多くの国々には誕生神話がある。契丹も例外ではない。それによれば、昔白馬に乗った神人がラオハ=ムレンに来て、青牛にひかせた車に乗ってシラ=ムレンを下ってきた天女と、その合流点で出会い、夫婦となって8人の子を産んだ。
それぞれが氏族の祖となって、八部族が生まれた。それぞれの部族はバガトールと呼ばれる首長に統率され、時に激しく争うこともあったが、そのうちに結合する意識が芽生え、八部首長の中から3年交替制で君長を選ぶようになった、とのことである。