192 名無しさん@一本勝ち 2021/03/14(日) 01:10:55.50 ID:s5YmdjnC0
たまたま出版社で自費出版の担当をしていた人と電話していたので
小爺の話、新潮社の自費出版の現行規定の話をしたら面白がって
いろいろ教えてくれた

「印刷費用は四六判・ソフトカバー200ページ1000部で205万円+税、
書店販売委託歩合、要するに新潮社が自動的に取り立てる分が売上の
40%」という数字には「昔とあんまり変わっていないね、それにしても
四割持ってくのはボッタクリだよねえ(笑)」と言っていて、こちらが
「そのライターは金のない生活してるから印刷費用も売上を見込んだ
借金じゃないかって噂してるんですが、最初に払い込む額っていうのは
大きいんですか」と聞いたらその方が言うには

「支払いは分割払い、ローンの形を取る。頭金として払わされるのは
部数が少ない素人ならだいたい20万円程度、部数が多くても50万円程度。
素人がいきなり払えるのはそれくらいだから。で、書店に卸した後は
ほぼ自動更新で、出版社は一冊も売らなくても依頼主から毎月金を
絞り続けられる。」

「確かに書店に並べるけど、本屋は売れないものはすぐ返品してくるから
流通は実質一回きり、ネットでの注文なんかも入りやしない。けど出版社は
営業をかける必要がない上に営業代金だけは取れるし、倉庫の預かり賃も
依頼主に請求できる。倉庫に積んでおくだけで金がどんどん入ってくる
ボッタクリ案件で、本を書いた依頼主には絶対に儲けなんか来ない。
ほぼ確実に借金ダルマになる。」

「だから個人的に相談を受けたら、今どきの自費出版は絶対に手を出すな、
他の手段ならケタ一個安くできる、って言うんだけど、それでも大出版社の
名前につられて依頼しちゃう奴はいるんだ。でも編集者が『アンタが自分で
手に取りたいと思わないような本は他の人だって買いませんよ』 なんて
アドバイスはしやしない。『売れればどんどん売上金が入ってきますよ』
なんていい話だけ聞かせてその気にさせる。素人を騙して自費出版を
やらせるのは出版社にとっては美味しい小遣い銭稼ぎなんだよ。」