>>647
東京は普段美味いもん食うとらんけぇ、外食が美味いもんの基準となる文化形態に
過ぎんよ。 大阪人の司馬遼太郎氏も、東京人食通の山口瞳氏との対談で 、
それまで関西人の臆面の無さが田舎臭いと山口氏も司馬氏に反論しよったけど、
食文化の話に及ぶと関西人の司馬氏反論できんのう。
司馬氏が「東京には味の文化が無いということです。」に、
山口氏が「東京人は上方の味を理解していますし、贔屓にしています。残念ながら、
瀬戸内や裏日本をバックにしている上方とは違って、東京にはウマイものがないん
です。それだけの違いです」と。
司馬氏は、「食通文化は江戸から東京の独特の文化です。江戸には美味いものが
どうも少ない、だからどこそこの店で何を食わせる、ということが重大な情報に
なるし、それに飛びつく。 上方と東京の違いは、牛肉でも大根でも、西の方は
美味いが、関東の料理屋は別として、素材がなんといっても不味い。」
と、ボロクソに東京人の素材や味覚音痴を貶しても、山口氏は反論出来んかった
のう。
まあ、魚自体も、太平洋の魚なんか大味で身も締まっとらんような軟いもんなんか、
わしのような瀬戸内の魚食うて来たもんにゃ耐えられんわい。
 神戸育ちの今東光氏も、兵庫県の日本海側の豊岡を
「魚は日本海の鮮度の高いものだが、瀬戸内物に比べると大味なので貝類か蟹か
海老に限った。」と、書いておられるね。日本海も外海じゃけぇ、太平洋の魚なら
更に落ちるけぇのう。 日本料理はシェフ料理人の腕たぁ素材でほとんど決まるけぇ、
汚水の中華料理やフランス料理たぁ違うし、同様に素材に恵まれとらん関東食とも
違うんよ。