国道1号、草津のトンネル撤去へ 国が調査費計上 : 京都新聞
http://www.kyoto-np.co.jp/sightseeing/article/20130517000024
 慢性的な交通渋滞に悩む草津市内で、車両通行のネックともなっていた天井川の草津川跡地と交差する国道1号
トンネル(草津市大路3丁目など、約55メートル)の撤去に向けた事業が、本年度から始まることになった。1日
4万8900台が通る湖国の大動脈なのに、大型の荷を積んだ車両が通行できる十分な高さがなく、片側に歩道が
ないなど課題が多かったが、ようやく安全が確保されそうだ。

 15日夜に成立した国の本年度予算案で、同トンネル撤去事業の調査費1500万円が盛り込まれた。

 同トンネルは1936年に2車線で開通し、66年には東側に2車線を増設して上下で計4車線となった。草津川
は2002年に草津川放水路に付け替えられ、跡地に現在、水は流れていない。

 上り車線はトンネルの高さが4・1メートル。道路構造令で定められた4・5メートルに足りず、通常の車やトラ
ックは通れるが、小型船舶や発電機などを積んだ車両は通りにくい。緊急輸送道路にも指定されており、災害時に
大型重機を積んだ車両の通行には支障がある。

 上り車線には歩道がないが、「トンネルを撤去すれば上下の車線を隔てる分厚い壁がなくなり、歩道を追加する
スペースが確保できる」(国土交通省)という。また、トンネルを抜けてすぐに「大路3丁目交差点」があり、右折
レーンの長さが不十分で追突事故も多いが、トンネル撤去で延長が可能になる。

 国交省は今後、沿線住民や草津市、県、県警など関係者と調整を進める方針。昨年10月に草津川跡地利用基本
計画を策定した市は「トンネル撤去で、国道1号から跡地へのアクセスがよくなり、防災拠点の機能が高まる」と
期待している。
【2013年05月17日 09時37分】