俺は最近一人暮らしを始めて自炊してるんだけど、この間イカをさばいているときにふと命を食することの残酷さを感じたな。
その点ベジタリアンの理屈に共感したと言えるけど、だけどベジタリアンの理屈を受け入れようとは思わなかった。
俺が死んだイカ一匹を買わなかったとしても、他の人が買うだろうし、仮に買わなかったとしてもスーパーの従業員は売れ残りを廃棄する。
(買わないことが消費者ができる唯一のこととは言うけれど、巨大な殺しのシステム自体が問題なのだから、需要を「減らす」のでしかないなら大して意味はない)
第一、肉を食って育ってきた人間がある日突然生き物を食らうことに拒絶感を感じたとしても、肉体的にも精神的にもその後一生ベジタリアンでいて不満を感じないケースは滅多にないだろう。
不満を我慢するべきと言っても、恐らく一生の内の少なくない時間が我慢することに費やされるだろうし、もし全ての人がそんなことをしたら地球の文明は硬直するだろうね。
要は、宗教的理由なしにベジタリアンになるのは感情的理由からなんだ。
生き物を殺してまで生きたくないというのは一つの理屈だ。
しかし感情に起因しているがゆえに、同意しない人がベジタリアンになる理由は無い。