高浜虚子の有名な俳句に
『春風や 闘志抱きて 丘に立つ」というのがある。なんと清々しいポエムだろうか。
人間、意を決して志を胸いっぱいに燃やしている時が、一番輝いている。
大金の上に欲望を謳歌する人間よりも、何もなくても、何かを得ようと本気で戦いを挑もうとしてる人間の方が、より美しい。

ああ、楽しいかな。未来を想う時。
途方もない借金、快楽なき地味な生活に地道な労働。人から見ればなんの光も見えない人生かもしれぬ。
しかし、俺の無限の想像力は果てしなき喜びの未来をありありと映し出して、現実の苦悩すら圧倒する。俺は、英雄の魂を抱く。
必ずや、復活の帝王に返り咲かん!
見たまえ、あの夏の陽光に照らされて無数の宝石がきらめくような海原の波を!あのどこまでも広がる広大な青空を!走りゆく雲を!
全て俺のものだ!