八木山バイパス4車線に 開通後に再び有料化 福岡−筑豊、国交省検討
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 福岡都市圏と福岡県筑豊地域を結ぶ国道201号八木山バイパス(13・3キロ)について、国土交通省は現状の2車線を有料道路として4車線にする検討を始める。
無料で通行できるようになった3年前から事故や渋滞が増え、市民生活や経済活動に支障が出ていた。開通後の料金収入などで財源を賄うことで、早期整備が可能になる見通しだ。

 八木山バイパス(福岡県篠栗町−飯塚市)は1985年2月、事業費282億円をかけて開通。有料(普通車530円)の自動車専用道路だったが、建設費の償還を終えた2014年10月に無料となった。

 その後は交通量が倍増。朝夕を中心に渋滞が頻発し、人身事故は3倍になった。片側1車線の対面通行のため、事故で長時間にわたって車が立ち往生することもあり、
最近1年では3〜7時間の通行止めが6回発生。福岡県などが国に4車線化を要望していた。

 4車線化に必要な事業費は数百億円規模とみられ、通行無料を前提とした整備方法では予算の確保は厳しい。有料道路にすると、将来の料金収入を見込んだ借入金で財源を確保することができ、整備期間の短縮が可能になる。

 八木山バイパスは元々4車線で計画され、用地は買収済み。一部の橋も4車線の基礎工事ができており、関係者によると、着工から5年程度で完成する可能性がある。無料開放した道路を有料に戻す整備手法は全国でも珍しいという。

 八木山バイパスは国道201号バイパス(福岡市−福岡県香春町、42・9キロ)の一部で、前後は4車線で整備されている。国交省国道・防災課は有料の4車線化について
「渋滞などの交通事情や(4車線で整備した)周辺道路の状況を踏まえて検討したい」と話す。

 飯塚市の片峯誠市長は「4車線化は沿線の発展に欠かせない。有料化による整備は早期実現の重要な選択肢になる」と期待感を示した。