今朝、BSの国際ニュースを見ていたら、BBCのローラ・クンスバーグ政治編集長がジョンソン英首相にインタビューしていたが、完全に立場は対等。クンスバーグ政治編集長はジョンソン首相の言い訳を鵜呑みにせず、二度も三度も同じ問題で追及し、ジョンソン首相も緊張感を持って答えていた。これが当然。

ジョンソン首相は、新型コロナへの初期対応に失敗した事実を認めず、はぐらかそうとした。しかしクンスバーグ政治編集長は毅然とした落ち着いた態度で「失敗していたのは事実なのに、なぜ認めないのですか」という意味の問いを繰り返し、最後にはジョンソン首相も問題があったことを認めた。

昔は日本にも、政府高官相手にクンスバーグ政治編集長と同じような姿勢で追及できる人が何人かいた。国谷裕子さんもその一人。菅義偉官房長官のはぐらかしに「しかし…」「しかし…」と追及していた。

だがNHKは官邸に屈して国谷さんを排除した。NHKニュースは、首相官邸目線の広報宣伝機関になった。

国谷裕子さんと岩田明子政治部記者の仕事を比べれば、この5年ほどでNHKの政治報道レベルがどれほど堕落したか、明瞭に理解できると思います。国谷さんが今の岩田明子氏のポジションで政権関係の報道を主導していれば、NHKはBBCに近づいていたでしょう。NHK上層部の罪も深い。