小島一志先生名言集
「僕がアレクシエーヴィチから特に学んだ事は『取材対象に対して深く関心を持つ事、そして同時に対象にのめり込みすぎない客観性を持つこと』、この二つでした。僕の青年時代はメイラーやカポーティの影響が強く、沢木耕太郎などの作品でもあえて客観性を捨てる事で取材対象に肉薄するというニュージャーナリズムが流行していましたが、アレクシエーヴィチはこれらの作品に一定の評価をしつつも、第三者であるジャーナリストが客観性を捨てる事に対しては批判的な姿勢をとっていました。
僕自身もニュージャーナリズムの作品は好きで何度も読み返すものもありますが、同時に彼女が指摘したニュージャーナリズムの欠陥に関しては自分自身も常に意識しなければならないと思っています。」