受け付けなどを行う愛護団体「置賜動物愛護推進連絡会」の
代表山村牧子さん(48)に同行し、南陽市の現場を取材した。

4月中旬の朝、山村さんと向かったのは60代の男性が一人で暮らしていた同市内の一軒家。

男性は病気で昨秋から入院し、今年3月に亡くなった。男性の死後、市の職員が訪ねたところ、家の中に猫が24匹もいることが発覚。
山村さんに支援を求める連絡が入った。

山村さんが玄関の扉を開けた瞬間、糞(ふん)尿の強烈な臭いが鼻を突いた。猫の毛やほこりがこびりついた床の上を歩くと毛が舞い上がる。

8畳ほどの居間で、山村さんがエサを補充すると猫が10匹ほど集まり、身を寄せ合ってエサを食べ始める。
傍らには白骨化した猫の死骸。共食いしたとみられる。

台所と居間を仕切る引き戸の木枠は猫が爪を研ぐため、すっかり細くなっていた。居間の窓際にはふんが20センチほど積み上がる。
その上で差し込む光を求める猫たちが日なたぼっこをしていた。

「猫は本来、きれい好きな動物なんだけどね」。山村さんはそうつぶやいた。

https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20190619-00000023-asahi-soci
https://www.asahi.com/articles/ASM5X7SZ7M5XUZHB011.html