麻葉は悩んでいた
スポーツ担当を希望していた麻葉は、「地元スポーツに密着したい」と上司に言った結果、
青森競輪場の取材に行くことになってしまった。

(なんで競輪なのよ!カーリングに決まってるじゃないの!ニブイなあ、もう・・・)
阿部「どうしたんだ麻葉?なんだか不機嫌そうだな」
麻葉「来月青森競輪場に取材に行くことになってさ」
阿部「なんだよ麻葉、最近ギャンブル三昧だなw」
麻葉「あ、そうだ阿部さん、阿部さんは賭けなくていいからその時レースの予想してくれない?」
阿部「あー、俺も競輪わかんないからさ。予想も立てられないよ。大体何人で走るのかも知らないしw」
麻葉「私も知らない・・。」
阿部「6億当たったらその金をさらに増やしに行けばいいじゃん。本命につっこんでさ。
   仕事と思わず夢を掴みに行くんだと思えば楽しいだろ」
麻葉「6億なら2倍でも12億だもんね。ひえ〜」


その夜、麻葉は夢を見た。
桜子「私も競輪買いたいな。『サクラコ』で第3レース9−5で6億円!」
麻葉「じゃあ買ってくるね。  ・・・・ひえ〜っ、9−5で60倍ついてるよ!」

(翌日)
麻葉「私昨日夢を見たんだけど、今度競輪場に取材に行くとき、
  さっちゃんが第3レースの9−5に6億円張る夢を見たんだけど」
桜子「そうね、6億円当たったらやってみようかな。どうせ6億円当たるわけないし」
麻葉「でもさっちゃん、クジ運とか強そうだしね。ひょっとしたらひょっとするよ」
桜子「でも確率なんて何百万、何千万分の一でしょ?そんな確率くぐり抜けたら
   競輪で当たる確率なんてカンタンだよね」
麻葉「でしょ?でしょ? 2倍でも12億、3倍でも18億、60倍の目に張ったら360億円よ!」
二人「キャーッ!やった、やったーっ!」
阿部「あ、麻葉。昨日競輪について少し調べてみたんだ。
   夢に水を差すようで悪いんだけど・・・」




阿部「60倍の目でも6億円突っ込んだら1.0倍に下がるぞ。間違いない。」