小島一志先生名言集
「またしても昔話だがまだ月刊空手道のライターだった頃、誠心館の巴山猛先生にお会いしたことがある。
この名前を聞いてすぐに誰かわかる人はかなりマニアックに極真の大会を観戦している人だろう。
伝統派の寸止め空手を学びながらも自分の強さを確かめるため、極真のオープントーナメントに
チャレンジし続けた勇気ある空手家である。
オープントーナメントとは名ばかりの、他流派の選手に対する不当な判定によって、目立った実績は
残せなかったものの、重厚かつ華麗な技の数々で記憶に残る選手となった。
試合場での紳士的なふるまいも多くの人も記憶に残っているが、引退後の現在もそれは同じで、
華麗な技とは正反対の穏やかな性格。
無口な性格にもかかわらずこちらのインタビューに言葉を選びながら誠実に答えてくれた。
まさに現代の侍という言葉がぴったりくる人柄だった。
同行したカメラマンが帰りしなに『小島さんに似てますね』とポツリと呟いたのがなぜか記憶に残っている」