書店市場が4年ぶりに拡大か 帝国データバンク調べ
https://www.itmedia.co.jp/business/spv/2011/24/news118.html

帝国データバンクによると、新型コロナウイルス感染拡大で自宅で過ごす時間が増えたことや
「鬼滅の刃」のヒットで書籍や付録グッズ販売が好調なこともあり、2020年は4年ぶりに市場が
拡大する可能性があるという。

20年は自宅で楽しめるエンターテインメントとしてコミックの需要が急増。「鬼滅の刃」の
アニメ化・映画化に伴い、中小書店でも書籍や付録グッズの販売が大幅に伸びているという。

出版取次大手の日本出版販売(東京都千代田区)によれば、店頭売り上げの前年比は10月で114.3%。
6カ月連続での前年超えとなったほか、伸び率としては同社が集計を開始した08年以降で最高値となった。

好調な書籍販売をけん引しているのが「コミック」だ。10月では前年比146.8%と大きく伸長し、
13カ月連続で前年を超えた。特に「鬼滅の刃」は、10月に公開された劇場版の効果や、特装版の
販売による特需のほか、缶バッジなど付録グッズの販売も伸びていることも追い風となった。  

「鬼滅の刃」の最終巻となる23巻が年内にも発売される。このような需要拡大も追い風に、20年は
堅調な売り上げが期待できるため、帝国データバンクは、前年と同水準か上回る業績を見込む
書店は多いとみている。

また、20年1〜10月の書店の倒産件数は前年同期を9件下回る10件で推移した。
同社は「このペースで進めば、書店の倒産は4年ぶりの前年比減少に転じるほか、
通年で最も少ない01年の15件を下回り、過去最少を更新する可能性が高い」と分析。