68可愛い奥様2018/09/11(火) 11:20:09.95ID:rBjIX9Wr0
「殉愛」 大阪のマンション 一部抜粋
2012年1月25日
出会ってちょうど一ヶ月にあたる日に、たかじんはさくらにマンションの鍵を渡した。そして
ひと部屋を与え、さらにクローゼットの引き出しもさくらの分を空けてくれた。
2012年3月24日
さくらは昨年秋から借りていた伯父のマンションを引き払い、 たかじんの自宅の向かいの
マンションに引っ越した。 着替えのためにウォークイン・クローゼットに行くと、片隅に
見慣れないケースがあった。開けてみると…
「何かあったん?新しいマンションが気に入らんの?」「ぼくも元気になったら、さくらちゃん
のマンションに行くかもしれん」
2012年7月23日
二十三日に久しぶりに大阪のマンションに帰った。「だからって、二人の家に入れていいの?」
しかし二人の神聖な家に、さくらから見れば不潔な女性を入れたことは耐えられなかった。
2013年2月22日
二月の寒空の下、一人、大阪の街を歩きながら、「私はいつか彼に捨てられるかもしれない」と
思った。晩ごはんのあと、いつもは二人でテレビを見るのだが、さくらは寝室に行き、スーツ
ケースを出して自分の服を詰め始めた。「今から、自分のマンションに帰るの」さくらは冷たく
言った。