209可愛い奥様2018/11/06(火) 10:49:14.09ID:u6MJBzwU0>>211
>>207
・ただぼくには、「人間」を見るのに、その人の表面的な属性、つまり、肩書きや職業、社会的な
地位や、カネをどれだけ持ってるかなどでは断じて評価しないという、かたくななまでの信念があ
る。その人と実際につき合い、とことん話し合い、その人の立ち居ふるまいを見て、その人が心底
情熱を持ってコトに当たる人なのかどうか、つまり、ほんとうに信用できる人なのかどうかを、自
分の全身でもって判断するのだ。(P99)
・話は少しそれるが、何とぼくは男で初めて宝塚の舞台を踏んだ人間なのである。
ぼくは二十九歳だった。十八歳でけっこう裕福な家から勘当され、ハンバーガー屋のバイトを皮切
りに、祇園界隈のナイトクラブで誰に聴かれることもない歌を歌うその日暮らしの生活を続けてい
た。やっと二十六歳の時、『ゆめいらんかね』でレコード・デビューを果たしたものの、その後は
鳴かず飛ばず。何をやってもうまくいかないし、何かをやろうという気力も失せた時期。すさんだ
生活にはほとほと嫌気がさし、この世界から足を洗おうとしていた時期だった。(P118)
・テレビもほとんど同罪だ。テレビをつくっている人間が一番テレビを観ていない。
「バカモーン。ビデオがあるやろビデオが!自慢やないが、おれは十五台もビデオデッキ持っとる
んや。テレビは九台ある。」(P214)